録画中継

令和4年第1回(3月)伊予市議会定例会
3月2日(水) 一般質問
無所属
吉久 俊介 議員
1.本郷地区道路新設について
2.高野川バイパス(仮称)の進捗について
3.海の豊かさを取り戻すために
            午後2時30分 再開
○議長(日野猛仁 君) 再開いたします。
 続いて、吉久俊介議員、御登壇願います。
            〔5番 吉久俊介君 登壇〕
◆5番(吉久俊介 君) 議席番号5番、伊予夢創会吉久俊介です。本日最後の質問になりますので、よろしくお願いいたします。
 日野議長の許可をいただきましたので、通告書に沿って一般質問をさせていただきます。
 まず、1つ目、本郷地区の道路新設についてです。
 お配りしたA3の図面を御覧いただいたらと思います。
 これ上が北側になりまして、左端に海岸が見えているのがお分かりになるかと思うんですが、これ本郷地区なんですけれども、この緊急車両が入れない地区、黄色の波線の部分なんですが、ここが現状で救急車や消防車などの緊急車両が入れない地区です。伊予消防署に確認したところ、出動時には、大型車両と軽タイプの2台セットで出動する必要があるとのことでした。地元の方に伺いますと、実際4年ほど前には、救急患者をかなりの距離、ストレッチャーで運んだ事例があります。
 また、引地川に架かる橋ですね、右の写真なんですけれども、この橋が通常これ車通ってます、この橋も。ただ、鉄筋が写真のような状態で、非常に危険であると言わざるを得ません。この図面でAという矢印のところ、ここからこの地区に入っていったらこの橋にたどり着くという形になります。この現状を市としてどう認識されているか、御所見をお示しください。
 2つ目、地元の方に伺ったところ、以前から代替道路の話があるそうで、関係者、地権者の方ですが、これもおおむね同意しているとのことでした。正確ではないかもしれませんが、聞き取りにより私なりに作成してみた代替道路が、図にあるこの赤い予想新設道路という矢印のような白いラインですけれども、これがこのルートになります。本件は、人の命に関わる問題であり、具現化を真剣に検討いただきたくお願いいたします。
 3番目、道路の新設には、多額の費用がかかることは承知しております。
 そこで、財源ですが、まず本道路計画は、過疎計画に盛り込まれているので、過疎債が充当可能だと考えます。また、国土交通省の社会資本整備総合交付金も使えると伺いました。この交付金は、現在は主に橋梁に軸足を置いているとのことですが、市が申請しさえすれば、道路に対して前向きに検討いただけるよう、国土交通省に対するバックアップ体制を整えております。1つ、命に関わることであり、2つ目、地元の同意もあり、3番、財源も手当て可能ということで、ぜひ前向きに御検討ください。よろしくお願いいたします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 吉久俊介議員より、本郷地区道路新設について3点の御質問をいただきました。答弁申し上げます。
 1点目の市道本郷中央線の現状についてでありますが、この道路は、幅員が2.5メートル前後と狭隘で、普通車程度しか通行できない状況ですが、引地川周辺は、住宅等が隣接しており、用地交渉において地権者の理解を得難く、納得していただくことが極めて困難であると認識をしております。
 次に、引地川に架かる橋は、幅員が2.5メートルあり、前後の道路に比べて特に狭いわけではありません。また、平成28年度に補修工事を実施しており、その後に行った令和2年度の定期点検でも、良好な状態に保たれていることを確認しております。写真では幾分心もとないなというふうな感じの写真でありますけれども、定期的に点検を行い、予防保全に努め、適切な維持管理を行ってまいっておるし、今後もまいります。
 次に、2点目、3点目の御質問について一括して答弁を申し上げます。
 吉久議員お示しのとおり、市道本郷線は、現況道路幅員が約2メートルと狭隘で、軽自動車がやっと通れるような状態です。下手をすれば軽自動車も通れないかもしれません。
 この市道を拡幅改良する場合は、社会資本整備総合交付金での事業実施が考えられます。この事業は、申請時に費用対効果の検証が必須とはなっていませんが、他市町から多数の事業申請があった場合、その事業効果は採択基準として加味されるものと考えております。よって、当該路線をまず命の道として位置づけることも必要と存じますし、農業振興の上でも必要でございます。当該地区のように、大型の救急車や消防車が進入できない集落は、市内に多数ございますけれども、市の財政事情もあり、現在、新規の道路改良は行っていないのが現状であります。しかしながら、当該路線の未来につながる可能性を模索した際に、道路の拡幅改良は、市民の生命のみならず、生活環境や利便性の向上など、地域住民にとっても大きなメリットがあると存じてもございます。今後、地元の協力体制の構築が整うことができ、また事業効果や緊急性等も考慮しながら当該道路改良の検討に入っていきたいとも存じております。この質問をされた吉久議員におかれましても、獅子奮迅のごとく動いていただき、この件の実現に向け御尽力を賜りますようお願いを申し上げ、答弁に代えさせていただきます。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 大変前向きな御答弁ありがとうございます。道路の新設という非常に困難な質問だったんですけれども、今市長御答弁いただいたように、かなり前向きな御答弁というふうに受け止めさせていただきました。
 この中で、3ページ、最後のところですけれども、地元の協力体制の構築が整うことができと、最後に私のほうも獅子奮迅のごとく動いていただきということがあるんですが、地権者の方の同意、これを地元だけでまず取りまとめるのか、それとも市のほうと協力してやっていくのがいいのか、ここが一つポイントになりそうなところなので、この辺の所見をお願いできたらと思います。よろしくお願いします。
◎土木管理課長(鍋田豊樹 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 鍋田土木管理課長
◎土木管理課長(鍋田豊樹 君) 失礼します。
 吉久議員の再質問に私のほうから答弁申し上げます。
 一般的に道路改良をする場合、当然のごとく周辺住民、地権者の協力は欠かせません。このような道路改良をする場合には、まず概略の道路の計画線を市のほうから地元のほうに示させていただくようになると思います。その計画で隣接する土地所有者の方々全員の合意がいただけた際には、詳細な測量設計、用地交渉に入っていくような流れになると思いますので、まずは概略の計画を入れ、そして地元と市のほうで、例えばここはもうちょっとこちらに寄せれないだろうか、そういう協議をしながら進めていくようになると思いますので、御協力のほうよろしくお願いいたします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 冒頭の吉久議員の質問で、地元の同意もコンセンサスもできているということで、それはあくまでも仮想想定であって、今後やはり真剣に今いうピンポイントができて、線形が決まったときに、境界の地権者が決まってくると思います。そういった枠組みなんですけど、やはり市内各地もろもろあるんですけど、ここはやはり救急車等々もなかなか入らないという命の道という位置づけもありますし、もう一点は、先ほど未来につながると私が言ったのは、この吉久議員が、うちが用意したのかな、この最後の北側の家から向こうは広い4メートル道路ができとんですよね、4メートル以上道路が。突き当たりがJRの線路。ある意味、今伊予灘ものがたりも今後リニューアルして走りますけれども、観光の拠点にもなってくる。当然、まずは今言えるのは、農業を守っていくためにも広い道路が必要だよね、そして命を守っていくためにも、救急車ぐらいは通らないといけないよね。だから米湊辺りが救急車とか消防車が入れない道も結構あるんですよ。でも、それ言い出したら次のことができないんで、あくまでもこれは未来につながる農業政策においても、命の道においても必要であるということなんで、通常使わない吉久議員に獅子奮迅のごとく動いていただきたいというのは、そういう思いも込めて言ってますので、よろしくお願いいたします。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 御答弁ありがとうございます。
 質問ではないんですけれども、市のほうから道路計画の概要が示された後に地権者さんとの交渉ということに順番としてはなるかと思います。私も地元の方も地権者の方ほぼほぼ皆さん存じ上げてますので、協力できるところは精いっぱい協力させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 1問目は以上で終わります。
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 2問目、高野川バイパスの進捗についてです。
 この件につきましては、過去2回やっておりますので、都合3回目となりますが、以前の御答弁で、令和6年供用開始予定とございました。ただ、現状ではどうも進捗状況がまだまだ不透明です。現状で計画の何%進んでいるか、お教えください。
 県のある答弁で、これ要旨と違いますので正確に申し上げますが、一部の用地買収が難航しているため、市におかれても用地買収が円滑に進むよう協力をお願いしたいとありました。用地買収が完了しなければ供用は不可能ですが、市が主体的に動かなければいけないのかあるいは県との協議はあるのか、現状をお示しください。
 3つ目、市が主管する事業ではないとはいえ、先ほど述べたように、用地買収に市の協力が必要となれば、市も動かねばならないと考えます。かなりこれ計画がずっと延び延びにはなっているんですけれども、現実問題、供用はいつ頃をめどとしておられるのか、可能な範囲でお教えください。よろしくお願いします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 吉久俊介議員より、愛媛県が所管する国道378号の道路改良工事に関連する3点の御質問をいただきました。答弁申し上げます。
 1点目の進捗状況でございますが、愛媛県に確認いたしましたところ、今年度、現道をまたぐバイパス区間の橋梁工事に着手をしたほか、要は三秋のごみ焼き場から大カーブからちょっと行ったところを378がまたぐというようなことでもありますし、また旧の海楽園から向こうもまたぐというような位置づけのまたぐでありますけれども、橋梁工事に着手しました。協力が得られた一部の用地取得が完了し、残る未買収地についても引き続き粘り強く交渉を継続するなど、早期の取得に努めるとともに、可能な箇所から工事にも取りかかる予定であるとも聞いております。
 市のこともあれなんですけど、なお進捗率につきましては、事業費ベースで申しますと、令和3年度までで約7割とのことでございました、全体工事の枠の中で。
 2点目の本市が主体的に動かなければならないのかという質問に対しましては、県当局と連絡、協議しながら、用地取得に向け鋭意努力をしているものの、地権者の権利意識の高まりや価値観の多様化といった昨今の社会情勢に鑑み、より一層の説明責任が求められる厳しい環境にもございます。
 このような状況の中、県及び市においても、補償の透明性や公平性を確保し、地権者等関係者の皆様への対応に十分配慮しながら、今後とも迅速かつ円滑な用地取得に協力してまいりたいと考えております。
 当然、伊予市の中にある3桁国道であります。郵便局から向こうに関しても、私も水面下ではそれなりに動いております。当然、これ378という位置づけで、伊予警察署から言ったら長浜、まだもっと向こうまで、保内までということなんですけれども、そういった枠組みの中で、特に伊予市分に関しては、県ともしっかりと協議しながら、市もできる範囲、応援体制というか協力体制を取ってまいります。
 また、3点目の供用開始時期でありますけれども、愛媛県では現在のところ、供用目標を令和6年度末といたしており、引き続き事業の進捗を図るとしていることの回答でございました。
 以上、答弁といたします。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 御答弁ありがとうございました。
 2ページ目の上から4行目で、令和3年度までで事業費ベースで7割進捗していると。大変私も驚いたんですが、これ。こんなに進んでいるのかなというふうに思いました。
 その下の地権者の権利意識の高まり、価値観の多様化ということで、より一層の説明責任が求められるというところなんですけれども、これ実際、県ではなくて、市のほうも残った未買収地の方と交渉をしないといけない状況なのか、よく地元の方に強制収容したらどうだという意見をかなり聞くんです、実は。これは県がやることなんで、市として御答弁は非常に困難だろうとは思うんですけれども、もしそういう話を聞かれていれば、御答弁お願いします。なければ結構です。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 私の答弁が間違っていたら、あと部長か課長に補足させますけど、378号線、さっき言った伊予警察署から取りあえず未整備区画といったら三秋の部分なんですけども、全体の工事金額の大体7割が進捗している。------------------------------------------その枠組みの中で、用地交渉、お金を握っているのは県ですから、我々が行って幾ら払うよとかどうのこうのは言えませんけれども、そのつなぎをするのは当然のことだと思っているんで、知事要望にしても、やはり用地買収に困難をしいているから、地元の伊予市さんの協力もお願いしますよということは言われてますんで、とにかく三秋だけじゃなしに、この378の全体が整備できて、本当に新たな南予のほうにつながる道として造っていきたいのでといったことで思います。
 あと違っとったら部長か課長、よろしくお願いします。
◎土木管理課長(鍋田豊樹 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 鍋田土木管理課長
◎土木管理課長(鍋田豊樹 君) 吉久議員の再質問に私のほうからお答えいたします。
 事業費ベースで令和3年度末で約7割完成と答弁いたしましたが、これは国道378号の高野川地区の区間の進捗率になります。この高野川区間が整備区間、計画が3.7キロございまして、そのうちまだできてないのが1.6キロです。ここ数年は、工事のほう、全然進捗してないので、進んでないように見えるんですが、全体の工事区間が長いので、進んでないけど、事業費ベースでは約7割の進捗と。言い換えると、1年前も2年前からもそんなに事業費ベースでは進捗はしてない状況です。
 あと用地交渉ですが、これ県の事業ですので、主体は県のほうが用地交渉をいたします。用地交渉のほうには、県の職員と市の職員が一緒についていって用地交渉したりしてますので、これは県のほうから要望がある場合は、一緒に用地交渉のほうをしております。
 先ほどお話が出ました強制収容の話ですが、これにつきましては、県のほうでもそういう検討はされているというふうには伺っております。
 以上です。
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◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 御答弁ありがとうございました。この問題については、県が主体ですので、市として協力できるところはすると。私どもも地元の議員として、何か動けることがあればいつでも御用命いただけたらと思います。令和6年の供用開始を目指して、引き続きよろしくお願いいたします。
 以上です。
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 最後の質問になります。
 海の豊かさを取り戻すためにということで、まず1つ目なんですが、漁師さんとお話をすると、磯焼けがひどいとか、魚がいなくなったという御意見をよく聞きます。原因は、海水温や潮流等、様々あると思いますが、海の豊かさを取り戻したいという思いから、小さなことでもできることはやってみるという観点で質問、御提案をさせていただきます。
 ただ、あらかじめ申し上げますが、本件に関しましては、地元漁協さんや県、場合によっては水産庁との協議も必要になることは承知しております。
 まず、市単独、または県との協議なりで現状の海を豊かにする施策というのはございますでしょうか、現状をお示しください。
 (2)お配りしております資料のA4の小さい物を御参照いただけたらと思うんですが、地元漁協さんから出た話なんですけれども、海底耕うんを検討してみてはいかがでしょうか。これは鉄製の耕うん桁をロープに結んで船で引っ張り、海底を耕す作業です。砂泥底をかき混ぜることで、海底に堆積した窒素、リンなどの栄養塩を海に放出する効果があるとされており、これ写真の分は明石市のものなんですけれども、左が耕うん桁ですね、右側が実際に引っ張っている写真です。明石市などでは実際に行われています。明石浦漁協さんにお伺いすると、もうこの事業10年以上やっているとのことでした。もちろん場所、時期、規模、さらにはその効果も含めて課題はあるとは思いますけれども、海のプロである漁協さんから出た話である以上、検討する価値はあると考えます。
 (3)次、アマモについてです。
 これ下半分がアマモの、左側がアマモの実際の写真で、これ右側、本当はこの文中にもありますけれども、子どもたちがアマモの種を投げ入れている写真を使いたかったんですが、許可が出ませんでしたので、アマモの藻場にはこういう魚なり、小さい生物がすみ着くという意味でこっち側を入れさせてもらいました。
 アマモは、海底で育つ多年草で、繁殖場は稚魚や甲殻類が育つ絶好のすみかです。私が子どもの頃はよく素潜りで見かけましたが、今はほとんどないそうです。実際、今シーサイド公園になっている建物があるところの沖ぐらいにアマモが結構群生していたのを記憶しております。先日ニュースで見ましたけれども、今治市では、このアマモを復活させようとの取組を行っています。といっても、難しいことをやっているわけではありません。アマモの種を小学生や中学生が手で海に投げ入れるだけです。アマモは、それぐらい浅場で育つ植物です。子どもたちにしても、遊び感覚で投げ入れる楽しい時間になると同時に、アマモや海について学ぶいい機会になると考えます。周年事業として取り組んでみてはいかがでしょうか。
 4つ目、県のホームページによりますと、現在、本市には4つの人工魚礁があります。これは県が管理しているものの数です。先般、漁港漁場協会の方と話す機会があり、魚礁についても伺いました。魚礁については、どこが事業主体になるか、漁協や県、水産庁との協議が必要になるが、海にとって重要なものであることに変わりはない。金額は、小さなもので3,000万円、大型になると5,000万円程度とのことでした。市単独事業としては荷が重いと思いますし、すぐにお願いしますという類いの話でもありません。ですが、海の豊かさという将来への投資という観点から、調査研究に取り組まれてはいかがでしょうか。
 以上です。
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◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 吉久俊介議員より、海の豊かさを取り戻すためにについて4点質問をいただきました。
 まず、1点目の市または県との協議で何か施策はあるのかにつきましては、現在、本市では、各漁業協同組合が実施しておりますキジハタ、ヒラメなどの稚魚の放流や下灘青年漁業者連絡協議会のマダコを増やす取組に対し、補助金を交付いたしております。
 また、国では、環境、生態系の維持、回復や安心して活動できる海域の確保など、漁業者等が行う水産業、漁村の多面的機能の発揮に資する地域の活動を支援する水産多面的機能発揮対策事業を展開いたしております。本事業は、漁業者を含む活動組織が実施主体となり、藻場の保全、種苗放流や海底耕うんなどの活動に対して交付金を交付し、その経費を国、県、市が負担する事業でございます。本市での実績はありませんが、今後、国の定める実施要領等を参考しつつ、各地域の実情に応じた対策に取り組めるよう、関係機関と協議を進めてまいる所存であります。
 2点目の海底耕うんの検討につきましては、議員御示しのとおり、海底に酸素を供給し、泥の中の有機物を分解するなど、海の栄養塩を増やす効果的な取組であると考えており、兵庫県明石市など先進自治体においても水産多面的機能発揮対策事業を活用し、取り組んでおられます。
 今後は、伊予灘沿岸の海底状況の確認や先進自治体の事例を基に、調査研究を行ってまいりたいと考えております。
 次に、3点目のアマモの種まき事業につきましては、アマモは砂や砂泥に根を張りますが、潮流等の影響から、伊予灘沿岸には向いていないとの意見もございます。今後、愛媛県栽培資源研究所と連携し、各漁協と協議を進めながら、地域の実情に応じた取組を検討してまいりたいと存じております。
 なお、事業を実施する際には、議員お示しのとおり、単年で終わらせないよう取り組んでまいりたいと存じております。
 最後に、4点目の魚礁の検討でございますが、大型魚礁の設置につきましては、愛媛県水産環境整備事業基本計画に基づき、県営で事業を行っております。
 本市では、平成30年度及び令和元年度に上灘から下灘沿岸に4か所設置しておりますが、新たな魚礁の設置については、現時においては計画をされておりません。しかしながら、漁業を活性化する上で大型魚礁の増設が必要であることは十分認識をいたしておりますので、県及び水産庁と鉄鋼スラグ利用も含めた大型魚礁の設置に向けた協議をしてみたいと考えております。
 いずれにいたしましても、漁業は重要な産業であり、先人から受け継いだ水産資源を次代にしっかりと継承するためにも、種苗の放流や漁獲の効率化を図るための魚礁、漁場の造成など、一体的な水産環境の整備は必要不可欠であると考えております。今後は、施策推進のため、財源確保に傾注するとともに、漁業者をはじめ、関係機関等と連携し、海の豊かさを取り戻す取組に努めてまいりたいと存じております。
 以上、答弁といたします。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 御答弁ありがとうございました。
 全てをすぐにお願いしますと言うつもりは全くございませんで、特に魚礁などというのは相当に時間のかかる話ですので、また研究のほうをお願いできたらと思います。
 海底耕うんとアマモに関して、特にアマモなんですけれども、伊予灘の潮流に向いてないというお話がございました。確かにそうなのかなという気もするんですが、ただ私が小さいときには、実際アマモはかなりありました、上灘のほうには。漁師さんに聞いても、昔は相当あったというふうに話を伺っております。特に、今のシーサイドなんかだと、湾になっているために、あまり流されることもないんじゃないかなあというふうに思っているんですけれども、これにつきましては、かなり前向きにもし取り組んでいただけるようならお願いできたらなと思っております。調査研究に5年も10年かかるような話でもないと思いますので、そこのところの御認識だけもう一度再度確認させてください。よろしくお願いします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 私は、愛媛県の漁港漁場協会の副会長をしております。今会長は、愛媛県議会議長さんでありますけれども、もろもろいろんな漁協の組合長とお話しするのに、当然南予のほうでは、このアマモ、もろもろやってみたいなと。だけど、なかなか思うようにいかないという答えも聞きます。それなぜかというと、やはり基本的には海水温の上昇、そこに昭和の時代に見えたものが見えなくなってきている。今瀬戸内海では、なぜかサンゴ礁が増えつつある部分もあります。ただ、端的に今の御質問にお答えするならば、上灘漁協の組合長や下灘漁協の組合長としっかり相談しながら、やってみようという枠であれば、また我々としても何がしかの方向性で、別に2年も3年も調査したって分からない話なんで、まずはやってみるという考え方は当然持ってます。ただ、やはりこの質問とは直接関係しないかもしれませんけど、今言った海水温の上昇等々というのは、やはり環境施策において山と海は恋人同士、川はそれをつなぐラブレターというような言葉もありますけれども、環境をしっかり守っていくことによって海も守られていく。そのためにも伊予市は、カーボンニュートラルやSDGsもしっかり取り組んでいって、海の豊かさというのも守っていきたいと思っております。アマモに関しては、鋭意検討させます。
◆5番(吉久俊介 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 吉久俊介議員
◆5番(吉久俊介 君) 御答弁ありがとうございました。
 質問ではございません。海の豊かさを取り戻すためにということで、まさに今市長がおっしゃった海と山をどうつなげていくかというのが非常に一番大事なんだろうと思います。
 また、瀬戸内海は、きれいになり過ぎたという話がございまして、関係の県で窒素やリンの増え方を研究しているというような話も出ているようです。引き続き、本市としましても、長い海岸線を持つ自治体でございますので、よろしくお願いできたらと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
○議長(日野猛仁 君) これをもって本日予定しておりました一般質問を終結いたします。
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