録画中継

令和6年第4回(6月)伊予市議会定例会
6月17日(月) 一般質問
無所属
正岡 満 議員
1.伊豫岡八幡の森を、市民の憩いの場に
2.土砂災害警戒区域での避難行動について
3.空き家対策について
4.道路反射鏡管理台帳作成について
△日程第2 一般質問
○議長(門田裕一 君) 日程第2、これから一般質問を行います。
 発言の通告がありますので、順次質問を許可します。
 なお、発言残時間及び発言回数をモニターに表示しますので、御確認願います。
 正岡満議員、御登壇願います。
            〔3番 正岡 満君 登壇〕
◆3番(正岡満 君) 改めましておはようございます。
 議席番号3番、みらい伊予正岡満です。今日から2日間、一般質問よろしくお願いいたします。
 門田議長よりお許しをいただきましたので、通告書に沿って4問の質問をさせていただきます。市長はじめ、関係理事者の明快な御答弁をどうかよろしくお願いいたします。
 1問目は、伊豫岡八幡の森に関する質問であります。
 皆様よく御存じの伊豫岡八幡神社を囲っている森林であります。地目は山林、所有者は伊豫岡八幡神社であります。
 今回、私がこの質問をするに当たり、平成22年12月の一般質問で、当時の正岡千博議員が次のように質問されております。
 愛媛県指定の史跡となっている伊豫岡古墳群を守るように茂っている照葉の森は、狭い面積の割には、植物の種類が100種類以上もあり、豊かな植物相を見ることができる。道後平野随一の自然林とのこと。そういった中で、伊豫岡古墳群と照葉の森、そして伊豫岡八幡池は、松山広域都市計画地区の自治体の中で、都市における自然美の維持保全を目的に、上吾川風致地区として指定されているとのことであります。
 この風致地区とはいかなる制度か、御説明いただきたいと思います。
 実は、ただいま伊豫岡八幡池の堤体改修を県営工事として進めていただいております。予定どおりにいけば、今年度より施工の準備に入る段階であります。これを機に、私たちが思うことがあります。ため池工事に関しては、森林にダメージを与えることではありませんが、せっかく伊豫岡八幡池が、安全で美しく生まれ変わるわけです。地元としてもこの機会に、八幡の森も少しはよくしたいと思うわけであります。そのためには、森の管理を目的として車が入るだけの道が必要となってくると思うわけであります。新しくできる伊豫岡八幡池の西側部分の堤体は農道であり、その先を延ばして森へと入り、八幡神社の境内までの幅2メートルの小道を作れないかと考えておるのですが、いかがでしょうか。
 もちろん、その部分には、県史跡の古墳群があるとは考えておりませんが、発掘調査は必要と思われます。それには多くの時間と多額の予算がかかるかもしれません。しかし、これが実現すれば、近い将来、森の中を散策できるような整備を進めて、自然林として100種以上ある樹木を市民の方々に身近に見ていただき、道後平野随一の自然林に触れていただける森になればと考えます。
 そこで、次の3点についてお伺いいたします。
 1点目は、上吾川風致地区について。
 2点目、自然林を守るための進入路施工について。
 3点目、100種以上の樹木に名札をつけてはどうか。
 以上、3点よろしくお願いいたします。
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 三谷産業建設部長
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) 正岡満議員から、伊豫岡八幡の森を市民の憩いの場について3点の御質問に私から答弁いたします。
 まず、1点目につきまして、風致地区制度は、都市の美観や風致を保護するための制度で、自然景観や歴史的な建物、緑地などの風致資源を維持・保全することを目的としております。都市計画法第8条第1項第7号の規定により地域地区を定め、都市計画法第58条第1項の規定により、地方公共団体の条例で建築等の規制をすることにより、都市の無秩序な開発を防ぎ、地域の魅力である風致の維持が図られるもので、上吾川風致地区におきましては、伊豫岡八幡神社や八幡池の敷地面積約3.9ヘクタールを昭和53年4月に都市計画決定しております。
 次に、2点目と3点目につきましては関連がございますので、併せて答弁させていただきます。
 八幡池の堤体から神社の境内まで進入路を施工することに関しまして、風致地区内における建築等の規制に関する条例に基づき、建築物・工作物の新築・改築や木竹の伐採等の行為には一定の制限がかかることは、議員御案内のとおりでございます。
 また、伊豫岡八幡神社内の社殿周辺には、大小10基もの前方後円墳や円墳がまとまって分布するという、県内でもまれな事例であることから、昭和23年10月、愛媛県の指定文化財となっております。あわせて、周辺部は、埋蔵文化財の包蔵地でもあるため、関係機関との協議・調整や埋蔵文化財調査の実施費用の捻出など、必要な手続、解決すべき課題を考慮すると、現時点では困難であると考えております。
 一方、樹木を紹介する名札の設置に限りますと、神社の管理者や地域住民の理解を得られ、包蔵地への立入りが認められた場合、費用負担は別といたしまして、実施に至る可能性もあるものと考えております。
 以上、答弁といたします。
○議長(門田裕一 君) 再質問はありませんか。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) ありがとうございます。
 2点だけお願いしたいと思います。
 1点目と2点目について1問ずつ、すみませんお願いします。
 3点目につきましては、いい御回答をいただきましたので、今後もいろいろと考えていきたいと考えております。
 まず、1点目の風致地区についてなんですが、上吾川風致地区ということで指定されておりますが、伊予市の全域の中でそういった風致地区というのは、ほかにございますか。ございましたら、お答え願いたいと思います。
 それともう一点、2点目なんですが、進入路の施工についてということで、予算的とかいろんな諸条件がたくさんあります。埋蔵物がいろいろあるというような条件がございますので、なかなか厳しいという御意見はよく分かりました。
 ただ、改修が今年度から始まって、恐らく五、六年かかるという流れでございますので、その間に西側の堤体の部分の改修については、あと2年後、3年後になる予定でございます。それまでに、一応できる、できないは別としまして、気持ちとしては、地元の気持ちはどうしても作ってもらいたいという気持ちは十分あるので、その熱意だけは買っていただきたい。それで、一応どういった状況なのかというような下調べといいますか、そういったことが市の社会教育課のほうで調査できるのであれば、ぜひお願いしたいと考えておるわけでございます。
 その2点についてよろしくお願いいたします。
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 小寺都市整備課長
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 正岡議員の再質問の1点目にお答えいたします。
 風致地区は、伊予市では上吾川の風致地区1か所でございます。
 愛媛県では、3市で松山市、宇和島市、伊予市で、全体として15地区ありまして、約696ヘクタールの風致地区を指定しております。
 以上でございます。
◎教育委員会事務局社会教育課長(小笠原幸男 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 小笠原教育委員会事務局社会教育課長
◎教育委員会事務局社会教育課長(小笠原幸男 君) 失礼いたします。
 それでは、正岡議員の2点目の御質問に私のほうからお答えをいたします。
 答弁にもございましたが、伊豫岡八幡一帯は、包蔵地でございますので、施工等を行う場合は、埋蔵文化財の事前の調査を行う必要がございます。
 また、平成30年豪雨の災害復旧の際、新たな遺跡の痕跡が発見されておりまして、こちらについても県教育委員会のほうから詳細な調査が求められているところでございます。こちらにつきましては、関係機関とも再度協議を行いまして、どのような形で調査を行うのか考えてまいりたいと思いますが、将来的に施工を行う可能性があるということであれば、事前に調査を行うことは必要であると考えておりますけれども、どうしても一定の費用がかかるということもございますので、こちらに一度お預かりをさせていただきたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
○議長(門田裕一 君) 再々質問はありませんか。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) どうも1点目につきましては分かりました。ありがとうございました。
 2点目につきまして今お答えいただきましたが、一応事前の調査ということでございますので、費用云々は、私もちょっとはっきり分かりませんから何とも言えませんが、どちらにしましても私どもの計画を、私としてはどうしても実現したいということで、やりたいので、いろいろとできるだけのことをやりたいということで進んでいきたいと思っとるので、それに対する準備段階での調査ということですので、それだけはぜひやっていただけたらありがたいなというふうにも思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
 以上で終わります。
○議長(門田裕一 君) 要望ですか。
            〔3番正岡 満議員「はい、要望です」と呼ぶ〕
○議長(門田裕一 君) 次に移ってください。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) それでは、2問目に移ります。
 2問目は、土砂災害警戒区域での避難行動についてであります。
 先月5月23日の愛媛新聞に、土砂災害警戒情報の記事が掲載されていました。それによると、愛媛県と松山地方気象台が共同で発表している土砂災害警戒情報は、より詳しいデータを反映させて発表基準を見直し、実施するとありました。土砂災害警戒情報は、大雨で土砂災害の危険が高まった際に発表され、市町長による避難指示や住民の自主避難の参考となるものであり、警戒レベル4に相当するとのこと、また県の砂防課によりますと、近年の土砂災害発生状況と降雨の関係を検証し、基準を見直し、今まで5キロ四方単位で設定していた基準を1キロ四方単位に細分化し、最近の降雨データを反映して、より精度の高い発表ができるようになるとのこと。そして、大雨警報等の発表基準は、市町ごとの土壌雨量指数及び流域雨量指数による基準値を見直すとの記事でございました。それにより、今後の本市における発表基準は見直されるのでしょうか。
 今月の広報いよしのしせいニュースの欄に、6月は「土砂災害防止月間」・「防災対策強化月間」の記事が載っておりました。市は、この月間中、関係機関と連携し、防災訓練や市内の土砂災害警戒区域のパトロールを実施されるとのこと。どのような予定を組まれて活動されるのか、お伺いいたします。
 この時期、他の自治体も同じだと思いますが、今月6月4日の愛媛新聞に、松山市などが土砂災害警戒区域パトロールを行っている旨の記事が掲載されておりました。
 また、本市の作成している総合防災マップでは、土砂災害特別警戒区域と土砂災害警戒区域に分けて表示されております。伊予市は山間部が多く、地質がもろいため、その危険が高いとのこと。では、本市全体でどのぐらいの場所が、その数字に値するのでしょうか。
 また、土石流や崖崩れ、地滑りが発生すると判断し、避難行動に移るのには、どういった基準によるものなのか、実際に過去5年間で、伊予市全域での避難行動実績はどのくらいありましたでしょうか、お伺いいたします。
 昨年度は、市長による避難所の設置が2度ほどあったと思いますが、そのときは、幸いにして、無事に解除できてよかったわけでございます。大災害が起こった際には、果たして避難指示や自主避難とはいえ、住民の方々の判断は的確にできるのでしょうか。
 本市もいろいろな災害を想定して、もちろん避難所設置は一番に大事ですけれども、関係区域の住民の方へもっと啓発すべきと考えます。例えば、豪雨のときなど、避難のためのリードタイムが短く、場合によっては、避難しやすい位置に緊急に避難できる場所を新規創設すること等も併せて、土砂災害警戒区域内で相対的な危険度が低い場所を、関係区域の住民の方々と前もって話合い、決めておく必要があると思います。つまり、市の防災マップを基に、地区防災計画やマイ・タイムラインを策定しておく必要があると考えます。
 私が住んでいる上吾川地区では、10年以上前にはなりますが、本市の方による土砂災害対策の説明会を地元で開いていただいた記憶がございます。こういった活動こそが必要であります。それは、自主防災組織と市とのさらなる連携と安全な避難行動ができる体制づくりを早期につくり上げていくことが大事であると思います。今後、防災訓練や土砂災害警戒地区のパトロール活動を通して、地区との連携強化を図っていただきたいと思います。
 土砂災害は、大きな地震によっても発生します。南海トラフのような大地震が起こった場合、活断層である中央構造線は動くのでしょうか。
 ある専門家は、関係は薄いと述べている方もいますが、果たしてどうでしょう。
 地震は、断層が動いて起きるわけであり、過去の断層運動が地表に現れたのが活断層であります。そして、我々に大きく関係している中央構造線は、444キロに及ぶ国内最大の活断層であり、10区間に区分されているそうでございます。その中でも石鎚山脈北縁西部区間という西条市、東温市、松山市を通る区間は、全体の中でも最も発生確率が高いと言われております。各区間が個別に活動する可能性があるのであれば、4月17日に起こった豊後水道でのマグニチュード6.6の地震も関係しているとも想像できます。断層には、割れ目があるそうですが、先々月、水の都・西条市に研修に行った際、水郷のまちを見学しているときにこんな話を聞きました。西条というところは、石鎚山系の伏流水によって水が豊富とされておりますが、それとは別に、中央構造線の断層に2つの割れ目があり、そこに大量の水がたまっており、その水が地下水として西条平野へと流れ出ているとのこと。それが、水郷のまち・西条をつくっている要因の一つであるとのことでした。そうなれば、伊予市付近の断層も細かな割れ目があるのではと思うわけです。それが動けば、大災害になる危険があると心配したりしているわけでございます。どちらにいたしましても、今後土砂災害における避難行動の周知化を徹底御検討いただきますようお願いいたします。
 そこで、次の3点についてお伺いいたします。
 1点、災害時の住民の避難行動の判断基準について。
 2点目、過去5年間における伊予市全域区域内での避難行動実績について。
 3点目、土砂災害防止月間の取組について。
 以上、3点よろしくお願いいたします。
◎副市長(青野昌司 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 青野副市長
◎副市長(青野昌司 君) 正岡満議員から、土砂災害警戒区域での避難行動について3点の御質問をいただきましたので、私から答弁申し上げます。
 1点目につきまして、まず先月23日に変更された気象庁における大雨警報等の発表基準を例に申し上げますと、本市における土壌雨量指数の基準が、140から134へ変更されております。この変更に伴い、大雨警報土砂災害や土砂災害警戒情報等の発表が若干早まると気象台から説明を受けているところでございます。
 次に、本市における土砂災害警戒区域は649か所、土砂災害特別警戒区域は555か所となっております。土砂災害に係る避難行動の判断基準につきまして、伊予市避難情報判断伝達基準では、警戒レベル3の高齢者等避難については、大雨警報土砂災害が発表され、かつ土砂災害の危険度分布、通称キキクルが、警戒(赤色表示)となった場合や、強い降雨を伴う前線や台風が、夜間から夜明け前に接近・通過することが予想される場合に発令することとしております。
 さらに、上位の警戒レベル4の避難指示、レベル5の緊急安全確保につきましても、土砂災害警戒情報や大雨特別警報の発表を踏まえ、適切に対応してまいりたいと存じます。
 2点目につきまして、過去5年間に市から発令した避難情報の回数及びそれに伴う避難人数でございますが、令和5年度は2回13人、令和4年度が1回43人、令和3年度が1回6人、令和2年度が5回185人、令和元年度が2回63人となっております。
 また、災害の危険が切迫した状況において、一時的または緊急的に避難する場所として、指定緊急避難場所を定めておりますが、これ以外に避難できる場所を自主防災会が中心となって地域の実情に照らして考えていただくことが、住民への啓発、また判断力の向上にもつながるのではないかと考えております。
 土砂災害や防災に関しての説明会や講座につきましても、自主防災会が行う啓発活動や研修活動に対して、伊予市自主防災組織活動事業費補助金を積極的に御活用いただきながら、地域と市が連携して地域の防災力向上を目指してまいりたいと存じます。
 3点目の土砂災害防止月間の取組につきましては、市民の皆様に防災意識を高めていただくよう、議員お示しのとおり、広報いよしをはじめ、市ホームページへの掲載や防災行政無線放送での啓発活動と併せ、土砂災害警戒区域のパトロール及び防災訓練を実施しております。
 土砂災害警戒区域パトロールは、市が主催し、愛媛県及び警察、消防、消防団、施設管理者など、関係機関が合同で現地を確認し、災害時の対応や事前の避難行動等について協議を行うことで、各機関の連携と防災意識の向上を目的としております。
 今年度のパトロールは、今月10日に上吾川地区及び中山町泉町地区、双海町翠地区の土砂災害警戒区域3か所及び二級河川上灘川の重要水防箇所1か所を対象に実施しております。
 また、全国において「避難の呼びかけ、安全の確認」をキーワードに防災訓練を実施しており、本市におきましても、土砂災害警戒区域に含まれる老人福祉施設、保育所など、要配慮者施設において防災訓練を実施しております。今年度は、双海夕なぎ荘と市内4施設において情報伝達訓練を実施し、市から発令される避難指示等の情報伝達に基づき、各施設の避難確保計画に沿って実践的な避難訓練を行っております。
 以上、答弁といたします。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) ありがとうございました。
 1点だけよろしいですか。
 3点目の土砂災害防災月間の取組についてということで、ただいま御答弁いただきました今年度のパトロールは、今月10日に上吾川地区及び中山町泉町地区、双海町翠地区というふうな御回答をいただきましたが、これって、例えばパトロールをするときに、事前に例えばその地区の防災組織の方に連絡して、一緒に何か活動するというようなことはしないんでしょうか、それについて1点だけお答え願いたいと思います。
◎土木管理課長(武智博 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 武智土木管理課長
◎土木管理課長(武智博 君) 失礼します。
 正岡議員の再質問に私から答弁申し上げます。
 土砂災害警戒区域のパトロールでございますが、事前に地元関係者の方への案内を今後はやっていこうと思うんですが、今回今年度につきましては、地元の消防団の関係者に連絡をし、上吾川集会所についての対策について現地で確認をしております。
 以上、答弁といたします。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) 分かりました、ありがとうございました。
 2問目は以上で終わります。
○議長(門田裕一 君) 次に移ってください。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) それでは、3問目に移ります。
 3問目、空き家対策についてであります。
 先月の愛媛新聞の記事によりますと、総務省が発表した住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は2023年10月1日現在で約900万件とのことであります。これは、全住宅の13.8%の割合であります。そして、愛媛県の住宅総数は73万7,200件、このうち空き家は14万5,700件、空き家率は19.8%のことであります。
 しかるに、伊予市においてはどうなのでしょうか。NPO法人空き家サポート伊予が、その重責を担っているとのことですが、空き家といってもいろいろ種類がありまして、全国9万件の内訳としましては、借手が見つかっていない賃貸物件が443万件、売却用が33万件、別荘などが38万件、これらに該当せず、使用目的のない物件が385万件ということでございます。まさしくその使用目的のない物件こそが、行政による空き家対策の主な対象となる物件と言えます。この割合は、愛媛県は全国平均よりも高いということでございます。
 1月の能登半島地震でも、空き家がもたらす悪影響は、様々な形で顕在化されました。これまで指摘されていた治安や景観の悪化にとどまらず、災害時には、倒壊で救助や復旧・復興の妨げにもなりかねない。このようなことから、災害時には、特に使用目的のない空き家の割合が高い高知県、徳島県、愛媛県、和歌山県などは、南海トラフ巨大地震の被害想定区域であり、倒壊のリスクが高く、同じく復興・復旧の妨げになると思われます。
 政府が、昨年12月に施行した改正空家対策特別措置法によりますと、適切に手入れをしなければ、固定資産税の優遇措置を解除する空き家の範囲を広げ、所有者に管理を促し、手がつけられない状況になるのを防ぐ狙いがあるとのことでありますが、伊予市の現状をお伺いいたします。
 もちろん空き家対策は、防災の面だけではございません。人口減少・地域活性化対策といたしましても、その利活用方法を検討・実施していくことが必要でございます。このような状況の中、空き家は増え続けているわけでございますが、本市としてはどのような対策をされているのか、お伺いいたします。
 いろいろな実績を積んでこられているとのことで、次の3点についてお答えください。
 1点目、現在の伊予市における空き家の現状は。
 2点目、具体的な対策実施例は。
 3点目、今後の対策として。
 以上、3点よろしくお願いいたします。
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 三谷産業建設部長
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) 正岡満議員から、空き家対策について3点の御質問に私から答弁申し上げます。
 まず、1点目につきましては、令和3年度に実施した空き家実態調査では、住宅戸数約1万7,300戸に対して空き家戸数が約1,900戸で、空き家率は約11%となっております。平成28年度に調査をした際の空き家戸数は約1,300戸でしたので、5年間で約1.5倍に増加をしております。
 次に、2点目につきましては、令和4年11月に空き家等増加の抑制・活用・措置等、総合的な取組を推進するため、いよのミライカイギや伊予市シルバー人材センターなど、関係5団体で伊予市における空き家等対策の推進に関する協定を締結いたしました。その後、令和5年4月より、NPO法人空き家サポート伊予へ業務委託として、空き家総合窓口と空き家バンクを開設しております。
 令和5年度の実績は、全体の相談件数が135件、空き家バンクへの登録件数25件のうち成約が7件となっております。そのほか、空き家総合窓口、空き家バンクの認知度向上のため、毎年度当初に発送する固定資産税納税通知書への周知チラシの同封や老朽危険空き家除却事業補助により、年間10件程度の空き家を除却しております。
 また、空き家に関する苦情につきましては、所有者や相続人へ適切に管理していただくよう促すとともに、空き家の利活用を任務とした地域おこし協力隊を任用するなど、地域と連携した活動を進めております。
 最後に、3点目につきましては、空き家に関する情報提供や老朽危険空き家除却事業補助など、これまでの対策に併せ、空き家の活用事例を紹介するなどを重点的に実施してまいりたいと考えております。
 また、空き家の所有者へ適正管理の啓発を行い、利活用につながる取組についても検討をしてまいりたいと考えております。
 以上、答弁といたします。
○議長(門田裕一 君) 再質問ありませんか。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) 1点だけよろしいですか。
 空き家対策でいろいろと頑張ってやってらっしゃるのはよく分かりました。空き家の中でも所有者が不明というような空き家というのはどのぐらいあるのか、把握されていらっしゃいますでしょうか。
 というのは、なぜこんなことを聞くかと言いますと、上吾川地区も所有者が分からない空き家があるもんですから、こういったもんをどのように対応していいのか、また今度サポート伊予さんのほうに相談に行こうと、今考えておるわけでございますが、そういった例がございますので、もし分かれば教えていただきたいと思います。
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 小寺都市整備課長
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 正岡議員の再質問にお答えいたします。
 所有者が不明な空き家の数というのは、現状では把握しておりません。苦情等で様々なお電話をいただいて、空き家をその時点で調査する上で、相続人という形で、どういう相続で何名の方が対象になっているかというのをその都度調査して、そのときに調べておりますので、所有者が分からない場合は、常に相続を調べて確認しているという現状でございます。
 以上、答弁といたします。
○議長(門田裕一 君) 再々質問ありますか。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) 分かりました。ありがとうございました。
 その相続がまたいろいろと大変なんだろうとは思いますけれども、また私もこの辺は勉強したいと思うので、また別途でいろいろと教えていただけたらと思います。ありがとうございました。
○議長(門田裕一 君) 次に移ってください。
◆3番(正岡満 君) 議長○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) それでは、最後の質問に入ります。
 4点目は、道路反射鏡管理台帳作成についてであります。
 先月5月9日、新居浜市において市道のカーブミラーが倒れて、通行中の男子小学生がけがをする事故が発生いたしました。高さ約3メートルのカーブミラーが、根元付近で折れ、通りかかった児童の頭に支柱が当たり、たんこぶはできたが、病院での検査の結果、異常は確認されなかったとのことで、不幸中の幸いでございました。原因は、この時点では、支柱の根元部分の腐食と同時間帯での強風とのことでございました。その後、調査によりますと、事情により細工が施されていたとの報道が、テレビ等の全国ニュースで過熱ぎみに流され、驚きを隠せないものでございました。
 また、西条市においても、根元の腐食により、カーブミラーが倒れる事態が発生、危惧する問題となりました。
 これを受けて本市においては、早速危機管理課の方が市内全ての小学校の通学路にあるカーブミラーの総点検を行っており、腐食が見られるミラーについては、早期に対処していくとのことでございました。よろしくお願いしたいと思います。
 なお、本市においては、昨年度より伊予市全域にあるカーブミラーの管理台帳作成の準備を進めており、老朽化したカーブミラーの対策等については、うまく対応ができるものと思っております。
 つい先日6月4日の愛媛新聞に、県内自治体のカーブミラー管理の実態が大きく報じられておりました。
 そこで、現段階での管理台帳作成状況をお聞きしたいと思います。次の2点についてお答えください。
 1点目、現在の状況は。
 2点目、今後の流れについて。
 以上、2点よろしくお願いいたします。
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 宮崎危機管理課長
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 正岡満議員から、道路反射鏡管理台帳の作成につきまして2点の御質問をいただきましたので、私から答弁を申し上げます。
 まず、質問の冒頭にございました県内でのカーブミラーの倒壊事故を受け、本市でも危機管理課をはじめ、産業建設部や教育委員会から成る緊急安全点検班を編制し、さびや腐食などを対象として、通学路における調査を実施いたしました。
 今回の緊急安全点検につきましては、718本のカーブミラーについて点検を行い、倒壊または鏡面の落下のおそれが高いと判断した17本につきまして、撤去・更新の手続を進めているところでございます。
 なお、この調査に先立ちまして正岡議員から、道路反射鏡管理台帳の作成に係る一般質問をいただき、現在台帳作成に取り組んでおります。昨年度は正岡議員も含め、交通指導員や交通安全協会の皆さんの御協力によりまして、市内全域でカーブミラーの設置場所を調査いたしました。この調査により、設置場所が判明していたため、緊急安全点検を迅速かつ効率的に進めることができ、厚くお礼を申し上げるとともに、改めて台帳作成による適切な維持管理の必要性を痛感をしたところでございます。
 さて、1点目の台帳作成に係る現在の状況につきまして、先ほど申し上げましたとおり、昨年度カーブミラーの設置場所の調査を行い、2,976本を確認しております。今年度は、会計年度任用職員1名を雇用するとともに、状況に応じて危機管理課職員も帯同するなど、個々のカーブミラーの現地調査に入っております。
 調査内容は、カーブミラーの状態確認や写真撮影、管理番号のラベル貼付けなどを行っております。
 さらに、調査後は、これらの情報を台帳に反映するとともに、設置場所や一面鏡か二面鏡など、設置状態を明確にすることにより、カーブミラーの具体的な位置とその状態を的確に把握することが可能となります。
 次に、今後の流れにつきましては、業務に携わる人員にもよりますが、現地調査及び台帳作成の作業に2年から3年を要するものと考えており、作成完了の次年度に専門業者による健全度調査を実施し、カーブミラーの適切な維持管理を図ってまいりたいと存じます。
 以上、答弁といたします。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) ありがとうございました。
 2点だけ、すみません、お願いします。
 まず、1点目なんですが、伊予市全域で調査していた段階で、3,000本弱のミラーがあるというふうにお聞きしました。これに対していろいろな修繕なりいろいろな対応をしていかなくてはならないことになると、実際に7年度からその実施が始まるというふうにお伺いしているわけでございますが、しっかりと修繕また撤去なりをやっていただくためには、やはり予算が必要でございます。その予算については、十分に対応していただけるというふうにお願いしたいと思っております。
 それと2点目なんですが、ラベル貼りなんですが、ラベル貼りについては、これは随時もう始めていらっしゃるということでよろしいんでしょうか。
 以上、2点お願いします。
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 議長○議長(門田裕一 君) 宮崎危機管理課長
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 失礼いたします。
 正岡議員の再質問に答弁を申し上げます。
 まず、1点目でございます。
 現在3,000本弱のカーブミラーの確認をしております。先般、緊急安全点検を通学路を対象に実施をしたところでございますけれども、ほかのカーブミラーもございます。これにつきましては、現在先ほど申し上げましたように、台帳作成のための現地調査を順次行っていっておるところでございまして、その調査の過程でどうしても緊急にやらなければならないと、修繕、取替えをしなければならないというものも出てくるおそれもございます。そういったときには、財政課とも連携をしながら、修繕予算の獲得に努めていきたいというふうに考えております。
 それから2点目、ラベル貼りの問題でございますけれども、これにつきましても、現在台帳作成で現地調査を行っておりますけれども、調査の際に合わせてラベルを貼っていっておる状況でございます。
 以上、答弁とさせていただきます。
◆3番(正岡満 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 正岡満議員
◆3番(正岡満 君) ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
──〔一般質問終了5分前のブザーが鳴る〕──質問については、以上で終わるんですが、最後に一言だけお話をさせてもらってよろしいですか。ちょっと残念なお話をするんですが、カーブミラーに関するお話ですので、よろしいですか。
 郡中地区、私担当してるんですが、郡中地区には600本のミラーが立っております。昨年度1年間で、その中で当て逃げによるミラー損傷が、私が知ってる限りで5件ございます。現場を押さえているわけではないので、当てた方の当事者、どういった方か分かりません。恐らく運送関係の方じゃないかなと思うくらいで、ミラーがミラーですので、位置もあったりして、ミラーが変形したりいろいろするということは、かなりボディーが高い車でないと当たらないというようなことで、そういった事例がございました。非常に残念なことでございまして、情けないなと思うわけでございます。運転手のモラルの問題でございますので、何ともここでは言えませんが、こういったときに、やはり少しでもそういった現場に出くわした方にちょっと思いをしていただけるような表示といいますか、ラベルといいますか、そういったものを今後ちょっと考えてみたらどうかなという意見を最後に言わせていただきまして、私の質問を終わらさせていただきます。今日はどうもありがとうございました。
○議長(門田裕一 君) 暫時休憩いたします。
            午前10時48分 休憩
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