録画中継

令和4年第1回(3月)伊予市議会定例会
3月3日(木) 一般質問
公明党
門田 裕一 議員
1.歯周病予防対策について
2.人権と同和教育について
3.プラスチック資源循環促進法の本市の取組について
4.関係人口について
5.学校施設の水害・土砂災害対策について
6.地域公共交通について
△日程第2 一般質問
○議長(日野猛仁 君) 日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 発言の通告がありますので、順次質問を許可します。
 なお、発言残時間及び発言回数をモニターに表示しますので、御確認願います。
 門田裕一議員、御登壇願います。
            〔11番 門田裕一君 登壇〕
◆11番(門田裕一 君) 議席番号11番、公明党の門田裕一です。おはようございます。
 日野議長に許可をいただきましたので、通告書に沿って一般質問を行います。市長並びに理事者の皆様の明快な御答弁をお願いいたします。
 1、歯周病予防対策についてお聞きします。
 平成28年12月定例会で「口腔ケア事業の推進で健康寿命を長く」と題して質問。これからは虫歯や歯周疾患の予防や治療だけでなく、市民の生活・健康・生命を守るという視点で、関係機関と協力しながら歯科口腔疾患の予防施策を継続的かつ効果的に実施し、健康寿命の延伸を図ってまいる所存ですとの答弁をいただきました。
 初めに、本市の歯科の口腔疾患の予防施策、また効果的な実施、取組について伺います。
 次に、歯周病対策にスポットを当てての口腔ケア事業についてお聞きします。
 なぜ歯周病を取り上げたのか。それは、今新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を予防する対処法の一つとして、歯と口の健康維持の重要性が指摘されています。日本人の30歳以上の人の8割が歯周病を持っているとされ、健康寿命を短くするとされる様々な生活習慣病、重大疾患が発症する環境は、歯周病によってつくられるということが分かってきました。口腔清掃を怠ると、細菌や毒性物質が上皮細胞を破壊します。これが歯周病の始まりです。歯周病になると、細菌や毒性物質が血管から全身に拡散します。歯と口の細菌や毒性物質は、循環器、呼吸器、消化器の3方向へ拡散し、ほぼ全ての臓器に慢性炎症を起こします。平時では、それが生活習慣病の危険因子ですが、緊急時では、免疫暴走、細菌性肺炎あるいは敗血症(感染症による死亡につながる重大な臓器障がい)の危険因子にもなります。2021年の研究では、歯周病になっている人とそうでない人の新型コロナウイルス感染症による重症化率と死亡する可能性について調べられました。その結果は、歯周病の人は持ってない人と比べて4.7倍重症化率が高まり、死亡する可能性は8.8倍にも高まるという研究結果もあります。歯周病は、いきなりなる病気ではありません。その手前の歯肉炎が悪化すると、歯周炎になっていきます。歯肉炎の段階で口腔内(口の中)をきれいにしておくのがポイントです。歯周病対策ワーキンググループの自治体における歯周病対策についての資料の中で、市町村では、少ない職員で効果のある保健指導や啓発などが求められるため、なるべく他の職種と連携しながら一緒に考え、地域の関係団体を巻き込みながら、共に地域の方々へ発信する必要がある。市民から市民への「ひとくち運動」の中で、歯・口の大切さや歯周病検診の大切さをさらに伝えてもらうようにすべきではないか。
 ア、本市において、地域の関係団体を巻き込みながら伝える仕組みづくりについて取り組んではどうでしょうか。
 歯は健康のバロメーター、歯が悪くなれば消化器だけでなく、体のあちこちにも支障が出てきます。歯があってよくかめている人は、生活の質や活動能力が高いことが明らかになっています。
 そこで、イ、本市における成人歯科健診の取組の現状と今後の展望についてお伺いします。
 コロナ禍において、熊本県医師会伊藤明彦会長は、こう指摘されています。
 マスクをしてる状態でずっといますと口で呼吸する。口で呼吸していると口が乾燥してくる。そうすると唾液が少なくなってくる。口の中を清潔に保つために必要なのが、抗菌作用もある唾液です。唾液が減ると、口の中が清潔に保てなくなり、歯茎が炎症を起こすと言います。歯茎が炎症を起こす、そういったことになると、ウイルスに感染しやすくなる。冬場の乾燥に加え、マスク生活が続き、会話が減り、口の周りの筋肉が落ちていることも唾液が少なくなる原因とされています。
 では、唾液を増やすにはどうすればいいのか。伊藤会長は、「あいうべ体操」っていうんですけれども、それをすることで、口の周りの筋肉が効果的に鍛えられ、唾液が出やすくなると語られました。先日、保健センターにお話を伺いにいったときにも、あいうべ体操のカードをいただきました。いただいたカードをちょっと、これはネット上にもPDFファイルで皆さんに配れるようにそれで転がっていますので、ぜひこういったあいうべ体操を見つけた人にも配っていただければと思います。
 ウ、あいうべ体操をしっかりと多くの方に広報し、実践していただくこと、また歯周病についてしっかりと学習できる体制を整えていただくことを提案します。
 以上で質問を終わります。理事者の明快なる御答弁をお願いいたします。
◎市民福祉部長(向井裕臣 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 向井市民福祉部長
◎市民福祉部長(向井裕臣 君) 門田議員より、歯周病予防対策について大きく2点の御質問をいただきました。
 まず、1点目の本市の歯科口腔疾患の予防施策及び効果的な取組につきまして、本市では、従来から20歳以上74歳以下を対象とした成人歯科健診と妊婦に対する妊婦歯科健診を実施し、歯の喪失の原因疾患である歯周病検査と歯科口腔疾患に対応した取組を実践しております。
 また、効果的な取組として、両健診において、ただ検査のみを行うのではなく、希望者には歯垢染色液による磨き残しチェックにより、歯磨き指導を同時に行う取組を実施しております。
 次に、2点目の歯周病対策のうち、まず地域の関係団体を巻き込んだ伝える仕組みづくりにつきまして、本市では、学校や幼稚園、保育施設、障がい者施設、地域団体からの要請があれば、歯科衛生士や保健師が出前講座として出向き、それぞれの対象者のニーズに合った歯科教室を開催するなど、関係団体との連携を図っております。
 次に、成人歯科健診の取組の現状と今後の展望につきまして、3年間の受診者数は、令和元年度72人、令和2年度36人、令和3年度74人となっております。今後とも受診者数の増加を図り、健康寿命の延伸と医療費の抑制にもつなげていくよう努めてまいりますが、その一環として、40代、50代、60代、70代と節目を迎える方の自己負担ゼロとする取組を令和4年度より実施するため、かかる予算を計上いたしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 最後に、あいうべ体操の広報や歯周病を学習できる体制づくりにつきまして、あいうべ体操とは、舌の筋肉の舌筋をはじめ、口元の筋肉が効果的に鍛えられる体操であります。口呼吸の改善によって様々な効果が得られるほか、顔のたるみ、しわの改善による美容効果、脳の血流をアップさせる効果など、多くの効果が得られるとして、テレビなどでも紹介されております。本市では、現在、地域リハビリテーション活動支援事業におけるオーラルフレイル対策として、あいうべ体操を取り入れた口腔体操を令和4年度中の完成に向け考案中でありますが、この体操をミカンまる体操DVDの中に新たに取り入れ、健康教室などで活用していく予定としておりますので、議員各位におかれましても、今後の普及啓発に御支援を賜りたいと存じます。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 2点目の歯周病対策の大人の歯科健診で、令和4年度より40代、50代、60代、70代の節目を迎える方の自己負担をゼロとする、本当にありがとうございます。私も60歳となりましたので、しっかり受けてまいりたいと思います。一度健康診断で受けたときに、本当に歯が真っ赤になって、しっかり歯磨きしてるのになということで歯磨きの指導をしていただきました。
 ここで提案なんですが、やはりスマートフォンでもこういったあいうべ体操を、せっかく伊予市のLINEのコンテンツがありますので、そういったツールとしてしっかり動画も送るなり、歯磨きの方法とかあいうべ体操をしっかり告知して、もう絶対自分で身を守るという、そういったコンテンツをつくっていただければと。伊予市にも歯医者もあります。そしてまた、やはり3か月に一回、しっかり歯を健診することが大切だとされております。健康ポイントですが、歩いて何万歩達成した人、そういった方に対して、ポイントが何万ポイントたまったらそういった歯医者の受診、そういったお得券みたいな発行も考えていただければ、どんどんやはり歯に対する健康の窓口をしっかりと、住んでよかったと言われる伊予市として、やはり歯の健康はしっかり取り組んでいただきたい、そういった思いで御提案させていただきました。よろしくお願いいたします。
◎健康増進課長(下岡裕基 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 下岡健康増進課長
◎健康増進課長(下岡裕基 君) 失礼いたします。
 門田議員より、口腔ケアの重要性についてのお話をいただきました。本当にありがとうございます。
 また、ただいま御提言いただきました口腔体操に関しまして、スマートフォン等での動画配信とかそのあたり、あと健康ポイントとの連携とか、そのあたりにつきましては、今後検討させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○議長(日野猛仁 君) 再々質問はありませんか。
 次に行ってください。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 2点目の人権・同和教育の推進についてお伺いいたします。
 「人の世に熱あれ、人間に光りあれ」、中学校の教科書にも載っているこの言葉は、今から約100年前の大正11年に発表された全国水平社宣言の最後の一節です。この大会宣言は、日本最初の人権宣言とも言われています。翌年5月3日には、愛媛県で2番目に伊予市に水平社支部が創立しています。今年と来年は、歴史的に人権・同和教育の重要な年ではないでしょうか。
 2月24日、ロシアがウクライナに侵攻、決して許すことのできない暴挙であり、最大の人権侵害です。ウイグル自治区への弾圧問題、外国人に対する偏見や差別、ハンセン病元患者の方の報道、子どもの貧困や虐待の問題など、実にたくさんの人権問題が取り上げられています。社会のあらゆる場面で人権尊重の意識が高まっています。
 一方で、インターネットやSNS上での誹謗中傷、ヘイトスピーチ、性の在り方についての差別や偏見に加えて、新型コロナに関する人権侵害など、新たな人権問題が発生しています。ある日突然、差別される可能性は誰にもあると言えます。
 今、コロナ禍のため、学びの機会が奪われています。上野地区人権同和教育推進委員会では、毎年各地区集会所22か所で開催する地区懇談会は、2年連続で開催できていません。様々な研修が中止や参加者数の制限、学べてないことで差別をしてしまう可能性はあるんではないでしょうか。このようなときこそ、市民への教育と啓発が重要であると思います。
 1点目、伊予市水平社支部創立100年に向けてどのように取り組んでいくのでしょうか、お伺いします。
 2年前、上岡教育長が校長でいらしたときに、港南中学校が人権委員会を中心とした人権・同和教育への取組について全国大会で報告し、高い評価を得たと聞いています。そのときの卒業生が高校生になった今でも港南中学校人権委員5年生として研修会に参加したり、人権啓発動画を作成したりするなど、活躍を続けています。
 一方で、ほかの学校の様子はどうでしょうか。伊予中学校には、残念ながら人権委員会がなく、中山・双海中学校もないとお聞きしています。
 2点目は、これらの学校の人権委員会を中心とした人権・同和教育への取組について伺います。
 学校において児童・生徒に対して命を守る、自分も相手も大切にする、多様性を認める人権・同和教育にしっかり取り組むことは、児童・生徒のみならず、家庭や地域への教育へもつながると考えます。
 3点目は、市内小・中学校における人権・同和教育への特徴的な取組はあるのでしょうか。
 4点目は、学校における人権・同和教育の今後の展望についてお聞きします。
 以上、4点でございます。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 門田裕一議員より、人権・同和教育について4点の御質問をいただきましたので、私から答弁いたします。
 まずもって、門田議員におかれましては、上野地区人権・同和教育推進委員会委員長として、毎年地区別懇談会の開催をはじめ、人権・同和教育の推進に御尽力をいただいておりますことにお礼を申し上げます。
 さて、1点目の伊予市水平社支部創立100年に向けてどのように取り組んでいくのかについては、100年前のまさに本日3月3日、京都の岡崎公会堂で、全国水平社創立大会が開催され、全国水平社創立大会宣言が読み上げられました。8人の若者が立ち上がり、多くの人が団結した水平社運動、8人でまとめた宣言は、厳しい差別をされてきたが、自分たちは差別をしていないという誇りを持ち、人間は尊敬すべきものであるという考えの下、部落差別からの解放と自分たちも含めた全ての人のあらゆる差別からの解放を求めたもので、門田議員が述べられたとおり、日本で最初の人権宣言と言われています。
 そして、令和5年5月3日には、全国水平社伊予市支部創立100年となりますので、ビデオメッセージの作成など、人権・同和教育主任会等において今後検討を進めてまいりますが、まずは、子や孫に差別を残したくないと強い意志を持って仲間と団結し、全国水平社伊予市支部を立ち上げた人々の思いをしっかりと受け継いで差別をなくす行動が取れるよう、また伊予市人権を尊重する社会づくり条例の理念の下、教育と啓発に力を注いでまいりたいと考えております。
 次に、2点目の人権委員会を中心とした人権・同和教育の取組については、名称は各学校で異なりますが、市内13校全てに委員会が設置されています。この委員会では、一人一人が大切にされる学校生活の実現のため、人権集会等の開催をはじめ、それぞれの発達段階や学校の特性に応じて、様々な活動を年間指導計画の下、実施しております。
 3点目の市内小・中学校における人権・同和教育の特徴的な取組については、市内小・中学校では、学校生活全般において、豊かな人権感覚を持ち合わせた健全な児童・生徒の育成を目指して年間指導計画を作成し、それに基づいて指導・支援を行っています。道徳科の授業だけではなく、他の教科指導や学校行事の中でも目標を明確にして、児童・生徒の教育に取り組んでおります。
 その年間計画においての伊予市としての特徴的なものとしては、授業パックがあります。授業パックは、市内人権・同和教育主任の先生方が教材研究・教材開発をしたもので、ハンセン病に関するもの、水平社に関するもの等があります。これらを活用して伊予市内全ての児童・生徒が学習し、平等に正しい知識を得たり、小・中の連携に役立てたりしています。そして、これらの学びがベースとなり、新たな課題となっている新型コロナウイルス感染症に関わる差別等にも気づき、正しい知識を持つことやそれを仲間とともに広めることの大切さを確認しているところです。
 また、互いの取組を知り、よりよい指導・支援に生かしたり、小・中学校の連携を図ったりするために、定期的な主任会や夏季休業中の全教職員対象の研修会、輪番制で全学校が会場校となり研究発表を行う伊予市人権・同和教育研究会を実施し、情報共有と自己研さんに役立てております。人権・同和教育は、教職員が学び続けること、高い意識を持ち続けることが特に大切です。教職員の資質の向上とその資質を生かした指導と学校生活の中での関わりの積み重ねが、児童・生徒のよりよい人権意識の育成につながると考えております。
 4点目の学校における人権・同和教育の今後の展望については、人権・同和教育の推進のための枠組みは、ほぼ確立していると考えます。市としての研修体制や学校間の連携、各校における年間指導計画に基づいた指導など、これまでの取組の継続が、今日の定着につながっています。
 ただ、児童・生徒を取り巻く社会情勢は、目まぐるしく変化をしています。その変化とともに、人権課題も当然変わってきており、その課題の変化に合わせた指導内容、指導方法の追求が求められます。ここ数年においても、学習内容に新たな項目が加わりました。性的指向・性自認(SOGI)と言われるものやインターネットによる人権侵害、被災者、新型コロナウイルス感染症による人権侵害などがそれに当たります。令和3年度は、県の指定を受けて、中山小学校が会場校となり、これらの新たな課題を取り上げて公開授業を提案し、その取組を共有しました。今後も市内13校がそれぞれの実態に合わせて指導計画を見直し、PDCAサイクルを継続的に実施する中で、指導内容や指導力向上を図ること、それらを情報共有することに努めてまいります。
 しかし、児童・生徒の学びを家庭とどうつなげるか、地域にどう広げるかが課題として残っています。学校だよりや学校のホームページ等で情報提供をしたり、人権参観日の感想を募り、双方向のやり取りを狙ったり、PTAの研修会を開催したりして、各校で様々な実践を重ねてはいるものの、なかなか課題解決につながらないのが現状です。今後もこれまでの地道な取組の継続とともに、他地域の取組を参考にしながら、家庭を巻き込んだ人権・同和教育の推進に尽力したいと考えております。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 本当にありがとうございます。
 各学校また教職員の皆様、そして市の職員の関係の皆様の本当に日頃の地道な努力のたまものだと、本当に人権の伊予市として誇れるんではないかと、そういった中でこの質問をしたのも、伊予中学校の勉強会にちょっと参加させていただきまして、そのときに水平社のお話をされた先生がおられました。そのときに生徒の皆さんに100年のバトンというキーワードでお話ししたときに、本当に伊予市でそういった、もう1年後にできたということで、子どもたちが歓声を上げられたということです。この100年のバトンをしっかりつなぐためにも、令和5年5月3日、しっかり取り組んでいただいて、多くの市民の方々が参加して、家庭の皆さんも参加できるように体制をお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 3点目のプラスチック資源循環促進法の取組についてお伺いいたします。
 本年4月から施行されるプラスチック資源循環促進法について、本市の取組について伺います。
 このプラスチック資源循環促進法は、昨年4月国会で可決しました。プラスチックごみの削減と循環利用を目的とし、今年4月、あと一か月の施行であります。プラスチックごみ、いわゆるプラごみによる深刻な海洋汚染を背景に、プラごみ問題は、今や国際社会共通の課題の一つになっています。我が国は、1人当たりのプラごみの排出量がアメリカに次いで世界で2番目に多く、その総量は年間でおよそ940万トンにもなります。新法の可決を受けて、昨年8月23日に開かれたプラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会議において、プラスチック資源循環促進法を施行するための政省令及び告示に関する考え方が示されました。プラスチック製品の多くが、石油などの化石燃料を原料としており、ごみとして捨てられた際、焼却処分すれば、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出します。そのため、プラごみの排出量の削減が何より重要となり、公明党は、使い捨てプラスチックの排出量を2030年までに25%削減するよう国に提言しています。環境省・経済産業省は、プラスチック削減を目的とした新法に基づいて、スプーン、歯ブラシ、くし、フォーク、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、かみそり、シャワー用キャップ、ハンガー、衣類用カバーの12品目について、事業者に提供削減を義務づけるとしました。
 また、新法では、提供量が多い事業者が対象で、有料化や受取辞退者へのポイント還元、環境に優しい素材で作られた代替物への転換を進めるなどから具体策を選ぶよう求めています。対象業種は、各種商品小売業、各種食料品小売業、その他の飲食料品小売業、無店舗小売業、宿泊業、飲食店、持ち帰り・配達飲食サービス業、洗濯業などが予定されています。この結果、無料で提供されていたプラ製品の多くが影響を受けます。例えば、コンビニで弁当を購入した際にスプーンを無料で受け取られなくなったり、ホテルの客室に歯ブラシが常備されず、希望者だけに提供されるといったことも起きます。
 一方で、このような取組が、不十分な事業者や12品目に該当するプラスチック製品を年間5トン以上使用している事業者への勧告、公表及び命令を措置できるなどの罰則も設けています。
 そこでお伺いします。
 1点目、本市では、今回の新法施行の影響についてどのようにお考えでしょうか。
 2点目、今後市民に対して、プラごみ削減についてどのように広報や啓発を行うか、伺います。
 3点目、新法では、家庭から出るプラごみの一括回収を自治体の努力義務とする規定も設けていますが、本市の取組はどのようになるのか、お伺いします。
 4点目、広域でのごみ処理計画にどのような影響があるのか、お考えをお示しください。
 以上、4点にわたっての質問です。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 門田裕一議員より、プラスチック資源循環促進法の本市の取組について御質問いただきました。御答弁申し上げます。1点目と3点目は関連しますので、一括して答弁申し上げます。
 近年、海洋プラスチックごみ問題が世界的に注目され、最近では、プラスチックの製造が気候変動の重要な要因の一つという捉え方も広まり、さらに廃棄物の輸入規制強化による廃プラスチックの国内処理と削減の必要性が指摘され、国内におけるプラスチックの資源循環が大きな課題になっております。
 本年4月に施行される本法律において、事業者に対するプラスチック品目の提供削減の義務づけや家庭から排出されたプラスチック製容器包装製品については、プラスチック資源として分別回収することが求められております。
 一方、プラスチックごみの分別収集及び再商品化を進める場合、施設の設備更新やオペレーション変更、危険物混入への対策等の処理費用の増加も見込まれることなど、市民への負担なども想定されますので、実施する場合には、慎重に見極めながら取り進めなければならないと考えているところでもございます。今後、市有施設であるウェルピア伊予や花の森ホテル等の宿泊施設の指定管理者に、プラスチック製品の提供削減を指導してまいる所存でもございます。
 また、回収等の実施に向けましては、市民に分かりやすい分別収集ルールとすることで、資源回収量の拡大を図ってまいります。
 2点目の市民に対して、プラごみ削減についてどのように広報や啓発を行うのかについてでございますけれども、プラスチックごみを削減するためには、リデュース(無駄なものは買わない)・リユース(お下がり)・リサイクルの3R推進やできるだけプラスチック製品の利用を控え、環境に優しい製品に切り替えることや容器が再利用できる量り売りの普及など、生活スタイルの変革が課題と考えられております。ちなみに、企業の取組といたしましては、山陽物産株式会社が開発・生産されている古米を配合し、プラスチックの使用量を削減した歯ブラシが、ホテル業界から引く手あまたの状況となっている事例がございます。引き続きプラスチックごみの削減に向けて広報紙やホームページに加え、COOL CHOICE、海洋性プラスチックパネル展、エコライフ展示会のようなイベントと環境教室を組み合わせて実施しながら啓発してまいる所存であります。このことが、今国が示しているウェルビーイングにつながりますとともに、海域において世界が直面する海の資源の問題解決やSDGsの海の豊かさを守ろうに寄与することが期待されます。
 4点目の広域でのごみ処理計画への影響についてでございますけれども、松山ブロックごみ処理広域化検討協議会において、現在広域処理対象とするごみの種類は決定されておりませんので、影響については、未確定でございます。
 また、今回のプラスチック製品の分別収集については、今後国等の動向を注視し、松山ブロックを構成する市町と連携を図りながら、検討をしてまいります。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 答弁書におきましても市民に対して、プラごみ削減のためにリデュース・リユース・リサイクルの3Rをしっかり訴えていくということですが、4月から入るということで、具体的にはどういった広報で流したりですとか、そういった取組をされているのか。
 また、答弁でいただきましたように、これをピンチでなくチャンスに変える企業も出てきている。東京オリンピックの表彰台もプラスチックごみを再利用した、そこには3Dプリンターを活用して、新たな技術・デザインがあったということです。そういった形においても、企業に対してもどういった告知をしていくのか。市民・企業に対しての本市の告知は、具体的にはあるんでしょうか。
◎環境保全課長(小寺卓也 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 小寺環境保全課長
◎環境保全課長(小寺卓也 君) 門田議員の再質問にお答えいたします。
 リデュース・リユース・リサイクルの3R関係でございますが、今までエコライフ展示会等で様々な展示をいたしまして、パンフレット等も県及びいろんな事業者から取り寄せまして配布している状況でございます。
 それとあと、環境学習におきましても、小学校のほうでそういう3Rの関係の教室もしておる現在ではございます。
 それと、今後の企業への指導でございますが、まずは、伊予市が直接管理しております、今答弁にありましたように、ホテル関係が市の管理施設でありますので、まずその指導をしていきまして、今後可燃ごみの関係で、松山広域の関係の事業系のごみの統合における説明会等を実施する予定がございますので、その折にこういった内容のプラスチック資源循環促進法ということも付け加えて指導していきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(日野猛仁 君) よろしいでしょうか。
            〔11番門田裕一議員「はい」と呼ぶ〕
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 続きまして、関係人口についてお伺いします。
 少子・高齢化や人口減少の進展により、あらゆる現場で人手不足や後継者不足が叫ばれる中で、新しい地域社会の構築は、地方自治体にとって喫緊の課題となっています。今後は、新型コロナウイルス感染症などの感染症の蔓延を防ぐ上で、人と人との直接的な接触を低減させることが必要となり、働き方や教育・医療や福祉といった日常生活の現場の変容が求められております。
 社会のデジタル化への流れが加速する中で、誰一人取り残されないデジタル社会の実現を目指して、地域の課題解決に資するデジタル化を適切かつ迅速に推進し、全ての住民がその恩恵を享受できる社会を構築する時代が到来しました。本市においても、光ファイバ網がいよいよ伊予市全域に整備されます。誰一人取り残されないデジタル社会に向けて、関係人口に対する今後の対応・取組についてお伺いします。
 1点目、関係人口とは、人口が減少している地域に将来移住してもらいたいが、そこに至るまでに地域を持続可能にするために、特に若い人に観光や仕事だけではなく、その地域に興味を持って深く関わってもらう人のことを指しています。コロナ禍の今、東京在住者の地方への関心が高まっています。それを裏づけるように総務省によりますと、東京都は転出超過となっています。また、テレワークの拡大などで、若年層を中心として意識の変化も起きています。内閣府が実施した調査では、東京圏に暮らす20代のおよそ3割が、地方移住への希望が高く、またはやや高くなったと回答しました。人口が密集した東京からオフィスを地方に移す企業も出てきています。
 市長は、所信表明の中で、首都圏在住の本市ゆかりの方との交流会を設置し、本市の魅力発信と郷土愛を醸成する取組を行うなど、関係人口の創出・拡大も目指していくと語られました。具体的に、関係人口創出・拡大に向けた施策を検討し、ウイズコロナ時代のこの時期を好機と捉え、本市の定住人口に加え、関係人口の創出・拡大に向けたさらなる取組を積極的に進めていく必要があると考えます。市長のさらなる見解を伺います。
 2点目は、関係人口を増やしたい自治体はもちろん、地域の企業や様々な組織は、今まで以上にオープンな体制にしていく必要があるのではないでしょうか。都市部にいる関係人口潜在層とうまくつながるには、こうした足元の準備が大きく影響します。それには、やはり進化するITツールをちゅうちょすることなく使いこなす姿勢が強く求められると思います。進化するITツールを本市はどのように活用していくのでしょうか、よろしく御答弁お願いします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 門田裕一議員より、関係人口について2点の御質問をいただきました。御答弁申し上げます。
 関係人口とは、総務省の定義によりますと、移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもない、特定の地域に継続的に多様な形で関わる人々のことを指し、地域内にルーツのある人や過去に勤務や居住、滞在など、何らかの関わりのある人、また行き来する人を例として挙げております。
 国の第2期総合戦略の中で、その創出や拡大が、東京一極集中の是正に向けた取組の強化を進める方策の一つとして、新たに位置づけられたものでございます。本市といたしましても、第2次総合計画に掲げる3万人が住み続けられるまちの実現には、移住・定住の促進と併せて、関係人口の創出・拡大が重要であるとの認識であります。
 所信表明でも申し上げましたが、来年度は、首都圏に住む本市出身やゆかりのある方との交流の場を創設するなど、大都市圏から伊予市を応援する機運の醸成を図ってまいりたいと存じております。
 次に、2点目のITツールを本市はどのように活用していくのかについて申し上げます。
 門田議員御指摘のとおり、一昨年来のコロナ禍により、人の移動や接触機会は極力制限され、Zoomなどのアプリを利用したオンラインでの授業や会議が行われるなど、人と人との交流の在り方が多様化しております。このため、先ほど申し上げました実際に対面しての交流や関係構築と同時に、オンライン上の取組も重要と考えております。本市では、昨年8月から、中山・双海両地域事務所において、動く市長室「サテライト市長室」を実施し、オンラインで中山町・双海町・旧伊予市を結んでの住民対応を行っております。
 また、これまでもフェイスブックやインスタグラム等で地域イベントや観光情報を、また県などが主催するオンライン移住フェア等で、市の魅力を発信してまいりましたが、2月からは、本市LINE公式アカウントを取得し、情報発信力のさらなる強化に努めているところでもございます。今後はそれらに加え、オンラインによる体験ツアーや交流会の開催を検討してまいりたいと存じております。
 また、来年度からの市内全域への情報ネットワーク網の整備と併せて、コワーキングスペースなどの新しい働き方やライフスタイルを実現するため、拠点整備についても調査研究を進めてまいりたいと存じております。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 前向きな答弁、本当にありがとうございます。
 市長答弁の中で、3ページ目の下から3行、新しい働き方やライフスタイルを実現するための拠点整備、コロナ禍で先ほど東京都のほうで転出超過になっているんです。実は、女性は転入超過、やはり東京に行っているというデータが今年出ました。やはりキーワードは、地方への潮流の鍵は女性でございます。そうした女性、コロナ禍において雇用改善もしなくてはいけない、いろいろ浮き上がってきました。女性に対して働きやすく、またスキルアップができるようなそういった体制をつくっていくのが望ましいかと思うんですが、その点についてはどう思われますでしょうか。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) まずもって、女性がという位置づけでありますけれども、女性・男性にかかわらず、例えばの話、大学を大阪や東京で過ごされて、そこの空気に合って生活を始めた人っていうのは、なかなか地方への帰省っていうのが難しいのかな。そういった状態の人を呼び寄せるというのが、ある意味地方における一極集中型を脱却したサテライトスタジオでの働き方であったり、そっからそういう働き方をもって地方の魅力とか、例えば伊予市の魅力っていうのを感じていただいて、女性がこの伊予市っていうところはいいところだねって。山もあり海もあり川もあり、そして買物もある程度自由にできると、そういった魅力の発信をどのように都会に住んでいる方々にPRしていくか。そのためにも、来年度、先ほど答弁でも申し上げましたけれども、例えば大学のフロアを借りて、そこで伊予市にゆかりのある方々等々とのつながりをしっかりと築いていって、そっからまた引っ張り返していくっていう言葉はおかしいけれども、そして、やはり伊予市に帰ってくるっていう位置づけで、女性という今キーワードで言われたんで、やはり幾ら6ブロック、南伊予・郡中・北山崎・南山崎・双海・中山、の地域の魅力を発信しても、そこに住んでる人、その人の輝きがないと、私は女性を引っ張り返す部分はないのかなと、私の勝手な意見かもしれません。門田議員におかれましても、魅力ある逸材になっていただいて、ぜひ伊予市に帰っていただけるようにお願いを申し上げます。
○議長(日野猛仁 君) 再々質問はありませんか。
            〔11番門田裕一議員「ありがとうございます」と呼ぶ〕
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 5点目です。
 学校施設の水害・土砂災害対策についてお伺いいたします。
 近年、度重なる豪雨により水害や土砂災害が頻発しています。文部科学省が、2021年6月8日に発表した公立学校の水害・土砂災害対策の実施状況の調査によれば、浸水想定区域にある全国7,476校のうち6,374校は、建物内への浸水対策を実施していませんでした。生徒の命を守るために学校の水害対策は重要ではないでしょうか。
 さらに、学校は地域の避難所に指定されています。地域防災のためにも一刻も早く取り組むべき課題ではないでしょうか。
 水害から学校を守る事例として、佐賀県嬉野市立塩田中学校の取組が紹介されています。同校は、洪水が発生した場合、0.5メートル以上3.0メートル未満の浸水が想定されています。1990年の水害の際には、床上浸水の被害がありました。対策としては、老朽化した学校施設の改修時に、建物全体の床を地面から2.6メートル高くし、避難経路を確保、中庭や校庭を低く設定することで、洪水時に建物自体の水没を防ぎ、避難時間を確保する工夫を取り入れています。
 1点目、本市において浸水が想定される学校はあるのでしょうか。また、その対策についてお伺いします。
 また、その他の学校の対策では、浸水の可能性が高い箇所に脱着式のステンレス製止水板を設置、避難所となる屋内運動場への浸水を防ぐもの、受変電設備の浸水対策としては、コンクリート基礎打設により、地盤面から70センチのかさ上げを実施したところや校舎の上の階に移設したところ、また重要書類は、職員室を上の階まで移動したり、データ化したりすることで守る方策が紹介されていました。
 2点目は、本市においてもため池ハザードマップを見ると、浸水の可能性のある箇所に学校が点在しており、様々な対策を行っていると思います。どのように取り組んでいるのでしょうか。
 大雨のときにおいても、敷地内に降った雨水を一時的に貯留し、晴天時に排水路や河川に放流することを目的に、校舎や校庭の地下に雨水貯留槽を設置した事例が紹介されています。
 3点目は、校庭に貯水機能を持たせ、地域を守る対策についてお伺いします。
 これらの対策には、防災機能強化事業など、様々な補助事業があります。
 最後に、避難所となる学校施設の防災機能強化の取組・考えを伺います。
 以上、4点でございます。
◎教育委員会事務局長(佐々木正孝 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 佐々木教育委員会事務局長
◎教育委員会事務局長(佐々木正孝 君) 学校施設の水害・土砂災害対策についての御質問に私から答弁申し上げます。
 まず、1点目と2点目については関連がありますので、一括して答弁申し上げます。
 本市での洪水浸水想定区域に指定されている学校は、伊予小、伊予中の2校、土砂災害警戒区域に指定されている学校は、郡中小、港南中以外の11校となります。
 また、ため池ハザードマップによる浸水想定区域には、伊予地域の小・中学校6校全てが含まれています。
 河川等の洪水並びにため池に万が一の場合があった際への対策については、議員御指摘のような学校単位での対策は実施できておりませんが、県管理河川である大谷川や森川において、河床の堆積土砂や支障木の除去を担当部署から県に依頼して行っているところです。
 児童・生徒を守るということでは、河川等の洪水では、水防法及び土砂災害防止法に基づく避難確保計画を作成し、それらを危機管理マニュアルに追加し、職員間で共通理解を図り、その避難経路を使った訓練を実施した学校もあります。毎年行っている危機管理マニュアルの見直しや改定の際に、避難訓練実施計画へ追記し、計画的・継続的に対策を講じる予定としております。
 ため池に万が一の場合があった際には、校舎内で下の階から上の階に避難する垂直避難訓練を実施している学校もあります。
 次に、3点目の校庭に貯水機能を持たせ、地域を守る対策については、議員御案内のとおり、国から2021年6月に発表された学校施設の水害・土砂災害対策事例集に掲載されています。議員から御紹介のあった校舎や校庭の地下に雨水貯留槽を設置する事例や校庭に雨水を一時的に貯留し、河川等への流出を抑制する事例が掲載されています。これらの事例は、学校敷地内に一時的なダム機能を持たせ、排水量を調整することによって、水害から地域を守る対策と言えます。これ以外にも防災機能強化事業の事例が掲載されていますが、まずは本市における事業の必要性を精査することが重要と考えます。
 次に、4点目の避難所となる学校施設の防災機能強化の取組・考えについては、学校は児童・生徒等の学習生活の場であるとともに、地域の防災拠点でもあるため、学校施設の防災機能や災害時の避難所生活を想定した学校施設の利用計画の検討は、防災担当部局・学校設置者・学校・地域が一体となって進めていくことが必要であり、また学校施設の防災機能の整備は、これまでに経験し得なかった大雨等に備える必要があると考えております。いずれにせよ、水害から地域を守ること、また避難所となること等、学校施設が果たす役割が大きいことに変わりはありません。今後は、先進事例等も参考にし、また財政的な負担も考慮しながら、関係部署等と連携し、研究していく必要があると考えます。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 私も西日本豪雨災害のときに避難所であった伊予小学校に様子を見に行ったときに、やはり伊予小学校の周りに河川があります。宇和島で、西日本豪雨が起きたときに、小さな本当にふだんはもう緩やかな川なのに、牙をむいたという事例があります。本当に大変水かさが増して、伊予小学校の前の川も大変な事態に、あとちょっとのところまでになりました。そういった意味においても、しっかりとした雨水対策、そういった喫緊の課題であります。スピード感を持って対処をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○議長(日野猛仁 君) 次に行ってください。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 6点目の質問に入ります。
 地域公共交通についてと題してお伺いします。
            〔一般質問終了5分前のブザーが鳴る〕
 門田さん、何とか郡中へデマンドタクシーで行けないものですか、議員になってから何度も何度も高齢者の方々からの声をお聞きしていました。デマンドタクシーは、地域の商店やまちの活性化を目的としてるんですよ、市民の声の方々に対して、制度の枠で諦めていた自分がそこにいました。そして先日、門田さん、もうなあ、わしも運転がなかなかできんようになった。今までは近所の人を乗せて買物や病院に連れていったけれども、もう年やけん、何とかならんのかのうと切実な声、担当職員の方々も、住民に寄り添って地域公共交通に取り組んでおられます。市長は所信表明の中で、人に優しい道路・交通体系づくりでは、市民の生活の足として親しまれるコミュニティバス及びデマンドタクシーにつきまして、様々な手法によりさらなる利用促進に努めるとともに、運行システムの改良・改善を重ねながら、安定的かつ持続的な交通機関として定着させたいと考えていますと述べられました。
 本市においても、中山・双海エリアで展開するデマンドタクシーの移動範囲を本庁地区へも利用できるように運行してはどうでしょうか。市民の皆様の声をしっかり反映し、料金面や様々な壁がありますが、乗り合いデマンドタクシーとして取り組んではどうでしょうか。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) デマンドタクシーに関する御質問をいただきました。答弁申し上げます。
 デマンドタクシーは、過疎化・少子・高齢化が急速に進行する中山・双海地域住民の生活交通手段の確保及び地域内移動の促進による地域の振興・活性化を目的に、平成23年10月に運行を開始し、日常の買物や通院など、日々数多くの皆様に御利用をいただいております。そのような中、既に利用されている方や今後利用を検討されている方から、乗車料金、運行時間、予約方法など、様々な御意見を頂戴しておりますけれども、市中心部への運行区域の拡大については、特に強い要望・要請が届いているのが現状でございます。利便性の向上、使い勝手のよさからすると、門田裕一議員御提案のように、現行の仕組みのままデマンドタクシーを市中心部まで運行させることが、最も利用者の理解が得られやすい方法であるとは存じてもおりますけれども、予約システムの抜本的な改修、車両の追加配備など、多額の予算が必要となってくることから、来年度地域の声にしっかりと耳を傾けながら、どのような手法、どのような運行形態であれば、追加予算を抑えた中で運行を実現させることが可能か、検討・調整を重ねてまいりたいと考えております。
 一方、移動手段の選択肢を増やすことで、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や燃料費の著しい高騰の影響から、深刻な状況にあるJRや市内タクシー事業者の経営を圧迫し、市内公共交通の破綻・崩壊を誘発してしまう危険性や中山・双海地域内の商店、医療機関等の存在意義を奪い、地域衰退の後押しをしてしまう可能性があることも重々に承知をいたしております。限られた財源の効果的な、また効率的な活用、鉄道、特急バス、タクシーなど、ほかの交通機関との共存共栄を図りながら、良好な生活環境の創造に注力してまいる所存であります。
 以上、答弁といたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) ある方は、こう語られました。郡中に病院に行かないかんと。もう行く道だけでもええんや。帰りは何とかする、そういった声もいただいております。今の答弁は、やるのかやらないのかよく分からない、どちらだという答弁書なんですが、最後の良好な生活環境の創造に注力してまいるという言葉もいただいております。具体的にはどういう言葉なのか。
 また、市長のおっしゃる誰一人置き去りにしないコミュニティや取り残されないまちづくり、そういったテーマに対してこの回答はどうなんでしょうか。
 今年度、もうスタートした時点からこの声は担当部局も聞いているはずです。精査していく、そうやっていろいろ書いておりますが、令和4年度からスピード感を持ってできないのでしょうか、そこら辺を一歩踏み込んだ形で御答弁いただければと思います。
◎経済雇用戦略課長(小笠原幸男 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 小笠原経済雇用戦略課長
◎経済雇用戦略課長(小笠原幸男 君) 門田議員の再質問に私から答弁を申し上げます。
 まず、デマンドタクシーの仕組みについて説明を申し上げます。
 現在、旧伊予市内を運行しておりますコミュニティバスは、路線定期運行(定時定路線型)ということで、決められたルートを決められたダイヤにより運行しておりますが、一方デマンドタクシーは、区域を定めてその中に居住また滞在する人が利用可能となる乗り合いの運行方式でございます。
 門田議員御提案のデマンドタクシーを中心部まで走らせるということになりますと、デマンドタクシーの運行区域を現在の中山・双海地域から伊予市全域に広げるということで、伊予市内に住まわれる方全てがそのサービスを享受できるものになるということになりますと、現在の4台から20台以上のタクシーが必要になります。ということで、運行経費が現在の2,500万円から恐らく1億円から1億5,000万円程度、デマンドタクシーだけでも必要になるということになります。
 また、別の形ということで、デマンドタクシーが走行する道路線上だけ区域を広げるということが可能かどうかは、また運輸支局等に相談はしないといけませんけれども、そうなった場合も、どうしても伊予市内にデマンドタクシーを延長するということは、その間、中山・双海地域にタクシーが不在になるということですので、考えると3倍以上の車両が必要になるということになりますので、この場合でも運行経費が8,000万円以上必要になるという試算が出ております。となりますと、現在のデマンドタクシーの仕組みをそのまま使うということは、困難でありますので、こちらの所管課が考えておりますのは、できればデマンドタクシーとコミュニティバスハイブリッドということで、現在の旧伊予地域のコミュニティバス、また中山・双海地域のデマンドタクシーをつなぐ第3の交通機関を新しく創設するのが、一番経費を抑制する方法としてはよろしいんではないかと思っております。ただこちらに関しましても、地域にお住まいの皆様、また運行事業者、JRやタクシー事業者、貸切りバスの皆様の御意見等もお伺いしながら、どういう形が伊予市の実情に沿った交通機関となるのか、慎重に検討を重ねてまいりたいと思います。
 できれば、令和5年度から試験的に運行が可能かどうかということで、スピーディーに進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 以上、よろしくお願いいたします。
◆11番(門田裕一 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 門田裕一議員
◆11番(門田裕一 君) 今の枠組みでは大変な試算効果があるという形で、法律が許すのであれば、今カープル(相乗り)型ライドシェアという方式も実験している自治体もあります。
 また、コミュニティバスが本当に赤字かどうなのか、そういった形でクロスセクター効果、多様な行政分野ということを示した、こういったクロスセクター効果で本当に赤字って、世界の自治体は、地域公共交通で赤字という言葉は使ってないみたいです。やはりそういった地域の方々が健康とか、いろんなことを加味しながらどういう効果があるのか、これが今クロスセクター効果を算出している自治体もありますので、そういった中で、やはりやる・やらない、そういった決断は市長にあるかと思うんで、最後、市長答弁、よろしくお願いいたします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(日野猛仁 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) まずもって、再質問で言われました誰一人置き去りにしないコミュニティ形成、私たちが今使っている誰一人置き去りにしないコミュニティ形成の中で、誰一人取り残さない伊予市、未来ビジョン、3万人が住み続けられる自治体を目指すと、こう掲げております。その枠組みの中でも、私自体も過去からこの声はたくさんたくさん聞いております。当時立ち上げた当初、10年前は、やはり地域のタクシー業界であったり、また地域の産業というか、お店屋さんもままならないと、みんながみんな双海や中山の人が旧の伊予市へ来ちゃったら大変だよねというような位置づけもありました。ただもう5年経過した頃、今から5年前、やはりそれでも買物じゃないんだと、病院なんだと。結局中山とか双海から伊予市の病院に行くのに、デマンドと列車等々を利用していくと時間が相当かかると。何とか今言われたような行きしだけでも何とかならんのかというようなことも私は伺っております。決してその声を無視していたりしたわけではありません。ただタイムリー、スピーディーに動いてないと言われたら、まさにそのとおりかなということでありますので、その御指摘に対しましては、心から素直におわびを申し上げますけれども、ただ言い訳ではありませんけれども、5年更新、5年更新でデマンドタクシー、日光タクシーとかどるばがやってますけど、たまさか今年が5年目ということで、今小笠原課長が答弁申し上げ、私も言いましたけど、令和4年度っていうのは、実は6年目に入るんです。この6年目をあえて今回契約更新せずに、もうこの1年間、令和4年度でしっかりと住民の声とか、何が必要なのか。そして地域のなりわいとしている商店主や薬局また病院等々にどういう逆に負担をかけるのか、そういったこともしっかりと検証してやっていきたい。そして具体的に言うと、私が今頭の中で描いているのは、例えば中山地域事務所・双海地域事務所、今のデマンドタクシーの枠の中で予約したお客さんが、例えば双海地域事務所に来る。例えば10時に双海地域事務所を出発する1台のタクシーがある。そこに10時の出発のタクシーに乗ってもらって、あと向こうの小網とか高野川とかっていうのは、どっかにバス停みたいなものを設けて、定期的にその時間にはそのタクシーが通るよっていう位置づけで言えば、オペレーターも必要じゃなくなってくる。いかにして経費を削減するかということも真剣にこの一、二年考えてきました。その枠組みの中で様々な御意見を再度精査して、私の考え方としては、令和5年度にはまずそういったことを実証的にやってみて、それからまた御意見を聞きながら、さらによい方向にする、それが私の考える誰一人置き去りにしないコミュニティ形成でありますので、また何かお気づきの点があったら、都度都度御指導を賜りますようにお願いを申し上げて、答弁にならないかもしれませんけれども、答弁に代えさせていただきます。
○議長(日野猛仁 君) お疲れさまでした。
            〔11番門田裕一議員「どうもありがとうございました」と呼ぶ〕
○議長(日野猛仁 君) 暫時休憩します。
            午前11時09分 休憩
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