録画中継

令和6年第8回(12月)伊予市議会定例会
12月5日(木) 一般質問
無所属
田中 慎之介 議員
1 障がい者タクシー利用助成事業について
2 税についての作文について
3 職員の昇格について
            午後1時21分 再開
○議長(門田裕一 君) 再開いたします。
 続いて、田中慎之介議員、御登壇願います。
            〔1番 田中慎之介君 登壇〕
◆1番(田中慎之介 君) 議席番号1番、田中慎之介です。
 議長の許可を得ましたので、これより一般質問を行います。よろしくお願いいたします。
 では、早速1点目、障がい者タクシー利用助成事業について質問いたします。
 この事業は、障がい者の方が通院等でタクシーを利用する場合に、料金の一部を助成することにより負担の軽減を図り、障がい者の社会参加及び社会福祉の増進に寄与することを目的に行われている事業であります。伊予市に限らず、多くの市町で実施をされている事業です。
 先日、この事業について、他の市町のほうが利用枚数も多くて利用しやすく、伊予市ももっと枚数を増やしてほしいとの相談を受けました。そこで、私は調べたのですが、確かに伊予市より枚数が多い自治体はありましたが、問題の本質はそこじゃないんだろうなというふうにも感じました。
 この事業ですが、利用されている方が、対象者の半分ぐらいしかないんです。皆さんが使用できるように予算を組んでるにもかかわらず、決算においても不用額が多い。これでは、枚数を増やしたところで、根本的な解決には至らないのだろうと感じました。この事業、その目的に対して、使い勝手の悪いものになっているのではないか、もっと利用しやすいものにして、事業の目的のとおり、障がい者の社会参加及び在宅福祉の増進に寄与できるものになってほしい、そういう願いを込めて一般質問を行います。
 1点目、市外のタクシー事業者であっても、この利用券を使えるようにはできないものでしょうか。通院をするにしても、行きは、当然伊予市内のタクシーを利用するとは思いますが、多くの方が松山のほうへ通院することを考えると、帰りに困ります。市税を使っているから市内事業者にという理屈は理解できないわけではありませんが、この事業の目的に鑑みれば、市内事業者に限ることに大きくこだわる必要はないのではないでしょうか。
 また、2点目の質問にも関係してきますが、この助成券について、1回の乗車について1枚限りとすることにこだわる必要もないと思いますが、理事者のお考えをお聞かせください。
 2点目、先日砥部町役場を訪問して、同じ事業について話を聞いてきました。
 砥部町では、この利用券をガソリン代としても使用できるとのことでした。砥部町さんの実績だと、タクシー利用とガソリン利用でおよそ半々から4対6で、ここ最近はガソリン利用のほうが多くなっているとのことでした。確かに、例えば障がいのある児童の場合、保護者の方が自家用車で病院まで連れていくことが多く、成人の方でも、御家族の方の車で通院することのほうが多いのかもしれません。市内業者のタクシーしか使えないのであれば、自家用車のほうが都合がいいと私も思います。
 伊予市のこの事業、利用者が半数ぐらいしかいないという原因は、ここにあるのではないかと思います。同じく事業の目的を考えれば、自家用車で移動する際のガソリン代として、この利用券を使用することも問題ないと考えます。
 また、砥部町さんでは、ガソリンを入れる場合、利用券を複数枚使用しても大丈夫、お釣りは出ないんですけど、複数枚使用できるとのことでした。伊予市もガソリン代として使用することを認め、同時に複数枚使用することも認め、ガソリンスタンドは、帰って入れるものですから、市内業者に限定しても構わないと思いますが、より利用しやすいタクシー助成事業にしてもらいたいと思います。
 以上、市の見解を伺います。
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 空岡市民福祉部長
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 失礼いたします。
 田中慎之介議員より、障がい者タクシー利用助成事業について2点の御質問をいただきましたので、私から答弁申し上げます。
 伊予市障がい者・障がい児タクシー利用助成事業実施要綱では、協力機関は、市内事業所とし、助成券の利用は1回1枚としておりますが、これは本市の実情や近隣市町の状況などを勘案し、決定されたものであります。
 以上を踏まえ、1点目につきまして、砥部町におきましては、事業実施に当たり、町内タクシー事業所の不足を補う必要があった旨、伺っております。
 一方で、本市におきましては、福祉移送車両事業所を除いたタクシー事業所が7社あり、幸いにも対応可能な一定数が市内で確保されていると認識しております。
 市外通院時における帰宅時、利用者に不測の待ち時間が生じる懸念はありますが、そのほか事業実施上の問題点は承知しておりませんので、総合的な観点から、現時点で市外タクシー事業所を認める考えはありません。
 なお、県内タクシー事業者は、身体障害者手帳や療育手帳などの所持者に対し、運賃が一律1割引きとなるサービスを実施しておりますので、念のため申し添えます。
 次に、2点目につきまして、本事業を実施しております県内自治体は、本市を含め11市5町、助成内容は、各市町の地域性などを踏まえ、様々であります。その中で砥部町のみが実施しておりますガソリンへの要件拡大は、利用者の利便性向上に貢献するものと評価しております。
 しかしながら、利用可能な事業者の選定や活用手法、利用者の範囲や確認方法、他事業との整合、市単独事業における財政負担の増加など、検討を要する事項も多くありますので、他市町の状況を精査するなど、持続可能な事業の実施に向け、助成券の複数枚利用を含めまして、なお慎重に研究を進めたいと存じております。
 以上、答弁といたします。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) ありがとうございます。
 何点か再質問を行いますが、まず今回やりませんということで2点答弁をいただいておりますが、もうこの5年にわたって予算の執行率が、ほぼ40%、50%、60%あたりしか来てないんです。これで今も変わらないまま事業を実施するのに、予算はそのままもらうんですか。そしたら、もう予算はもう減らしてもらって構わないということなんでしょうか。本当にこの予算、減らすべき予算ですか。私は減らすべき予算じゃないと思いますが、使われないものに対して予算を組む必要が、本当にありますか。私は、だからこそ、予算を増やせとは一言も言ってないんです。予算を使えるようにしてくれと言ってるんです。私が提案した2点に対してやらないというのだから、今の現状に対して予算を使えるような何か施策はあるのかどうか、どういったことをやっていくんだっていうことを普通答弁でもらわないと、納得できません。そのあたりのことをもう一度お考えをいただきたい。現状の予算に対してどう思っているのかということです。
 それから、市外通院において、私も言いました。行きはいいんですと。帰り、どうするんですかと。例えば、日赤に行きます。県病院に行きます。病院へ行ったら、終わって病院を出たら、タクシーはいっぱい並んでます。そのタクシーを使わずに、わざわざ伊予市のタクシーを呼べと、そして来るのを待ちましょうと、それやったら使えますよというこの利用券、本当に、障がい者の方の社会参加及び在宅福祉の増進に寄与する目的になっているのでしょうか。それが総合的な考えから、事業者を認める考えはありませんってありますけども、総合的な考えというのは、例えば何ですか。市内事業者を助けるためですか。市内の公共交通を守るためですか。それだったら、産業建設部長のほうから答弁いただきたいです。本当に市内業者に限らないと、市内の公共交通を守れないからということですか。何なら、そちら側の予算をこっちに回してください。総合的な観点というのは、例えばどういう観点があるのか、お聞かせいただきたい。
 もう一個、ガソリン利用についてですけど、できない理由にいろんなことがありますが、他事業との整合ということをおっしゃっていますが、他事業との整合って何ですか。具体的にお示しいただいたらと思うんです。お願いします。
◎福祉課長(米湊明弘 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 米湊福祉課長
◎福祉課長(米湊明弘 君) それでは、田中慎之介議員より3点の御質問をいただきましたので、私のほうから答弁申し上げます。
 まず、1点目の利用者によき利用になって、予算の執行も大分残額が残っているという形の御質問がありました。
 令和5年度当初予算額につきましては431万円、決算額は391万3,700円となっております。執行率90.8%です。ただし、交付人数は、実質手帳の保持者を言いますと1,323人、申請される方が対象者そんだけおりますが、申請をして交付されている対象者が704人と、53%程度という形になっております。予算につきましても、前年度の実績、それとある程度の内容を見まして予算も組んでおります。ですので、予算につきましては、執行率も90.8%、残額につきましてもそう多額ではございませんが、交付申請者の数が、逆に言いますと、半数という形になっております。
 それと、2点目の市内事業者につきましては、先ほど答弁でもございましたとおり、伊予市障がい者・障がい児タクシー利用助成事業の実施要綱の中で、本事業には、タクシー事業所の協力事業者を市内事業としという形でうたわれております。この中には、本事業には、タクシー事業の経営安定化、ひいては市内公共交通機関の維持・存続に貢献する役割もあるんではなかろうかというふうに考えております。
 あと市外のタクシー事業者につきましても、その観点から、現在当市におきましても、市外のタクシー事業者につきましては、16事業所を認めております。ただし、その場合は、先ほど田中慎之介議員が申したとおり、病院に常時駐車しているタクシー業者が、すぐ乗れるような事業者ではございません。先ほど答弁でもありました福祉・介護に特化したタクシー事業所というふうになっております。
 市外の事業所につきましても、ほかの他市町の状況も見ますと、砥部町さんは状況から見ますと、全ての事業所さんではありませんが、何事業かさんの松山の森松とか近郊とか、また一部離れたとこの事業所さんも入っているような状況になっております。申し訳ございません、これは砥部町のほうにも私も確認したんですが、一般で乗れるのか、それとも介護的なタクシーでの認定をしてるのかというのを確認はしたんですが、ちょっと確認が取れていないような状況でございます。
 あとガソリンにつきましても、検討はしないのかというところで、先ほどの部長答弁のとおり、実際には検討すべき案件が多く、早急な回答はできないところではございますが、まずは答弁でもありましたとおり、助成券の複数利用、これによって、また利用の状況がどう変わるかというのも今後検討してまいりたいと考えております。
 以上、答弁といたします。
○議長(門田裕一 君) 答弁漏れです。
◎福祉課長(米湊明弘 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 米湊福祉課長
◎福祉課長(米湊明弘 君) 申し訳ございません。答弁漏れがございました。
 他事業との整合性のところですが、今回の案件につきましては、障がい者施策に関するものでございましたが、それ以外にも高齢者施策や子育ての施策等につきましても、ガソリンとか、そういう交通の状況を望む声もいろいろ聞いておりますので、そちらとの整合性という形で答弁をさせていただきました。
 以上でございます。
○議長(門田裕一 君) 再々質問ありますか。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) 再々質問1点だけします。
 この事業の目的は、障がい者の社会参加及び在宅福祉の増進に寄与することが目的です。そこに市内タクシー業者の公共交通うんだらかんだらっていうのはないが、今の課長答弁だと、この条例の下にある規則のところには、そういったものに寄与する面があるということなんですが、そしたら公共交通云々を管轄しているのは、産業建設部長のほうだと思いますけど、この事業、市内業者に限ってやってもらわないと、市内タクシー事業者困りますというのは、産業建設部長側も全く同意見ですか。利用者は、不便を被るかもしれないけれども、市内のタクシー事業者のためには、こうするしかないということになれば、武智市長が嫌うこれはただのアピール事業になってしまってないかと。障がい者のためにやってますよ、タクシーチケットも出してますよと言ってるだけで、でも使っている人は半分ぐらいで、利用はしづらいけどねと。やってる事業は、この目的に鑑みてやれば、もっと皆さんが使ってもらうほうがいいと思うんですけど、本当に利用を制限する形でもってやって、市内のタクシー事業者を守るという目的が必要なのか、これに対して再質問お願いします。
○議長(門田裕一 君) 答弁できますか。
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 三谷産業建設部長
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) ただいまの田中議員の再々質問に私から答弁申し上げます。
 先ほど言われました市内のタクシー事業者の限定ということは、基本的にはそれぞれの事業の中での要綱の中で定められております。市内の公共交通事業者等を可能なだけ使ってほしいという思いはあるんですけれども、その中でタクシー事業につきましても、それぞれ中予とか、そういうようなタクシーの事業者の組合というものに入っておろうと思います。その中でそれぞれのタクシー事業者が営業できる範囲というのもあろうと……。
            〔「ちょっとちょっと」と呼ぶ者あり〕
◎産業建設部長(三谷陽紀 君) それぞれの地区の中での営業ができる範囲、乗車できて賃走できる範囲というのが限られておろうと思いますので、そこの辺も含めた中で、市内タクシー事業者の意向も、それぞれの事業者、事業を実施しておる部署のほうで確認しながらやっていただければ問題はないかなと考えます。
 以上でございます。
◎総務部長(河合浩二 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 河合総務部長
◎総務部長(河合浩二 君) 失礼します。
 タクシーのことで少し申し上げたいと思うんですけれども、実は、市長からもいろんな事業については各部署が連携するようにというふうに常々言われております。このタクシーの利用につきましても、公共交通という観点からは、三谷産業建設部長の所管になろうかと思いますけれども、タクシー事業者の支援ということについて、民生部門についても市内業者を利用するというふうな目的もございますので、そういった点、御理解いただきたいと思います。
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 空岡市民福祉部長
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 失礼いたします。
 私のほうも答弁になるか分かりませんが、結論的に申し上げますと、先ほどの答弁の結末っていうか、結びに申し上げた慎重な検討という中で、いずれにしても今判断、なぜせんのかっていうところにかかってくるのかなとも思うんですが、現時点で、これ6年に定めた計画の中の一部アンケートといいましょうか、要望調査、それを専らしたわけじゃないんですが、その中にも交通手段の確保の充実についての御意見もあって、実はそれを全く検討を無視しとるわけではないもので、次回に向けての範囲っていう部分を、所管といたしましても研究は進めてまいりたいという思いは変わりませんので、御理解賜りたいと思います。
○議長(門田裕一 君) 次へ移ってください。
            〔1番田中慎之介議員「時計は戻らない」と呼ぶ〕
○議長(門田裕一 君) 30秒戻します。すみません、30秒。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) それでは、2点目の質問に入ります。
 先日、私決算特別委員会にて委員として決算審査に臨みました。そこで、税についての作文の市長賞の該当者がなく、不用額が生じているという説明を受けて、質問いたしましたところ、伊予市内の応募者がゼロ名だったとの回答を得て、驚きました。そんなことあるっていうのが正直な感想です。
 私は、これまで県内の様々な場所で学習塾の講師として中学生を指導してまいりました。私の記憶では、多くの中学校で税についての作文は、夏休みの宿題の一つでした。伊予市の中学校では、税についての作文をどのように扱っているのでしょうか。あまりにも軽んじていないか、少し心配になります。
 少しお話しします。私、座右の銘について聞かれたときは、決まって「愛妻・納税・墓参り」と答えてます。これは、元毎日新聞の記者、保守派の論客でもありました三宅久之氏の座右の銘をそのまままねさせてもらっています。愛妻とは、人生において家庭こそが基本であるということ、納税とは、社会の決まり事を守り、勤労の本当の喜びを感じること、墓参りとは、先祖を大切にすることで、日本のよいところを引き継いでいくということ、保守とは何なのか、これを教えてくれるいい言葉だと私は思っています。
 三宅氏が、かつてこの座右の銘について語っている記事、これを息子さんが紹介されてました。記者時代にイギリスに行ったとき、現地の公立小学校では、先生や子どもたちに納税と兵役はあなた方の義務ですと説いていた。すごく感動したんだと。そのような教育の仕方は、当時の日本では聞いたことがなかった。別の回想録でそのときの教師の言葉が書かれてました。大英帝国の国民としてやらなくてはいけないことは、税金を納めること。大きくなってお金を稼げるようになったら、たくさん取る人はたくさん、少ない人は少ないなりに税金を納める。それによって、国を守るための軍艦も造るし、道路も直すし、病気になった人のために病院を造ることができます。そういうことに使う。だから、それをごまかそうなんて、思ってはいけません。60年以上前のイギリスでの話ですが、果たして現在の伊予市では、子どもたちに納税についてどのように教師は語るのか、そんなことを考えながら3点質問いたします。
 1点目、今年度の応募は7つだったと聞きました。税務課、教育委員会ともにこの状況をどのように捉えているのか、教えてください。
 2点目、現在の税務課の取組と学校の取組についてそれぞれ教えてください。
 先日、私も税務署に行って広報の担当職員と意見交換をしてきました。学校によっては、宿題になっていたり、読書感想文と選択になっていたり、あるいは人権ポスターとの選択になっていたりと、県内では様々あるようだとお聞きしました。今後の展開と併せて教えてください。
 3点目、伊予市でも租税教室など、税金について学ぶ授業が行われていることは承知しています。でも、大体11月ぐらいが多いんです。多分国税庁が毎年11月11日から17日までの1週間、これを税について考える週間として、広報活動に注力していることが起因していると思われます。私も税務署で相談してきました。かつては、中学3年生になったら公民を学ぶので、その延長線で夏休みに税についての作文を書くこともできたかもしれない。
 しかし、現在の学習指導要領では、中学3年の1学期まで歴史を学び、2学期から公民を学ぶ流れになっています。夏休みに税についての作文を書こうと思っても、これはなかなか難しいのではないか。1学期の期末テストが終わった後、夏休みに入る直前あたりに租税教室などを行っていけば、その流れで、税についての作文に取り組めることになり、より深い学びとともに、作文の質も上がってくるのではないか。税務署からは、学校が希望する時期に喜んで行きますよとおっしゃってました。毎年2月から3月に希望調査を行ってるので、そこで書いてもらえればとのことでした。これまで学校としては、ちょうど11月ぐらいに公民の授業でもそういった内容に入ってくるし、だったら、その時期に一緒にとなっているのではと想像しますが、租税教室等の授業の時期を考えることで、税についての作文への積極的な参加と深い洞察を持った内容の作文が期待できると考えます。教育委員会のお考えを伺います。
 以上、3点よろしくお願いします。
◎総務部長(河合浩二 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 河合総務部長
◎総務部長(河合浩二 君) 田中慎之介議員から、税についての作文について3点の御質問をいただきました。私からは、1点目、2点目の税務部門の取組について関連がございますので、一括して答弁いたします。
 これまでの周知啓発につきましては、学校に対して文書で作文募集のチラシ配布とポスターの掲示をお願いしてまいりました。令和5年度は応募がありませんでしたが、今年度7件の応募があったことに対しては、先生方が作文提出について丁寧に説明していただいた結果ではないかと思っています。
 税は、市民生活と密接に関係するものでありますので、作文や租税教室等を通して、税への関心を高めてもらうことは、大切なことであります。校長会等での説明の機会をつくるなど、教育委員会と連携して、周知啓発に努めたいと存じます。
 以上、答弁といたします。
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 窪田教育委員会事務局長
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 続きまして、私からは、1点目と2点目の学校教育部門の取組等について関連がございますので、一括して答弁させていただきます。
 学校へは、年間を通して関係省庁や県等から様々な作品募集の周知依頼がございます。それぞれが所管する重要施策の啓発であったり、児童・生徒の学びの一助となったりするものですが、当然ながら、全ての募集に対応することができないため、御質問にありましたように、読書感想文、人権作文、非行防止作文などから選択することや、夏休みの課題とすることも含め、それらへの応募は、各学校に委ねているところでございます。
 今回の税についての作文の応募数が少なかったことに関しましては、結果として残念なことではありますが、本件に限らず、募集事案それぞれが、子どもたちの学びにつながると理解しているものの、前述の事由から、課題の選択や応募については、今後も各学校の判断に任せたいと考えております。
 次に、3点目につきまして、学校での税に関する教育をより深い学びや洞察につなげるためにも、租税教室は学校の履修時期に合わせて実施することが効果的と考えます。
 一方で、実際に税務課職員や税理士による出張授業を実施する際には、学校行事や授業との調整も必要となってまいりますので、実施に当たっては、希望調査の上、できる限り学校の希望に添う対応を取っていただいており、感謝している次第であります。
 そうした中、これまで市内全校体制で租税教育を推進してきたことが評価され、先月11日に伊予市教育委員会が、松山税務署から租税教育推進校等表彰の栄誉にあずかったところです。
 教育委員会といたしましては、引き続き学校の希望時期を一番に捉えながら、税務課並びに関係機関の皆様の御協力をいただきつつ、租税教室の継続、そして税に関する教育の充実を図ってまいりたいと考えます。
 以上、答弁といたします。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) ちょっと残念な答弁です。何か税務署がやっとることやし、俺ら関係ないよ、別に。税務署に言われたけん手伝っとるだけで、学校だって学習指導要領にないことやから別に、ただ協力してあげとるだけやでっていうわけにもいかず、何かいろいろひねり出したような答弁だと思いますけど、ちょっと何点か、教育委員会のほうに質問します。
 夏休みの宿題に、読書感想文、人権作文、非行防止作文、そして税についての作文から選択をするというのは、ひょっとして全部作文だから、国語の先生がチェックするからこれ全部一緒にしとるんですか。読書感想文は、国語の先生が見るもんかもしれませんけど、税についての作文は、社会科の先生が見ればいいんじゃないかと思うんですけど、そうすれば教員の負担もありませんし、確かに税務署で確認したら、国語の先生がやってる場合もあれば、社会の先生がやってる場合もありますというような答えもありましたけど、作文というくくりの中で選択をしているというような国語の宿題として出してるんでしょうか、これが再質問の1点目です。
 履修時期に合わせて実施することが大切だと思っているというのは、一理あると言えば一理あるんですが、皆さんはそうなのかもしれんけど、私は違うんですけど、一回教わっただけで、全部覚えれるんなら、頭に入るんなら話は早いですけど、私、別に大学の過去問を一回解いて、間違い直してできるようにしたら、2回目やったら満点取るかっていったら取れませんけども、勉強っていうのは、繰り返し繰り返しやっていく頻度の問題だと思うので、例えば先ほど私が提案した7月に租税を勉強した上で、次に11月のところで公民の授業でまた勉強するというのは、一つ大切なことかなと思いますし、少なくとも私は、伊予市が進んでいると思っている人権教育に関して言えば、決して人権週間の中の1週間だけにまとめて勉強するわけではなくて、オピニオンリーダーもそうですけど、様々な回数を通しながら、頻度でもって知識を深めていくということが大切かなと思うので、学校の履修時期に合わせて租税教室もやりますっていうだけの単純な回答っていうのは、ちょっとどうなのかなと思うんですけど、そのあたりのお考えもお聞かせいただきたいなと。
 それから、市長賞をこっから選ぶことになると思うんですけど、今年は7つ出てますから。市長どうですか、7枚というのはあまりにも寂しくはないですか。この7枚から市長賞を選ぶ。ちなみに市長賞の選定はどのようにされていますか。例えば100通出たら、さすがに市長が全部100通読んで市長賞を決めるというわけにはいかないと思いますから、1次選考、2次選考があって、最終選考の中で、何枚ぐらい残っている中で、市長どれにしますか、選んでくださいっていうふうな通常流れかなと思うんですけど、この7つ、どうするんでしょうか。市長の現状のお気持ちも併せてお聞かせいただけたらと思います。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 田中議員さんの再質問にお答えしたいと思います。
 まず初めに、協力してやっているって言われましたけども、そんなことは学校はやりません。必要だから、大切な時期を考えて、学校に選んでいただいて、それぞれ。私たちが、教育委員会が11月に実施せいと言うんではありません。学校がそれぞれ必要な時期に、全小学校、全中学校が希望を出してやってますから、そういうふうな考えでおりますので、お間違いのないようにしていただけたらと思います。
 それから、夏休みの課題については、作文等はたくさんあります、本当に。その中で各学校の特色に応じて、例えばこれは全員が書いたりとか、例えばこれは選択にしたりとか、そういったことで、各学校、若干そういったところが違います。
 必ず租税教室やそういった県の関係の教室をやったときには、子どもらには、必ず感想文を書かせます。そういったことは、多分今もやっていると思いますが、これちょっと確認はしてないんですけども、私のときには、例えば健康の教室を開いた場合、それからスマートフォンの使い方について教室をした場合、必ず全員きちんと、字数は少ないんですけども、1枚物の感想として書いて、学級担任がしっかり見て、それぞれ指導しております。
 この税の作文につきましては、400字詰めの3枚以内ということで、1,200字です。能力の高い者しかなかなか書けません、はっきり言って。私も400字詰めの3枚書けっていうのは、なかなか私税のほうはあまり詳しくないので、非常に難しいと思います。それぞれ今回そういうふうに選択させて出させているんですけども、前にも議員さんのほうから誰かありましたけども、夏休みの課題はもっと少なくして、それぞれ子どもたちの自主性に任せればいいんじゃないか。それから、田中議員さんも言われましたけれども、タブレット等を使って伊予市の広報とかそういったことをしたらいいんじゃないか、そういったこと、だんだん子どもたちには、本当に選択する課題は増えておりますが、子どもたちも非常にその中から自分の能力によって選んでいくので、本来昔は、私たちは多分読書感想文も全部こういって夏休みに書いたと思いますが、今の時代はもう選択制ということで、それぞれの能力に応じて書いていくのが一番いいんじゃないかなと、私のほうでは感じています。例えば、君は税の作文を書きなさいって指名するんであれば、ちょっとその指名の仕方は、いろいろ論議を呼びます。なかなか難しい子らに、税というものが分かんない者たちに、それぞれ考えて1,200字書きなさいって言うのは、非常に難しいような、学校の実態があると思うんです。それが全員書ければ、本当に一番いいんですけれども、そういったことを考えながら学校では──今私たち市教委のほうにいろんな関係団体が来て、これお願いします、こういったことはできませんかっていうのを言うてくるんですけども、市教委としましては、それぞれ学校には校長会等を通じて、こういったことが出とんですけどもどうでしょうかと、必ず説明をしていただいて、そこで学校が選択するというふうにさせていただいております。これが全て回答になっとるかどうか分かりませんけども、一応学校としては、今そういった状態で進めておりますし、市教委としましても、今学校の裁量に任せているのが現状です。
 以上です。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 私の価値観と田中議員の価値観は後で触れるとして、今物価高騰で、爪に火をともすような思いで税金を納めてくれる人がいる、そのことの税というものをやはり小っちゃい頃から、中学時代からでもしっかり認識しながら、自分たちの義務教育の勉強の費用はどっから出てるのかとか、自分が病気になったときのその治療費はどっから出てるのか、そういったことを勉強しながらやっていく。たまさか今回応募者がゼロということで驚いたということですけれども、私は、双海中学校にも市長賞で何回も表彰に行きました、今まで。たまさか前年度そういうことがあって、コロナの関係もあるし、今教育長がるる申し上げた件もあると思います。その枠の中で、今回7人が作文を書いていただけたのが中山中学校の生徒さんたちでした。その中で、ざっくり言えば、7人に市長賞をあげたいぐらいだけれども、その中からどれかを選ばなきゃということで、ほんで私が行って、校長室で女の生徒さんが表彰を受け取ってくれました。私は、たくさんの人が税の作文を書くということも大事かもしれないけれども、いかに勉強した子どもたちが、税の重みとか税のありがたさを自分なりに知っていく、大人になってもそういったことの枠組みをしっかりと見詰め直していくとか見詰めていく、これが一番大事で、今教育長が言ったように、税を軽んじてるわけでもないし、別に伊予市が人権だけを一生懸命やってるわけでもないし、全て大事──当然塾の先生しているからそれは十分釈迦に説法なことだと思いますけど、だからそういったことにおいてはっきり言ったら、伊予市としては、税に対する教育は教育委員会のほうですけれども、子どもたちに対する税の見方とか、そういったことを軽んじてるわけじゃないんで、今後できたら来年夏休みの宿題以外の形ででも──僕聞いたん。郡中小学校、何ぼ出てるの今まで、伊予小学校、何ぼ、ゼロなのよ。結局今までは、それに意気を感じた学校側の裁量で書かせたのか、子どもたちがセレクトして、選んで税について書いて何人かが、税務局も来るんですけど、表彰されたのか、ちょっと私はそこまでは勉強してないから分からないんだけど、そういったことは、今後も引き続いてやりたいと思ってます。
 だから、不用額が出たっていうのは、その年に対しては非常に残念なことやったなというのは同じ思いでありますけれども、ただ数だけじゃないという思いが、私の中にあることを御理解いただいたらと思います。
◎税務課長(河内勇人 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 河内税務課長
◎税務課長(河内勇人 君) 失礼します。
 田中議員の再質問の市長賞の選考についてお答えしたいと思います。
 6年度7作品出まして、学校のほうから選考された1作品の提出がございまして、それに対して市長賞の対象としたものでございます。
 令和5年度は応募数がなかったんですが、令和4年度につきましては、23作品あったうちの3作品が学校のほうから提出がありまして、3作品を税務課職員約20名で審査いたしまして、その結果を決裁を取った上で、市長に御同意いただいて、市長賞を設けた次第でございます。
 以上、答弁といたします。
            〔教育長上岡 孝君「答弁漏れです」と呼ぶ〕
○議長(門田裕一 君) 答弁漏れです。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) すみません。田中議員の再質問に答弁漏れがありました。
 夏休みの宿題なんですけども、作文等を教科の先生が見ると言ってましたけども、今は、大体ほとんどもう担任の先生がさっと目を通して、もうそういうふうになってますので、それがどうしても大切な作文とかそういったものについては、教科のほうに回すこともありますけども、あまりにも教科の先生に負担がかかるので、今はもう担任の先生がチェックをするというのが、大分スタンダードになっているのではないかと思っております。
 以上です。
○議長(門田裕一 君) 再々質問。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) 答弁ありがとうございます。
 教育長の熱い思いもお聞きしました。1点だけ。
 税の作文、難しいとは言います。確かに難しいかもしれない。なかなか力のある子以外には書けないじゃないかという意見もあるかもしれませんが、少なくとも今の伊予市の提出状況は、そうした子が書いてるわけではなくて、一つの中学校から出てきているだけであります。それは、その生徒の学力云々とかではなくて、結局学校の多分先生の思い云々があるところから来てると思う。それがかつては双海だったと、今回が中山だったというような応募状態になってるので、本当に伊予市全体として、税についての作文とか、税についてのこととかになってるのかなというのが私の疑問でありますが、その点について。
 先ほどの教育長の答弁と私はこういった違和感があるんですが、教育長が思っているものと、実際は多分ちょっとずれてるんじゃないかなというふうに思うんですが、どうでしょうか。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 田中議員の再々質問にお答えしたいと思います。
 確かにこのときは、多分担当教科の先生が書き方についてとか、そういったことはやっていくんだろうと思います。
 また、授業の中で、租税教室の例えば感想文につきましても、そういったところを見ていくんだろうと思いますけれども、したがって、教科の先生によって少し取組が違ってくるということがあるとは思います。否定はしません。この点につきましては、今後、先ほど言った税についての中学生の作文について、校長会等を通じて各学校に、あくまで選択制でありますけれども、その中でできるだけたくさんの応募ができるような取組を教育委員会として検討していきたいと思います。
 以上です。
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 谷仲教育委員会事務局学校教育課長
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 田中議員さんの再々質問に私のほうからお答えさせていただきます。
 一応、私学校教育課長の前に税務課長もしておりましたので、一応両方経験した立場から述べさせていただきます。
 まず、答弁の中にもありましたように、こちら教育委員会としては、学校のほうにお任せをしているという考えであります。田中議員さんの質問の中にもありましたように、1学期の期末テストが終わった後、ちょっと空いてる時間に税に関する教育をというお話もありましたけれども、学校によっては履修が遅れていたり、また社会科の先生によっては、もうちょっと歴史について深く述べたいところがあるかもしれませんので、そこをどうしても税の授業をということについては、教育委員会としてはちょっと抵抗があるという考えでございます。どうしても税というのは、行政にとっては大変重要でございます。税に対する教育については、引き続き力を入れたいと思っておりますけれども、御質問にあるように、税の作文のために租税教室をやったり、授業の時期の調整等を学校に求めるという点については、教育委員会としては現在考えていないというところを御了解いただけたらと思います。
 以上でございます。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 田中慎之介議員から妙案とかいい知恵とかアイデアがあって、税の作文が、伊予中、港南中、双海中、中山中で書いてくれるようなシステムづくりができるんであれば、我々は教育委員会とタッグを組んでそういったこともしたいけれども、現実に今の段階では、俗に子どもたちに選ばせるという位置づけも大事で、大人が税の作文だけ書けって言うと、ちょっとこれは押しつけなんです。私は学校の中の部分はよく分からないけど、いわゆる人権の作文にするか、非行防止の作文にするか、税の作文にするか、何ちゃらかんちゃらの中でセレクトして書いてきてねっていう子どもたちに選ばす教育っていうのも大事だと思うけれども、先ほど申し上げましたとおり、そういったことが広く中学生から作文が入ってくるようなシステムができるのであれば、また教示ください。真剣に考えてまいります。
○議長(門田裕一 君) 次へ移ってください。
            〔1番田中慎之介議員「じゃあ、言いたいことはぐっとこらえて、次参ります」と呼ぶ〕
○議長(門田裕一 君) 次へお願いします。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) では、3点目の職員の昇格についての質問に入ります。
 若手の国家公務員たちがチームをつくりまして、2022年4月28日に「カラフルな公務を目指して」と題した提言書が提出をされました。背景には、4倍以上に膨らんだキャリア官僚たちの自己都合退職、また国家公務員を対象に行われた調査で、男性職員の7人に一人、女性職員の9人に一人が早期退職の意向を持っていたことなどが上げられています。「挑戦し、価値を生み出すカラフルなキャリア」、「もう、ブラックとは言わせない」という2本柱で構成された提言書は、よりよい行政サービスを生み出し、やりがいあふれる魅力的な職場に前進する期待を抱かせるものでした。財政の厳しさが増し、変革を求められている地方自治体においても、だからこそ、優秀な若い人の登用を増やすべきです。
 また、育児や共働きでの育児、こういったものなどの個人としての生活と両立する形で、職場に多様な貢献を可能にするべきと考えます。
 それらの観点から3点、質問を行います。
 1点目、保育士さんのような専門職について。
 育休を取得することで、昇格が不利になっていないか、心配をしています。例えば、保育園の園長のポストは課長補佐級ですが、このポストに就くのに経験年数が必要とした場合、子どもが1人生まれて育休を取得し、また2人目が生まれて育休を取得してというふうになりますと、自分自身が課長補佐級の経験年数を獲得をしたときには、もうそのポストが、例えば同期あるいは後輩等で埋まってしまっているようなことになっているのではないか。例えば、それが女性のキャリアアップの障壁になっていないか心配しますので、御答弁をお願いします。
 2点目、先ほどの保育士さんの例もそうですし、やる気も能力もある若手職員を登用するためにも、昇格に必要な勤続年数については、柔軟な対応をしていくべきではないでしょうか。
 私が優秀な若手職員を登用すべきと考える理由は3つあります。
 1つ目は、チャレンジする組織が伊予市には必要だと考えるからです。これからの地方自治体は、様々な課題や新しい技術による時代変化に対応し、チャレンジできる組織でなければなりません。チャレンジする人がチャレンジする組織をつくる。そのためには、変化への適応能力の高い若手の登用が必要です。
 2つ目は、年齢というフィルターで人材を眠らせてしまうことは、組織にとって大きな損失だからです。サッカー日本代表、野球日本代表、年齢では決まりません。彼らは、能力で判断をされる。あいつはまだ若いという理由で不選出になることはありません。年齢や経験年数を超えて成果を出せる人間というのは、組織には必ずいるものです。
 3つ目は、抜てき人事こそが人を育てるからです。能力を伸ばすことで、仕事のポジションは与えられていくものですが、一方でよく言われる立場が人をつくるというものです。仕事の能力を伸ばすのは、仕事です。
 以上の理由から、私が昇格について経験年数・勤続年数という項目について柔軟に対応するほうが、伊予市の未来にとってプラスに働くことが多いと考えますが、市のお考えをお聞きしたいと思います。
 3点目、管理職に必要な能力は、もちろんマネジメント能力になります。しかもこれだけ時代の流れが速く、また働き方についての改革が進み、多様な人々が集うこの現代においては、その求められる能力が年々高まっています。
 伊予市は、今後様々なことにチャレンジをして、成果を出し、そして次の時代の伊予市役所を任せられる若手職員を育てていくためには、現在の管理職の皆さんに期待されることは、非常に大きいです。
 しかし、マネジメント能力なるものは、一朝一夕につくられるものではありません。私も以前の職場で部長職を任されたときには、一気に白髪が増えました、今日は染めてますけども。自己研さんのために様々な研修も受けましたが、答えも出ず悩み──〔一般質問終了5分前のブザーが鳴る〕──いらいらすることもありました。そういうときに御飯が食べられなくなってったらいいんですけれど、逆に私は食べちゃうタイプで、今に至っております。
 伊予市は、管理職登用に当たり、どのような研修等を組んで組織のマネジメント能力向上に取り組んでいるか、教えてください。
 以上、3点よろしくお願いします。
◎総務部長(河合浩二 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 河合総務部長
◎総務部長(河合浩二 君) 田中慎之介議員から、職員の昇格について3点の御質問をいただきましたので、私から答弁申し上げます。
 まず、1点目につきまして、本市では男女問わず職員の育児休業取得期間を昇格時に必要とされる経験年数から除算しております。現在、市が定める職員の等級は、行政職では7級まで存在し、それぞれの職員に応じた職務・職責が課されております。昇格するということは、その職位に応じた職務・職責を担うことであり、現在の本市の運用は、経験不足のまま職位が上がることが、職員にとってむしろ負担になること、また取得していない職員との権衡を保つという配慮の下、育児休業取得期間を除いた経験年数を基に昇格の決定を行っております。
 一方で、令和4年10月から産後パパ育休制度が全国的に始まり、性別にかかわらず育児休業制度を利用しながら、仕事と育児の両立を推進することから、本市においても、男性職員の育児休業の取得を推進しており、取得率は令和4年度の0%に対し、令和5年度は33.3%、令和6年度は現時点で77.8%となっております。今後は、女性・男性にかかわらず、育児休業を取得しやすい職場環境づくりをさらに推し進めるとともに、女性職員の登用拡大や女性職員が出産・子育て等の経験後もキャリアアップを目指す意欲を高めるため、育児休業取得期間を経験年数に含める扱いにしたいと存じます。
 2点目につきましては、現在課長補佐級までは、昇格時の要件として、職位に応じた必要経験年数を定めておりますが、課長級以上の職位への昇格には、経験年数の要件はございません。
 また、昇格は、経験年数に基づく年功序列的に決定するのではなく、職員本人の意欲や働き方の希望、人事評価、その他の能力の実証など、総合的な判断により判断しております。これまでも40歳代で課長級に昇格した職員や50歳代前半に部長級に昇格した職員もおりますので、今後も引き続き優秀な職員の登用に努めたいと考えております。
 3点目につきましては、本市では、講師を招聘して対面にて実施する集合研修のほか、公益財団法人全国市町村研修財団が運営する市町村アカデミー、国際文化アカデミー及び愛媛県研修所などの専門研修機関へ職員を派遣する研修を実施しております。集合研修においては、職位に求められる能力等を学ぶ階層別研修のほか、良好な職場環境により、組織パフォーマンスの向上を図るため、ハラスメント研修やメンタルヘルス研修などを実施しております。
 また、マネジメント能力は、管理職となってから一朝一夕に身につくものではありませんので、若年層や中堅層を対象とする職場のリーダー養成研修、女性職員のキャリアデザイン研修などの機会を捉え、積極的に受講を推奨し、早期からマネジメント能力の重要性を意識できる人材の育成を図り、組織全体のマネジメント能力の向上に努めてまいります。
 以上、答弁といたします。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) ありがとうございます。
 育児休業取得期間も経験年数に含める取扱いとなることで、非常にありがたく思っています。
 2点再質問を行います。
 男性職員の育児休業の取得率について、令和5年で33.3%、3人に一人ということですか。令和6年が77.8%ということになってますが、何人中何人だったのか、人数で教えていただければと思います。これが1点目。
 もう一個ですが、若手職員の昇格についてのところで、総合的な判断で決定しているということもありますし、課長補佐のとこまでは、必要経験年数を定めているということになってるんですけど、ちょっと過去の、趣旨は違うんですけど、何年前か忘れましたけど、水田議員の質問なのかな、非喫煙者は配慮すべきじゃないかみたいな、採用計画のところの答弁で、武智市長がそのときの答弁の中で、平成28年度から30年度にかけて、採用の年齢上限を40歳までで増やしましたという採用試験の時期があったはずです。その結果、若手の20代後半から30代後半の職員を採用することができて、隔たりが解消されたので、今年度からは30歳を上限としますということになってますが、ということは、この時期平成28年から30年度のところで、30代以降の人たちとかが転職で入ってきたというところの中からは、経験年数がないと出世できないという流れ、昇格しないという流れになってくると、結局そういった人材の発掘が難しくなってくるんじゃないかと。特に今は終身雇用がなくなって、むしろキャリアアップのために転職をするという方が非常に増えているこの流れの中において、今のままの状況で昇格年数をある程度求めるということになると、少なくとも伊予市役所に転職をしてくるという人たちが、キャリアアップが期待できないんじゃないかと。そうすると、そういった人材が集まらずに、別にキャリアはいいです、安定してちゃんと普通に職業に就けて定年まで迎えればいいですっていう形で、いわゆる本当のこれから伊予市がいろいろチャレンジしていくよというときのやる気のある人間とかという者の転職が期待できなくなってしまうんじゃないかなと思って心配するんですが、そのあたりについてお考えをお聞かせいただければと思います。
◎総務課長(西山安幸 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 西山総務課長
◎総務課長(西山安幸 君) ただいまの御質問に私のほうから答弁させていただきます。
 まず、男性職員の育児休業の取得者数ですが、令和5年が6分の2です。6人の対象者に対して2人取得、令和6年度が今現在までで9人中7人が取得しているところでございます。
 2問目の転職者についての経験年数はというところなんですが、中途採用というか、前職があった方につきましては、職種にはよるんですが、経験年数として加算しておりますので、全く新しく経験年数、市役所へ入ってから積み重ねというものではなく、前職も加算して経験年数としておるところでございます。
 以上でございます。
◆1番(田中慎之介 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 田中慎之介議員
◆1番(田中慎之介 君) ありがとうございます。
 取得率も9分の7ということで、今後しっかり育休を取っても経験年数に含めるということになれば、ぜひ皆さんもしっかり取っていただいて、職場以外の家庭の中に入ったところでの経験というのが仕事に生きてくれればいいなと、こういうふうに思います。
 最後1点だけ、先ほど中途で入った場合でも経験年数に含めると言いますけど、何かよく一般的には、民間での経験年数掛ける0.7、7掛けだとかっていうのがよくありますけど、伊予市の場合は、そういったものがないのかどうか。
 あともう一個、転職とかで中途採用をする場合に、今結構いろんなところが争奪戦しています。神戸市なんかすごい勢いでいろんなことをやってますけど、採用時期を4月にするとか、早めにして民間に採られる前に採るんだとかやってますし、UIJターンの特別枠をつくってやるとか、ウェブ面接もやって──〔一般質問終了1分前のブザーが鳴る〕──もう来なくてもいい、ウェブで面接を受けれますよとか、そういったことまでいろいろやってますが、伊予市は今後そういったいい若手人材獲得のために、何かやってることがあれば教えていただければと思います。
◎総務課長(西山安幸 君) 議長
○議長(門田裕一 君) 西山総務課長
◎総務課長(西山安幸 君) 田中議員の再々質問に答弁いたします。
 まず、前職の加算でございますが、同職種の場合ですと、100%換算をしておるところです。無職であるとかというところになりますと、また掛け率というか、そこはまだ変わってはくるんですが、基本的には同じ職種であれば、100%ということで経験年数を加算しております。
 採用につきましては、今年度も伊予市は苦労しておりまして、初めて1回の採用試験では募集というか、充足できなかったものですから、第2回目ということで募集したところです。第2回の募集に際しましては、年齢要件も35歳までということでしましたところ、社会人経験枠の方々が応募してくださり、何とか充足できそうだというところでございます。
 今後とも議員御指摘のとおり、SPIとかネットで募集ができるようにとか、そこら辺は今後の調査研究課題としてまいりたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。
            〔1番田中慎之介議員「じゃあ、魅力的な職場にしてください。以上です」と呼ぶ〕
○議長(門田裕一 君) 暫時休憩いたします。
            午後2時25分 休憩
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