令和6年第2回(3月)伊予市議会定例会
3月5日(火) 一般質問
無所属
森川 建司 議員
1. ライドシェアについて
2. 能登半島地震の教訓を市の防災施策に生かす
3. 誰一人取り残されない教育の実現を
4. 名古屋市教育委員会の金品授受問題について
午前10時39分 再開
○議長(北橋豊作 君) 再開いたします。
続いて、森川建司議員、御登壇願います。
〔4番 森川建司君 登壇〕
◆4番(森川建司 君) 議席番号4番、みらい伊予森川建司です。
北橋議長に許可をいただき、通告書に沿って一般質問を行います。市長をはじめ、関係理事者の明快な御答弁をどうかよろしくお願い申し上げます。
まず、ライドシェアについて質問します。
今年の4月から、タクシー不足の地域限定でライドシェアが解禁されることは周知のことです。伊予市旧市街においては、夜11時頃を過ぎるとタクシーがない状態が続いています。双海や中山地域では、さらに厳しい状況です。また、ライドシェア導入以外にも、既存タクシーでは、法定研修期間の短縮や地理試験などの廃止、自家用有償旅客運送、全国700地域で実施、も運行地域の柔軟な設定や対価の目安を現行5割から8割へ引き上げるなどの地域交通確保に向けた国の取組が強化されます。
そんな中、2月9日に実施されたえひめ公共交通の会2402、これは24年2月という意味です、に参加しました。県、市町の担当者、地域包括支援センターの職員、先進的な取組で実績を持つNPO法人、交通業者等約80名が集い、地域公共交通の在り方について学びを深めました。特に、チョイソコおのくめの運行が参考になりました。
一方、当市は、コミュニティバス及びデマンドタクシーの本格運行を実施して、市民の足を確保しておりますが、利用者は減少傾向であり、バス利用者1名当たりの公費負担は2,200円、タクシーのそれは6,400円となっています。今年は運行見直しの年であり、7年度以降の計画に反映すると伺っております。さらには、現在、自動運転車両の実証実験を双海地区において2回目を実施中です。
以上のことから、今こそ市が主導的に市の地域交通を持続的に確保、ランニングコスト軽減等です、するために、コミュニティバス、デマンドタクシー、ライドシェア、自家用有償旅客運送、自動運転バス等をどう組み合わせていくのかの構想、方針を決めるべきときであると思います。
そういう観点から、市の取組を6点伺います。
1、活力ある地方を創る首長の会には、令和6年2月20日現在、299名、知事11名、市町村長278名、元職10名が参加しているが、今後の参加予定は。
2、現在までのコミュニティバス等の運行経費と基金の残額は。
3、ライドシェア解禁元年、伊予市の地域交通を持続的に確保するための市の構想、方針は。
双海地域で取り組もうとしているライドシェアの現状は。
南伊予駅からえひめ森林公園からウェルピア伊予の交通確保で観光需要を。
6、チョイソコおのくめの導入を。
以上、6点よろしくお願いします。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 武智市長
〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 森川建司議員から、ライドシェアについて6点の御質問をいただきましたので、私から答弁を申し上げます。
まず、森川議員御案内の活力ある地方を創る首長の会は、自助・共助・公助の精神の下、地方を大切にし、活力ある地方を創ることを目的として、令和2年10月22日に全国88自治体の首長有志で組織し設立をされた会でございます。設立当初から、新型コロナワクチン接種や行政DX、少子化対策、子ども・子育て施策等様々な行政課題について講演会や意見交換会を開催しており、特に令和5年12月には、自治体ライドシェア研究会を立ち上げ、令和6年1月に第1次答申がなされるなど、地方創生や規制改革に積極的に取り組まれておられます。
しかしながら、設立当時に本市への案内がなかったこと、また現在、愛媛県を含め、県下において加入している市町がないことから、引き続き本会の活動状況を注視しながら、加入については設立時の経緯を含め、調査検討してまいりたいと存じております。
2点目につきましては、平成27年度から令和4年度の8年間のコミュニティバスの運行経費が約2億3,500万円、デマンドタクシー運行経費は約2億2,100万円で、合計約4億5,600万円であり、年間の平均では約5,700万円でございます。
また、地方公共交通システムの運営基金の残高は、約3億4,000万円でございます。
3点目につきまして、伊予市地域公共交通活性化協議会にて、伊予市の地域公共交通の現状と課題を抽出し、基本方針及び目標を定めた伊予市地域公共交通計画を今年度末に策定予定であり、今後は計画に基づいて地域、行政、交通事業者が協働して取り組み、財源措置が対応できる持続可能な地域公共交通体系の構築に努めてまいりたいと存じております。
次に、4点目につきまして、公共交通に関する地域の協議会を立ち上げる機運が高まっていると聞いておりますけれども、具体的にどのような取組を行うかまでは伺っていない状況でございます。ライドシェアとは、一般の方が自家用車を使ってタクシーの運転に必要な二種免許なしで乗客を運び、運賃をもらうサービスであり、地域公共交通会議、道路運送法などの許可を受ける必要がございます。
5点目につきまして、伊予市の観光振興計画の伊予市まるごとおもてなしプランでは、主にサイクリングやウォーキングを想定した南伊予地区おもてなしルートプランを計画してございます。公共交通やライドシェアの活用につきましては、利用者が限定的なものと予測されるため、現時点での実現は困難であると判断せざるを得ませんけれども、関係部署と情報共有しながら、引き続き調査研究を進めてまいりたいと考えております。
最後に、6点目につきまして、チョイソコおのくめは、松山市の小野、久米地区で民間事業者が運行しているデマンド型交通でありますが、地域と連携しながら進めていく事業でありますので、導入するためにはまずは民間事業者と地域住民が主体的に関わることが重要であると考えております。
今後において、双方からの具体的な御相談を受けながら、事業実施に当たっては行政も連携し、関係各所と協議をしてまいりたいと存じております。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありませんか。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 4点お願いします。
1点目は、答弁書2ページの中段どころですけれども、結局この組織には参加をしないと、検討するということなんですけれども、今地域交通、大変な状況でして、もちろん人口減少の中でその地域の足をどう確保するのかは多分自治体の中で大きな問題だと思うんですよね。この組織がこのライドシェアに向かってどんどん政府を動かすような動きをしているわけですよ。だから、そこに入って、やっぱり動いていくというか、この市の公共交通をどうするかということを私はやっていくべきやと思うので、これ本当に今すぐにでも参加してほしいんですけども、そこに対する御見解をお願いします。
2点目、答弁書の3ページの上段のほうですけれども、私は、質問で言ったように、今後どうするんだと、今いろんなことやっとるじゃないですか、コミュニティバス、デマンドタクシー、自動運転等々と。だから、それをできるだけ早く構想とか方針を決めないと、ここに何か伊予市の公共交通計画を今年中につくって、来年以降という話になってますけど、そうじゃなくって、今までの実績を踏まえれば、あるいは周りの自治体の動きを見れば、こういう方向で行こうというぐらいの方針は出すべきじゃないかと思うんですけど、そこについての御見解をお聞きします。
3点目は、ウェルピアと南伊予駅と森林公園のところに観光事業のために運行できないかという提案をしとるんですけれども、現実が困難だからという回答なんですけど、せっかくできた南伊予駅、そして何度も言ってますけど森林公園、今年もうリニューアル終わりました、約2億円かな、細部のお金は忘れましたけれども、かけて完成したんですよ、森林公園のリニューアルが。この機会を捉えて、少なくとも確かに平日は需要ないかもしれませんけど、土日はあると思うんですよ。だから、ここに何かの手段で確保して、積極的に攻めていかないと、さっきもウェルピア、平岡議員のお話でウェルピア、何とか無用の長物ではないのか、そこまでは言われてなかったかもしれん、そんな感じでしたけど、せっかくあるものをどう生かすかに対して市がもっと積極的に打っていくべきじゃと思いますんで、そこの御見解をお願いします。
4点目、最後、私は、この交通会議に、会議というか研究会に出て、本当にチョイソコおのくめってすばらしいなと思ったんです。そこには、市の職員の担当の方2名もおられました。私は、先ほどの回答で、今までコミュニティバスで約2億3,000万円かな、デマンドタクシーで4億幾ら、1年当たり平均では5,700万円ということは、3,000万円、3,000万円ずつ使っとんですよ、コミュニティバスとデマンドタクシー。これこのままずっとそれ出し続けていいんか。そうじゃなくって、チョイソコおのくめ、後でまたあまり再質問なんであれなんでお伺いしますけど、そこを続けるんじゃなくて、チョイソコおのくめを入れたら、その3,000万円というのはひょっとしたら要らないかもしれない。だから、導入しませんかっていう問いに対して、今から民間業者と地域住民が主体的に関わることは大事であるから、これから検討します、協議します。ちょっとあまりにもあれかなと思いまして、私が質問した導入について、どのように具体的に検討してやめたか、どうかということを答弁していただきたい。
以上、4点です。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 武智市長
〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 森川建司議員から、再質問4点いただきました。
まずもって、1番目の私の答弁で誤解がないようにしてもらいたいのは、今現在、県下20市町、11市9町の自治体が、この組織に入ってないから入らないというんじゃないんです。そもそもこの情報が全くなかった。今後、しっかりとこの検証をして、よかれと思えば伊予市1市だけでも入りますよ。だから、そこらは検討するということで御理解をいただきたいと思います。
そして、今後交通体系でそもそも今までは地元のタクシー業者を守るという位置づけがあって、中山のほうから旧の伊予市にも入ってこれないし、伊予市から旧の中山、旧の伊予市にも入ってこれないというような位置づけを直していけということはもう再三ずっと前から、正直言って私が市長就任時からそういった計画で立てていこうねということでございましたけれども、ただ何もしてないわけじゃないですよ。例えば、双海のどるばタクシーが経営困難とは言いませんけれども、じゃあ存続のために植西さんが経営体になってもらって、今植西が実質の会社になっている、名前はどるばですけどね、そういったこともないと、全ての中山におけるタクシー業者、双海におけるタクシー業者もこれもなかったら、なかなか難しい部分が現状でもございますけれども、ただ実証実験の無人バスのMiCaのことも触れてもらったけど、それをちょっと置いといても、今後コミュニティバス、もしくはデマンドの枠の中で旧の双海から伊予市へ、旧の中山から伊予市へっていう構築もしながら、それでもなおかつ不便であるというんなら、真剣にこのライドシェアっていうことを考えてもいかないといけないけれども、まだ双海のほうで翠地区のほうでそういった取組が図られようとしてますけれども、なかなかクリアしないといけない問題もあるんで、そこらはしっかり行政としても共に取り組んで、森川議員のライドシェアについても鋭意研究せよということは指示もしております。
そして、3点目の南伊予駅や森林公園がどうのこうのという話でございましたけれども、御案内のとおり、令和8年度に全国植樹祭が森林公園で行われます。サテライトスタジオということで、大谷池の森林公園ももしかしたら皇族のどなたかがいらっしゃるかもしれない。そういう機運を今の段階から醸成せよというのももうやってます。これは、全く質問と関係ない話だから触れませんけれども、様々なことは南伊予駅に関しても、森林公園に関しても、それから向こうの山越えする谷上山の方向に関しても、市としては手をこまねいているわけではございません。ただ、なかなか絶妙な最高の手段というのが見つからない部分もありますけれども、今後そういったことを機運を醸成するちょうどいい時期に来ているのは御案内のとおりでありますので、取り組んでまいります。
そして、最後に、答弁でも触れましたけど、基金がもうないんです、3億円ぐらいしか。今後その基金が消えたときに、この交通弱者に対する移動手段というのを伊予市はどう考えていくのかということは今真剣に取り組んでございます。年間3,000万円、3,000万円、6,000万円の金をただだらだらと税金を無駄遣いしているわけではございませんけれども、なかなかただそこには当然、JR海線との存続なんかも様々なことを取り組みながら動かないと、そこだけピンポイントでやったって、なかなか全体のことを考えたら、JRさんもあるし、また伊予鉄さんもあるということで、伊予市が今抱えている諸課題をまた森川議員とも共有しながら、共につくってまいりたいと存じてます。
あと細かいことの質問は、担当から申し上げます。
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 小寺都市整備課長
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 森川議員の再質問で、2点目と4点目について私のほうから答弁させていただきます。
私も公共交通に携わりまして2年目になろうとしておりますが、この公共交通の計画をつくる上で、非常に分析等をすることによって、今の現状が少しずつ見えつつあろうと思っております。
それでまず、今後どうするかという2点目でございますが、基本的には今伊予市の公共交通計画を立てまして、基本方針が3項目、目標は7項目上げております。基本方針は、暮らしを支える、まちづくりを支える、次世代へつなげるの3項目で、目標はデマンドタクシーの公的負担の抑制、利用満足度の向上と新規利用の拡大、交通事業者の経営環境の改善、交通にぎわいの場の創出、高齢者、身体障がい者の外出機会の増加、運転手の確保、雇用コストの抑制、地域意見交流への参加と7項目上げております。それで、今後、今の現状としまして、急激に変化を変えることは非常に難しいという現状で、今のコミュニティバスとデマンドタクシーをいかに効率よく運行していくか、低コストでやっていくか、皆さんに乗っていただけるかということを職員共々真剣に考えて日々やっておりますので、それによって令和6年度にどういった形で変更していくかということを考えておりますので、それによってまず現状の交通機関を改善していくということにしていきたいと考えております。
4点目のコミュニティバス、デマンドタクシー、このままでよいのか、チョイソコの導入等におきましては、現在旧伊予市ではコミュニティバスが運行しており、市がチョイソコの運行に携わりますと、双海や中山地域のデマンドタクシーと同じ枠組みになりますので、地域公共交通会議にての協議することとなります。現在のところ、地域の公共交通計画の目標として、先ほど述べましたとおり、コミュニティバスの運行時間帯の見直しにより、利用の満足度の向上や利用者数の拡大を図るとなっておりますので、先ほど申したとおり、今後は目標の乗客数達成に向け、利用促進を図り、予算をブラッシュアップしていきたいと考えております。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問あります。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 御答弁ありがとうございました。
再々質問ではないんですけども、要望ということで聞いていただきたいと思います。
1つ目は、私は伊予市地域公共交通計画を見せていただきました。先ほど言いましたように、目標があって、7項目についてどうするかというところが今年中にできるということですけれども、私も質問で言ったように、もちろん低コストでないと持続可能性がないですからね、そういう意味では、そういう取組をしてほしいんですけれども、何か今の急激な変化を嫌っているようなちょっと答弁があったんですけれども、ぜひとも今このライドシェアという国が大きく転換しようとしている。それは、必要性に駆られて転換していくわけで、地域の首長等が政府にプッシュかけて動きよんですね。そういうときにやはりぜひ変化を恐れず、挑戦してほしいなというのが要望1点目。
2点目の要望といいますか、せっかく皆さんにチョイソコおのくめの資料を配らせてもらっているんで、ちょっとPRだけさせてください。
まず、何でこの特徴は、いわゆる一生懸命働いて、引退して、税金も納めて、今から70、80になって、運転免許も返さないかん、危ないやろというて車もなくなった独居老人とか御夫婦でもいいんです、そういう人たちがいっぱいおられるんですよね。そしたら、停留所は遠い、今日みたいな雨の日ということで出渋るじゃないですか。そういうことをやめようっていうことがそもそも発想で、自宅前から乗降可能なドア・ツー・ドアなんです。
2つ目は、月額3,500円で乗り放題。
3点目が大事なんですけども、行政の予算は全くないんです。独立採算制。利用者が3分の1負担、3,500円って先ほど言いました。そして、協力事業者が3分の2負担しとんですね。私は、これは伊予市にも導入できると思っています。10人乗りのバンというんですかね、車で1台運行するのに私が聞いているのは900万円、2台で1,800万円です。それであれば、今のコミュニティバスの部分、今乗っとる人カバーできるんじゃないかな。
さらに、このチョイソコおのくめに今まで声を上げられなかった人、ちょっと歩きづらいので停留所まで行けなかった人とか、とにかく歩ければ乗せれる。じゃあどんどん買物にも行ける、病院にも行ける、そういう人たちの拾うとすればもう一台、あるいは2台。しかし、3,000万円でいけます。3,000万円もかからんですね、多分。協力事業者にもよるんですけど、貸し出す回によって違うんですけど、そういういいのがチョイソコですよ。これのメリットをもう一度言うと、まず心も元気、体も元気、そして友達と交流が増大する、これによって医療介護費用が減るんですよ。家でフレイルになっている。それを予防する、大きいと思いますよ。あと消費が拡大する。このエリアでどんどんどんどん消費してくれる。そして、幸福感もアップして、最後、高齢者運転事故、これも減少する。いいことだらけだ、もっともっとあると思いますよ。そういう意味で、ぜひとも検討していただきたいと思います。
以上です。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 武智市長
〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 質問ではないんでしょうけれども、要望でしょうけれども、まず思いついたことから順番にしゃべりますけど、このチョイソコおのくめの森川議員、利用率結構多いんですよ。なぜかというと、あのかいわい温泉がたくさんあるんですよね。その温泉も利用する利用率があるけど、じゃあそれを伊予市に当てはめてどうなのっていう部分も私は疑問視をしているんですけども、今後多分でもそういった位置づけじゃなしに、いろいろと伊予市もいいところたくさんあるんで、今おっしゃった森林公園やの、黄色い丘やの、翠小学校エリアやの、いっぱいございますから、それはそれとして出ていく。そして、フレイルをなくすということで、一つだけ御案内かもしれませんけど、MiCaが今走ってるけど、あれは実証実験、初日に私が動く集会所になるんだと。現実に、家で引き籠もっている人たちが、ちょこっと乗ってみようかと。双海地域事務所や上灘駅に行ってちょこっと出て行こうかという人は多くなりました。確かに、そこであのときは10人乗りだったけど、今8人乗りですけど、久しぶりやなって言いながら、会話もしながら、ある意味健康寿命を延ばしている、そういった位置づけは本当にいいんですけど、急激な変化を恐れるなと言いながらも、さっきも申し上げましたが、JRや伊予鉄や陸運事務所や様々な媒体といろいろと協議しないと、これ伊予市がやっているコミュニティバスとかデマンドというのは、もうけるためにやっているわけじゃないのは当然御案内のとおりで、タクシー業者はあくまでも利益を追求する会社です。ただ、利益だけを追い求める、利用率だけ追い求めんなら、伊予市もまた違う切り口があるかもしれません。ただ、交通弱者を今後幾分広くなった伊予市の中でどう守っていくか、そこの枠の中で遠隔地医療とかもろもろもあって、いろんなDX化も進めていく中で、今後どうあるべきかということを真剣に研究して、令和6年度からは一応コミュニティバスを双海や中山から旧の伊予市へ運ぶ実証実験も始めます。そこの枠でしっかりと意見も様々なマイノリティーな意見も含めて耳を傾けながら、伊予市にとって一番いいコミュニティバスやデマンドタクシーの交通弱者に対する交通体系がどうあるべきかというのをしっかりと構築した上で、陸運事務所にもそういったことを申請しながらやっていきたいと思います。ただ、いい意見はどんどんどんどん我々にも教えてください。それをまた参考にして、今小寺が言ったように、真剣に職員は取り組んでますので、その点をよろしくお願い申し上げまして、御答弁に代えさせていただきます。
○議長(北橋豊作 君) ここで暫時休憩をいたします。
午前11時08分 休憩
───────────────────────
午前11時20分 再開
○議長(北橋豊作 君) 再開いたします。
2問目に行ってください。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 次に、能登半島地震の教訓を市の防災施策に生かすについて質問します。
1月1日に起きた能登半島地震は、過疎地域、インフラの脆弱な地域を襲った震度7の地震であり、東京一極集中がもたらした人災という一面を拭えません。というのも、死因を見てみると、家屋倒壊による圧死41%、窒息、呼吸不全22%、低体温症、凍死14%、外傷性ショック13%となります。古い建物、旧耐震基準ですけれども、が多いこと、珠洲市は65%と全国一高い、や、高齢化による自助・共助が機能不全、道路の寸断による救助の投入の遅れが原因と思われます。阪神大震災の際、9割以上は自助・共助により命が救われています。高齢化の進展により、80歳では自力ではい出すことも家族等を助けることもできません。非情な現実でもあります。
阪神大震災等の教訓が生かされず、過疎の地域ゆえに家の耐震補強が進まず、道路インフラ整備も大都市優先で地方が遅れていたのです。珠洲市、輪島市の建物被害調査、8,715棟ですが、調査結果が2月5日に公表されました。それによると、全壊が3割を超え、被害なしは輪島市24棟、珠洲市679棟のみです。地域の命が軽視された現実を見るにつけ、胸が締めつけられるのは私だけではないと思います。
また、地震から1か月が過ぎても、避難はなお1万4,000人、うち約1万人が体育館や集会所といった1次避難所305か所に身を寄せています。さらには、水道管の低い耐震化率のため、1か月が過ぎても断水は4万戸超えが続いています。加えて、新型コロナ感染者数が全国1位、2月14日現在、その他、孤立集落の問題や輪島の大火等、心を痛める問題がたくさん報道され、数多くの教訓を我々に与えてくれました。
そこで、能登半島地震を他山の石とするべく、市の対応を5点伺います。
1、家屋及び水道の耐震化の現状と進捗は。
2、備蓄基準、個人、市の現状と見直しは。
3、孤立集落の見積りと対策は。
4、道路を主体としたインフラ強靱化を県、国へ要望を。
5、平時にこそ備えを万全にした防災計画を。
以上、5点よろしくお願いします。
◎副市長(青野昌司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 青野副市長
◎副市長(青野昌司 君) 失礼します。
森川建司議員から、能登半島地震の教訓を市の防災施策に生かすと題し5点の御質問をいただきましたので、私から答弁申し上げます。
1点目の家屋及び水道の耐震化の現状と進捗の家屋につきましては、伊予市耐震改修促進計画を作成し、耐震化を進めており、平成30年度住宅・土地統計調査の結果を踏まえ推計した耐震化率は71.7%となっております。
耐震化の推進につきましては、昭和56年、1981年でございますけれども、5月31日までの建築確認において適用された基準、いわゆる旧耐震基準の木造住宅を対象に、耐震診断や耐震改修などへの補助制度を設けており、能登半島地震を受けまして、令和5年度の受付期間は12月28日としておりましたが、3月29日まで延長しております。
また、今年度15軒であった耐震診断の受付件数を、令和6年度は21軒に増加した予算で本会議に提案し、事業推進に努めてまいります。
次に、上水道事業につきましては、令和4年度末現在、伊予地区及び上灘地区に浄水場4施設、配水池15施設を有しており、その構造物が受けるであろう過去、将来にわたって最強と考えられる地震動、いわゆる地震動レベル2、震度6強から震度7程度に対する耐震化率は、浄水場83.9%、配水池85.9%となっております。
また、水道管路延長約268キロメートルのうち、基幹管路と呼ばれる導水管、送水管、配水本管の延長は65.2キロメートルありますが、このうち耐震性のある管路延長は30.7キロメートル、耐震化率は47.1%であります。
伊予地区に限りますと、基幹管路の延長43.6キロメートルに対し、耐震管延長は12.7キロメートルであり、耐震化率は29.2%であります。
進捗状況としましては、現在進めている基幹管路耐震化事業は、延長8.7キロメートルを計画しておりますが、今年度末の完成を含め、3.7キロメートルが完成し、進捗率42.8%となっております。
なお、令和6年度事業計画分の延長1.2キロメートルについて、国の補正予算を活用し、事業の推進を図るため、事業費2億8,391万円を補正予算計上し本議会に提案しており、これが完成すれば進捗率56.3%となる見込みであります。
2点目の備蓄基準の現状と見直しのうち、個人の備蓄につきましては、総合防災マップや出前講座等で、1週間自給自足する備えを目安に啓発を図ってまいりました。例えば、飲料水のほか、レトルト食品や缶詰、チョコレートやビスケットなどを使ったら買い足す、いわゆるローリングストック法で備えることを推奨しています。
なお、能登半島地震では、道路の被災等により、支援物資が被災者に届くまでに日数を要するなど、改めて自助の重要性を再認識させられました。各家庭における備えについて、広報紙を活用するほか、自主防災会連絡協議会や民生委員協議会など各種会合においてもさらに積極的な周知啓発に努めてまいりたいと存じます。
次に、市の備蓄基準につきましては、平成25年12月の愛媛県地震被害想定調査結果による避難者数や物資不足量を基に備蓄目標数量を算出しております。
現在、能登半島地震の状況を踏まえ、品目や数量の見直しを進めており、携帯トイレやトイレットペーパーなど、優先度が高いと思われる物資について、令和5年度予算、約60万円により購入手続を進めています。
6年度予算につきましても、当初予算に約230万円を計上しておりますが、被災地へ派遣した職員の意見も参考にしながら、備蓄物資の充実に努めたいと存じます。
3点目の孤立集落の見積りと対策につきまして、愛媛県地震被害想定調査では、南海トラフ巨大地震により孤立の可能性のある本市の集落は14集落とされております。
対策といたしましては、市との情報伝達を確保するため、アクセス道路と土砂災害危険箇所の分布から特に孤立の可能性の高い9地区に衛星携帯電話を貸与して、毎月月初めに通信訓練を実施しております。
今後は、万一孤立に至っても1週間程度は生活ができるよう、自助による家庭内備蓄の推進について改めて周知に努めるほか、共助の取組として、自主防災組織活動事業費補助金の活用による発電機の整備などを呼びかけ、自助・共助・公助の連携により効果的な孤立集落対策を推進してまいりたいと存じます。
4点目の道路を主体としたインフラ強靱化を国、県に要望をについて、今回の能登半島地震では、土砂災害でアクセス道路が被災するなどにより、多数の集落の孤立が発生しましたが、中山間地域の多い本市におきましても、同様の被害が起きることが想定されます。
南海トラフ巨大地震をはじめ、大規模自然災害時に、市民の生命が確保され、被害が最小限に抑えられるとともに、速やかな復旧・復興を可能にし、災害に強い強靱なまちづくりを推進するため、道路を主体としたインフラ整備の促進について、国や県へ強力に要望してまいりたいと存じます。
5点目の平時にこそ備えを万全にした防災計画をについて申し上げます。
まず、政府が今春に改定を予定していた南海トラフ巨大地震の防災基本計画をはじめ、原子力規制委員会の原子力災害対策指針、愛媛県の地震被害想定につきましても、今回の能登半島地震の教訓を反映させる方向で検討が進められております。
本市におきましても、防災基本計画や原子力災害対策指針、愛媛県の地域防災計画、地震被害想定をはじめ、国、県の各種計画等の見直しなどを踏まえ、実態に即した計画となるよう、本市地域防災計画等各種計画を適宜見直してまいりたいと存じます。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありませんか。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 3点お願いします。
1点目は、2ページの真ん中辺ですけども、耐震化率71.7%と、思ったよりはちょっと高いなと思ったんですけれども、それでも該当が何棟なのか分からないので、耐震化率は分かったんですけども、市として今何棟残っとんだと。その中で、1年に15軒とか20軒ぐらいでやっていったんでは、私は何十年もかかるんじゃないかと心配しとるんですけども、それについて回答ください。
2点目、水道管の件です。3ページの真ん中付近ですね。基幹管路の耐震化事業は、延長8.7キロ、6年度1.2キロやるという話があるので、ということで、結局この事業はいつ終わるのか。今回の能登半島地震を受けて、これを前倒しする計画はあるのかないのか、これ2点目です。
3点目、5ページですね。孤立集落の件なんですけど、1つは、孤立する集落もストックは1週間程度と。これは変えるべきじゃないかと思うんですよね。この旧伊予市地区は、孤立しないところは1週間でずっと今までも広報してきているんですけど、この孤立に至っては、例えば2週間、これ分かりませんよ、私も思いついて言っていることでないんですけど、多分今後は孤立するところは備蓄基準を変えていくべきじゃないかなということと、それから孤立したときに報道なんか見ると自衛隊がリュックをしょって、水とかガソリンを運んどんですよ。こんなことではとてもじゃないけど私はあかんと思うんで、消防議会のときにドローンの話をしたんですけども、ドローンがあるので、そのドローンを活用した訓練をぜひやってほしいし、そういうことも含めた対策をお願いしたいと思うんで、以上3点お願いします。
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 小寺都市整備課長
◎都市整備課長(小寺卓也 君) 森川議員の再質問の1点目について私から答弁させていただきます。
耐震性がない住宅は、今現在、平成30年度現在で3,930戸でございます。
今後においては、耐震性の向上に向けて、耐震診断の利用促進に努めてまいりたいと考えております。
以上、答弁といたします。
◎上下水道課長(長岡崇 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 長岡上下水道課長
◎上下水道課長(長岡崇 君) 森川議員の2問目の再質問についてお答え申し上げます。
現在、水道事業としまして施工中の基幹管路の耐震化事業でございます。この事業につきましては、令和元年度より継続して行っておりまして、今年度までに上三谷客配水池及び稲荷配水池の耐震化が完了しており、また御案内のとおり、基幹管路が3.7キロメートルの耐震化が完了しております。
今後につきましては、現計画の残り5キロメートルの耐震化を目指しているところでございます。
事業開始当初、目標年度としましては令和7年度末としておりましたが、最近の資材の価格や人件費の変動、そのほか河川や国道横断に対する関係機関との協議に伴う詳細設計の変更等に伴いまして、令和9年度末となる見込みでございます。
本事業につきましては、国の補助対象事業となっておりますことから、年度進捗を見極めながら、追加要望を行い、できる限り早く完了させることを目指したいと考えております。
以上、答弁といたします。
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 宮崎危機管理課長
◎危機管理課長(宮崎栄司 君) 失礼いたします。
森川議員の再質問にお答えをいたします。
3点目でございますけれども、まず備蓄食料の関係ですけれども、1週間が短いのではないかというふうな御意見をいただきました。この1週間でございますけれども、今回の能登半島地震を踏まえまして、国の防災基本計画であるとか、各種計画の見直しが進められることになると考えております。今後、これらの方針も踏まえながら、市の計画、マニュアル等々も適切に対応していきたいというふうに考えております。
それから、ドローンによる物資の配達、配布というふうな御意見ございました。これにつきましては、仮に孤立が発生をしたときに、自衛隊のお話も出ましたけれども、県の防災ヘリあたりにも物資を運搬していただくとか、そういった対応も考えられるところでございます。ドローンにつきましても、今後の研究課題として捉えておきたいと存じます。
以上、答弁とさせていただきます。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 武智市長
〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 前倒しをするつもりはないかという御質問でございましたんで。
昨日の一般質問でも、伊予市のエリア、液状化が起こりやすい場所がたくさんあります。ただ、ついこの間から耐震管の研究したんですけど、今すごい強いんですよね。だから、液状化になってもジョイントも外れない、水が入ってて管の重量でも外れないことが私の認識で出ましたんで、せひぜひ早いそういった伊予市における液状化エリアが多いということも含めまして、国のほうにはそういった位置づけをもって予算をつけていただくような活動をしてまいりたいとさらに思っております。
そして、ドローンのことなんですけど、今から三、四年前にマスコミの会社が300キロ運べるドローン、まずはA地点に100キロ降ろして、B地点で次の100キロ降ろして、C地点に100キロ、3段階に分けて降ろしていく。逆にそっちから、逆に被災地から何かを運んでくれることができるドローンもあるんで、そういったことは多分自衛隊さんがどうのこうのと言っても、多分南海トラフで中央構造線が起因とした愛媛における地震、これはもう北海道や東北のほうから自衛隊さんのお力を借りないと、即座に地元の自衛隊さんが動けるような状態じゃないということもありますんで、我々としても地域のことは地域で守っていこうということで、ピンポイントのドローンといったことも今後真剣に考えて、鋭意研究をして、そういった訓練もさせていきたいと存じております。消防のほうにはそういったことはしっかりと伝えてますんで、消防のほうはそういったことも少しずつ砥部や中山や双海等々の枠組みもありますんで、広田のほうもありますんで、そういったことを指示してますけれども、伊予市においても、そういったことを積極的に取り入れてまいりたいと存じております。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問あります。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 再々ではないんですけども、1点だけ。
耐震化の話で、今3,900棟残っとんですよね。今10軒ずついくと390年かかるんですね。釈迦に説法かもしれませんが、理事者側から住民に耐震化をやってくださいよ。こんな補助がありますよと伝えた。しかし、住民には伝わってないんですよね。伝えることと伝わったかは全然違うので、高知県の黒潮町というの知っとると思うんですけども、黒潮町も実は年に10軒ぐらいしか耐震化進んでなかったんです。阪神大震災が終わって東北大震災が終わった後に、実は耐震化診断をただにしました。それから、補助は多分同じ、設計補助とか工事補助、これは多分あまり伊予市ともあるいは各自治体そんなに変わりないと思うんですけども、あと変えたことは、要は全戸訪問を3回したんですよ。それで、年に10棟ぐらいだった耐震化率が300、400、100倍くらいに上がったんですね。そういったことを参考に、ぜひともやはり命に関わる問題ですから、伝えてそれで終わりじゃなくて、全戸訪問、黒潮町ほどやれとは言いませんけれども、これを早く住民に伝えることにいろんな努力をしていただきたい。よろしくお願いします。
以上です。
○議長(北橋豊作 君) 3問目に行ってください。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 次に、誰一人取り残されない教育の実現をについて質問します。
みらい伊予の研修で、埼玉県戸田市を訪れました。テーマは戸田市の教育改革と不登校対策でした。研修では、教育長戸ヶ崎氏から、1時間余り教育改革などについて教えていただき、目からうろこの知見も多く、大変勉強になりました。
その中でも、誰一人取り残されない不登校対策支援に焦点を絞り、いい施策だと感じたことを以下に列挙します。
1、全小学校に教室に行きづらい児童の生活や活動の場、これをぱれっとルームというんですけども、活動の場を提供することにより、不登校児童が通うようになった。3ないし4名の固定的利用があり、早期対応、早期支援は効果が大。小学校だからこそということでありました。そして、そのぱれっとルームに1人常駐をしているそうです。そして、その常駐する人の資格は、教員免許とかそういうの要らない、資格不問ということでした。
2、不登校の拠点として、教育センターすてっぷを設置、運営。そこでは、民間のトライだとか学研などのそういう進んだ多様な知見を活用しているということでした。
3、令和5年度戸田市教育相談充実構想。
4、多様な学びの選択肢。それぞれ資料1、資料2ということでタブレットのほうに出してますので、御参照をお願いします。
以上、戸田市の研修の成果の一端を述べてきましたが、誰一人取り残されない伊予市の教育に少しでも生かせないかという観点から5点伺います。
1、生徒指導の王道は学力の向上にあり。当市の現状及び対策は。
2、戸田型校内サポートルーム、ぱれっとルームといいますけれども、の導入を。
3、戸田型不登校拠点、教育支援センターの利点をはばたきに導入しては。
4、伊予市の教育相談体制の充実を。
5、多様な学びの選択肢を提供可能にするための産官学の連携や応援基金のクラウドファンディングをしては。
以上、5点よろしくお願いします。
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 窪田教育委員会事務局長
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 失礼いたします。
森川建司議員から、誰一人取り残されない教育の実現について5点の御質問をいただきましたので、私から答弁を申し上げます。
まず、1点目の本市の学力向上の現状及び対策につきましては、昨年4月に小学6年生と中学3年生を対象とする全国学力・学習状況調査が実施されましたが、その調査に併せて、授業の理解度、将来の夢や目標等を尋ねる質問紙調査も行われております。その質問の中で、小学校、中学校ともに授業の内容がよく分かるの肯定率が、県や全国平均を下回ったという結果でした。
このことを踏まえて、教育委員会では、全体的な学力向上の底上げを図っていくには、子どもの学びの姿に着目して、どの児童・生徒も分かる授業、どの児童・生徒にとっても面白い授業となるよう、より質の高い授業を追求することが必要と考え、現在教育委員会と学校が共に授業改善に取り組んでいるところでございます。
そうした中、学業の不振が一つの原因となり不登校を引き起こす場合もあります。児童・生徒一人一人の学習状況を把握した上で、指導の個別化を図るなど、心因的なことに配慮しつつ、学習の機会を保障していくことも必要と考えております。
次に、2点目の戸田型校内サポートルームぱれっとの導入につきましては、学校生活において不安や困難を感じている児童・生徒や不登校傾向にある児童・生徒への多様な居場所を確保するため、学校には登校できるものの、自分のクラスに入れないときや少し気持ちを落ち着かせたいときに、学校内の空き教室等を活用することは、早期対応、早期支援になるものと考えます。
現在、学校では、各校の判断により、校内施設や教職員体制を工夫しながら、自教室への登校が難しい児童・生徒に対して、戸田市と同様に名称は各校によって異なりますが、落ち着いて学習や生活のできる居場所の設置や放課後、登校ができる場などを提供することで、現在必要とされる市内小・中学校において、50人程度の児童・生徒が自教室以外を利用して学校生活を送っております。
今後は、先進事例や県教育委員会が実施している中学校でのモデル実証を参考にしながら、サポートルームの導入も視野に検討を進めてまいります。
続いて、3点目の戸田型不登校拠点すてっぷの利点をはばたきに導入してはでございますが、本市では、既に学校に登校しないあるいはしたくてもできない児童・生徒のための教育支援教室はばたきを設置しており、不登校対策の拠点として、専門家による学習支援や教育相談、社会性を育むための体験活動、対象児童・生徒の保護者を対象にした座談会の実施など、戸田市の不登校対策拠点すてっぷと同様の教室運営を行っておりますことから、学校や家庭により近い支援機関として位置づけられた施設となっています。
次に、4点目の教育相談体制の充実についてですが、本市では、来年度からスクールソーシャルワーカーを1名増員して2名に、教育支援教室はばたきの支援員を1名増員して4名とする予定もあり、児童・生徒が置かれた環境への働きかけや関係機関等とのネットワークの構築など、課題解決へ対応の充実を図るほか、現在は本人、または保護者への送迎としている教育支援教室はばたきへの通所に関して、誰もが利用できる運用の構築に向けて可能性を探っているところです。
また、本市の先進的な取組として、市長部局が運営する子どもの居場所おおぞらとも密に連携を図るとともに、今年度より県の教育委員会が設置した仮想空間上の学びの場の利用促進を図るなど、関係機関とも連携することで、本市独自のネットワークを構成しながら、全ての児童・生徒が安心して学ぶことのできる居場所づくりを進め、誰一人置き去りにしないきめ細かな支援及び教育相談体制の充実に努めてまいります。
最後に、5点目の多様な学びのための産官学の連携や応援基金のクラウドファンディングをしてはどうかという御提案でございますが、戸田市においては、戸田市未来の学び応援プロジェクトと題し、学校のやってみたい事業提案に対し、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで実現させる事業を行っているようでございます。学校からの夢のある提案を多くの方に知ってもらい、子どもたちの学びを地域と一緒につくり上げるとともに、子どもたちも地域の課題を自分事として考えることのできる成長を目指した事業でもあるようです。開かれた学校、地域と共にある学校の在り方として、大変すばらしい取組と認識をいたしたことから、ふるさと納税の所管課とも協議をしながら、調査研究をしてまいりたいと考えます。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありませんか。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 3点お願いします。
1点目は、答弁書2ページの真ん中より少し上なんですけれども、よく分からないということで、肯定率が下回っているということを受けて、どの児童・生徒にも分かる授業、どの生徒にとっても面白い授業、これまさにそうだと思うんですが、じゃあそれについて今から共に授業改善に取り組んでいるというんですけれども、もし分かれば、じゃあどの児童・生徒にも分かる授業とかそういう面白いというのを具体的にはどんなことをやっているのかあるいはやられようとしているのか、教えてください。
2点目、小学校のぱれっとのところ、2ページの一番最後のほうなんですけども、各校の判断でやっているという話なんですが、実際50名ぐらいということで、全校そういう形でやっているのかどうかが1つと、もしやっているんであれば、そういう各校の判断じゃなくて、教育委員会としてそういう教室をつくろうと。そして、そこにきちっと専門の担当者を置こうというようなことこそが私は大事じゃないかと思うので、そこについてどうお考えなのか教えてください。
最後は、クラウドファンディングなんですが、皆さんのところに資料を配らさせてもらっているんですけども、これ戸田市って非常に財政的に豊かなので、本当に教育に物すごくお金をかけているし、しかしそのお金をいっぱいかけている戸田市でさえ、市長と教育長が一緒になって500万円、こんな夢ある事業をそれぞれ各学校が本当に、特にICTに力を入れてやろうとしているんですよね。それをバックアップしよう、もう去年500万円集まりました。今年は今150万円ぐらいかな。私も今日クラウドファンディングで協力してきました。やはり、こういうこと、伊予市は財政的に厳しいからこそ、余計こういうことに力を入れることによって、伊予市の──〔一般質問終了5分前のブザーが鳴る〕──学びというか、いいんじゃないかなということで注目されるというか、伊予市に移住して、伊予市で教育を受けたいということにつながるんじゃないかと思うので、その辺のところの御見解を。
以上、3点です。
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 谷仲教育委員会事務局学校教育課長
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) ただいまの森川議員の再質問に対して私のほうから答弁をいたします。
まず、1点目、よく分かる授業への取組ということなんですけども、やはり子どもさんたちの興味を引く、よく分かるようにするというのは、難しい部分もあるんですけれども、取組の一例としまして、各学校、まず自分の考えを条件に合わせて書いたり、図表やグラフなどを用いて書いたりする力を身につけるために、全ての学年で書く活動を積極的に取り入れるとか、今うちのほうが取り入れております愛媛新聞フォースタディーというソフトがあるんですけども、そういったものやEILS、読書通帳、ミカン通帳と言われるものなんですけども、そういったものを活用して言語教育の充実や読解力の育成、読書習慣の定着に努めるような、そういった各校取組を進めていると聞いております。
2点目のぱれっとにつきまして、市内の学校、今現在8校がそういったサポートルームのような形をしております。残りの今していないところについては別室での登校がないという形になっております。議員言われるように、各教室に専門の人を張りつけるというのが一番望ましい形にはなっておるんですけども、現在においては教職員のやりくりで対応しておるという形になっております。
最後のクラウドファンディングにつきましては、今現在、本市においても特色ある学校づくり補助金制度というのがありますけれども、こういった行政主導ではなく、戸田市のような学校や子どもの発想を市民と一体となって応援するという形、大変すばらしいことなんで研究をしたいと思います。当然ながら、ふるさと納税の活用という点におきまして、所管課である地域創生課とも協議が必要であること、また今回資料で森川議員さんが添付していただいたもの、戸田市において500万円の目標額を設定しております。これ戸田市のホームページでの情報ということではあるんですけれども、第2弾ということでありまして、第1弾については目標額500万円をクリアをしておるようなんですけれども、第2弾の今回につきましては、目標額500万円ちょっと、まだ私が確認した段階では160万円という現状でありましたので、ひょっとしたら継続的にこういった事業をやる上ではそういった目標額の設定であったりとか、学校ごとのそういった事業の選定、そういったものも検討課題として残る部分があるのではないかと考えております。どちらにしましても、いい取組だと思いますので、所管課と協議をしながら研究を進めてまいりたいと思います。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問ございます。
〔4番森川建司議員「ありません」と呼ぶ〕
○議長(北橋豊作 君) 4問目に行ってください。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 最後に、名古屋市教育委員会の金品授受問題について伺います。
2月19日の産経新聞によると、同市教委の幹部が校長会等から200万円の現金を受領したとの報道です。氷山の一角で全国的に行われていたとすれば、教育への信頼を大きく損なう大事件であります。伊予市がそうでないことを確信しておりますが、保護者の方々から疑問の声も多く、1点確認します。
名古屋市教育委員会幹部への金品受領事件への当市の見解と今後の対応は。
以上、よろしくお願いします。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 森川建司議員から、名古屋市教育委員会の金品授受問題について、その見解と今後の対応を問われましたので、私から答弁申し上げます。
言語道断、それ以外の表現はございません。このような事案は、伊予市において過去から現在まで絶対に発生しておらず、これからも発生しないと確信しております。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありますか。
◆4番(森川建司 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 森川建司議員
◆4番(森川建司 君) 答弁を聞いて安心はしたんですけれども、結局これ伊予市というよりも県だと思うんですよね。当然、異動があって、校長とか異動がございますから、その辺を本当に市はないよってそれで終わっていいのかという疑問がありますね。だから、県に問合せするとか、県はないかというぐらいの確認はしていただいたほうがいいんじゃないかと思いますので、その辺のところの御答弁をお願いします。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 私も松山のほうにも勤めましたし、そういったところで長らくいろんな県教委、それから各市町の教育委員会とも話もしておりますが、一応、近隣の市町村、市町との関係、確認はしましたが、そういったことは一切ないと聞いております。ただ、県教委のほうとは確認は取ってませんが、私が40年以上前から教員を務めておりましたけれども、そういったことは聞いたことも見たこともございません。
以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問あります。
〔4番森川建司議員「ありません。ありがとうございました」と呼ぶ〕
○議長(北橋豊作 君) 暫時休憩をいたします。
午後0時01分 休憩