録画中継

令和5年第5回(12月)伊予市議会定例会
12月5日(火) 一般質問
無所属
川口 和代 議員
1. ヤングケアラーについて
2. あったらいいな支援(子育て編)
3. 災害に備えて(南三陸町の視察より)
            午前11時20分 再開
○議長(北橋豊作 君) 再開いたします。
 続いて、川口和代議員、御登壇願います。
            〔6番 川口和代君 登壇〕
◆6番(川口和代 君) 議席番号6番、川口和代です。
 議長の許可をいただき、通告書に沿って3問の一般質問を行います。明快な御答弁をよろしくお願いいたします。
 ここで、川柳を一句、おせっかい夢につながる夕焼け空、おせっかい夢につながる夕焼け空。
 1番、ヤングケアラーについてと題しまして。
 10月に伊予市職員等人権・同和教育研修に参加して、夕焼けという人権啓発ビデオを視聴しました。今年度の人権・同和教育地区別懇談会においても上映していると聞きました。ヤングケアラーという言葉自体の認知度を上げるのにも、自覚のない負担を背負っている子どもたちにとっても、理解しやすいよい内容だったと思います。そのビデオを見た後、あの子気になるな、気になる子だなで終わらせず、一歩踏み込んで支援につなぐノウハウが必要だと強く感じました。そして、そのときに伊予市のヤングケアラーはゼロ人と聞きました。ほっとすると同時に、本当にゼロ人なんだろうかと疑問を抱きました。令和3年6月議会の門田議員のケアラーについての一般質問で、ヤングケアラーについて本市の実態把握をして、チーム伊予市としてサポートしていく体制が必要ではないかと訴えています。その答弁で、実態調査の実施方法等先進事例を参考にしながら、関連課と連携を図り、調査研究を行ってまいりたいと答えていますが、その後の対応はどうだったのでしょうか。伊予市独自の調査はしたのでしょうか。
 そこで、質問です。
 ①本市の現状と支援体制をお教えください。
 人権啓発ビデオの反響はありましたか。
 ヤングケアラーについて学ぶ研修会をする予定はありませんか。
 本市独自のアンケート調査をするお考えがあるのかもお聞かせください。
 ②福祉、介護、医療、教育、家庭、地域、行政などの縦割りの壁を越えた支援をするために、主導権を握る課にヤングケアラー担当を設置するとか、専門相談窓口を設けるお考えはありませんか。
 コーディネートするスクールソーシャルワーカーの配置の必要性も強く感じますが、増員するお考えはありますか、お聞かせください。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 失礼します。
 ヤングケアラーについての御質問を2点いただきましたので、私から一括して答弁を申し上げます。
 まず、私のスタイルではないのですが、一句、第一歩知るから始まる支援の輪、第一歩知るから始まる支援の輪。これで勘弁していただけたらと思います。
 まずもって川口議員におかれましては、市職員等人権・同和教育研修会に毎回御参加の上、知識の習得と意識の高揚に努めておられますことに敬意を表する次第であります。
 さて、5月から市内各地で開催している地区別人権・同和教育懇談会では、本年4月にこども家庭庁が発足するとともに、こども基本法が施行された機会を捉え、子どもの人権について取り上げた啓発DVD夕焼けの視聴を通して学習を進めてまいりました。さらに、9月から10月にかけて4回開催した職員等研修会におきましても、同DVDを研修材料として利用しております。
 参加者のアンケートを見ますと、DVDの内容がよかった、ヤングケアラーのことがよく理解できたという感想が大半を占めており、正しく学んで身近な困り事に気づけるようになりたいとか、学校と地域が協力して気軽に話ができる場をつくりたいなど、自ら行動しようという積極的な意見も数多く見られました。
 一方、子どもに限らず、支援を必要とする方は、常に身の回りに存在する、どこまで踏み込んでよいのか分からない、つらい状況にあることを見抜く力を養う方法を知りたいなど関わり方に不安を感じている方も少なからずいるようです。
 ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であるため表面化しにくいこと、また当事者が自分の人権が侵害されているという自覚がないことなどから早期の発見が困難であるゆえ、庁内や各部署、学校、関係機関、団体等との連携が肝要であると考えております。現時点では、ヤングケアラー担当や専門の相談窓口はございませんが、まずは福祉課の福祉まるごと相談が窓口となり、抱えている問題に応じて、スクールソーシャルワーカー、こども家庭センター職員等が組織横断的に対応しているところであります。
 子どもや家庭を取り巻く環境が複雑多様化している中、ヤングケアラーの支援体制の在り方や実態把握の手法等についても今後研究検討を重ねてまいりたいと考えております。
 続きまして、スクールソーシャルワーカーの増員をについてでございますが、スクールソーシャルワーカーは、保護者、学校、関係機関との連携の下、多種多様な問題行動を抱える児童・生徒のため、本人や保護者からの相談を受けたり、家庭環境への働きかけを行ったりして、問題解決へと導く重要な役割を担っています。
 訪問計画は、毎年要請のある学校や学校教育課が必要と判断した学校を対象に作成し、当該計画に基づいて派遣を行っています。そして、平成28年度からスクールソーシャルワーカー1名を配置し、現在要請のあった小・中学校6校を基本とし、要請希望があれば随時調整し、訪問しております。
 議員お見込みのとおり、ヤングケアラーに限らず支援が必要な子どもが増加傾向にあり、現状の1名体制では負担も増えているため、来年度は1名の増員を検討しているところです。
 また、スクールソーシャルワーカーを積極的に活用してもらうために、保護者へ困ったことや不安に思っていることはありませんかという制度の理解を深める周知文書を配布し、相談するきっかけづくりにも努めています。
 いずれにしましても、ヤングケアーに関する問題を含め、悩みを抱える子どもたちや保護者に寄り添うことができるよう、関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありませんか。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) 答弁ありがとうございました。一句もありがとうございました。
 私がヤングケアラーについて考えたときに、今テレビのコマーシャル、ACジャパンのテレビコマーシャルにもそれが取り上げられていて、周りの人を頼っていいんだよというようなコマーシャルが流れています。だから、ヤングケアラーについては、今やるべきではないのかな、支援の体制をしっかりするべきじゃないかなと思ってこの質問になったわけですが、ひとまず何点か質問させてください。
 これを質問するに当たって、学校教育課のほうにどういうアンケートをして、伊予市はゼロ人なんですかと聞いたときに、県からのQRコードを読み取ってそれにアンケートをしたものの中に、伊予市のちょっとグレーな子たちが四、五人上がってきて、そこに聞き取り調査をしたけれども、深刻な事案はなかったのでゼロ人ということになりましたという報告でしたが、なので他市ですが、私もいろいろ調べると府中市とかでは、各生徒さん向け、教員向け、民生委員向けとか、そういういろんな機関に対してヤングケアラーのアンケートをしている市とかがあるんですが、伊予市はそのアンケートはするつもりはないのか、アンケートに代わる、先ほど答弁にありました困ったことや不安なことがあったら周知文書を配布しているということですが、周知文書だけに終わって、アンケートをする予定はないのかというのが1点目です。
 それと、あと福祉課の福祉まるごと相談の窓口へ相談をということですが、私としては感覚的には学校教育課がその窓口になるのかなと。市によったら高崎市とかは学校教育課がサポーター無料派遣制度とかをつくったりしているので、それで福祉課の窓口って答弁だったので、そういうことかと思ったんですが、それなら福祉まるごと相談窓口にそういう子どものいじめなり、ヤングケアラーもそこに相談していいんですよという周知が必要ではないかなというのが2点目です。
 それと、3点目は、スクールソーシャルワーカーについてですが、今1名ということで、多分私が記憶するには、郡中小学校に常駐しているというか、そこを拠点にしているのかなと思います。もう一名増員するというのは、多分私の想像的にしてはマンモス校である港南中学校とかを拠点にして、中学校単位で動いてくれようとしている人を増員しようとしているのか、その増員1名というのは、どういう体制でいこうとしているのかというのが3問目です。
 一応3問、よろしくお願いします。
◎福祉課長(米湊明弘 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 米湊福祉課長
◎福祉課長(米湊明弘 君) 失礼いたします。
 私のほうから川口議員の3つの質問の2点目について答弁申し上げます。
 まず、ヤングケアラーの相談窓口、答弁の中で福祉まるごと相談窓口というふうに申しました。この福祉まるごと相談窓口というのは、まず位置づけとしましては、このような問題、いろいろな相談をどこにしたらいいのか分からない、そういう相談をまずはこちらの福祉まるごと相談窓口で丸ごと引き受けるというお話の位置づけとなっております。このヤングケアラーのことにつきましては、いろいろなケースがあると思います。先ほど川口議員の御質問の中にもあったように、例えば同じ学校の保護者の中からのお話でしたら学校の教員とか、そういう方に相談があるかと思います。また、福祉まるごと相談窓口では、そのような地域からのお話を民生児童委員、または主任児童委員が相談を受けたときに、じゃあまずこの相談をどこにという形で福祉まるごと相談窓口につながるケースも想定されるということも考えております。一般、または民生児童委員からの福祉まるごと相談窓口に御相談があった場合は、内容を伺い、抱える問題や状況に応じ、関係機関へ組織横断的に対応したいと考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。
◎教育長(上岡孝 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 上岡教育長
◎教育長(上岡孝 君) 失礼します。
 3点目について私のほうから答弁をさせていただきます。
 スクールソーシャルワーカーは、基本的に常駐ではございません。先ほど申しましたように、各学校からの要請を考えて、計画的に訪問をしていただいております。したがって、今その1名のスクールソーシャルワーカーの相談件数が相当超えて負担をかけておりますので、そのために来年度はぜひ2名体制で行いたいということを教育委員会では考えております。かなり内容的にもヤングケアラーだけではなく、いじめの問題、それから家庭的な問題等いろんな含んだ問題が各伊予市内の小・中学校にもたくさんありますので、今の1名の状態では本当に大変御迷惑をかけて、むしろ本当に給与等を考えると、それ以上の働きをしてもらっているのが実情でございまして、そういうようなことから1名増員をしてやっていきたいと考えております。
 以上です。
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 谷仲教育委員会事務局学校教育課長
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 私のほうからは、1点目の再質問に対して回答させていただきたいと思います。
 市での独自調査の予定をということなんですけれども、まず令和3年度に県のほうが学校や地域包括支援センター、生活保護ケースワーカーなど子どもや家庭の支援者を対象としたヤングケアラー支援に向けた関係機関調査というのを行っております。その翌令和4年7月に、県が今度は児童・生徒を対象にした実態調査を実施しております。答弁にもありましたけれども、実態把握は難しい事案でございますので、現時点で市独自調査の予定というのは未定ではございますけれども、気になる子どもについて情報連携を図るなど、今後も継続的な見守りを続けていくことで早期発見、適切な支援につながると考えておりますため、調査手法について今後研究検討を行っていきたいと考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) ありがとうございました。
 2点質問したいと思います。
 福祉課の福祉まるごと相談窓口の位置づけは分かりました。それで、もし私がああこの子ちょっと気になるなという子を見つけた場合、そしたら福祉まるごと相談窓口にこんな子がいるんだけど、気になるのよと言ったら、そっからどっかの機関につないでくれるということは、そのまるごと相談窓口が市全体のそういう相談事のコーディネーターとして活躍してくれるということでいいのかな、そういうことでいいですか。
 それで、私が思うには、多分地域包括の包括センターとかで高齢者の人が、孫がね、お風呂にいっつも入れてくれるのよって聞いたら、もしかしてここはお孫ちゃんが高齢者のお風呂を全部しているのかなとか、病気の父親から、子どもが料理を全部してくれるんだわとかといって聞いたら、それはここの子どもさんは料理を全部してるのかなって、何かそういうアンテナを張れる伊予市であってほしいわけですね。なので、まるごと相談窓口がしっかりコーディネートできる窓口なのかというのをもう一度お願いします。
 それと、2点目は、スクールソーシャルワーカー、今1名ということで多忙であるので、もう一名増員するということですが、常駐してないということで、私は勘違いしていて、郡中小学校に1人、席はあるのかなと思ってました。常駐してないということは、多分正規の採用ではなくって、会計年度任用職員扱いぐらいのものかなと思うんですが、私としては、市としてスクールソーシャルワーカーをちゃんと学校に置いて、いろんな機関との連携ができる、そういう採用の予定はないのか、そういうふうな採用をしてほしいなというのが希望ですが、その2点についてよろしくお願いします。
◎福祉課長(米湊明弘 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 米湊福祉課長
◎福祉課長(米湊明弘 君) それでは、川口議員からの再々質問、2点あった1点目の福祉まるごと相談窓口がそういうコーディネートのきちんとした対応という形のところで私のほうからお答え申し上げます。
 一応、福祉まるごと相談窓口におきましては、現在社会福祉士、それと保健師のほうもいろいろ相談の対応をしているところでございます。今後は、一応こういう御相談がありましたら、基本的にはこども家庭総合センター、それと子育て支援課、状況によりますと、学校教育課、いろいろなところにつなぎ、横断的に検討しなければならない事案がありますので、その辺につきましては、福祉まるごと相談窓口のほうで漏れがないように今後目指して頑張っていきたいと考えております。
 以上でございます。
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 谷仲教育委員会事務局学校教育課長
◎教育委員会事務局学校教育課長(谷仲寿夫 君) 私のほうから2点目のスクールソーシャルワーカーに関する御質問に、再々質問に答弁をさせていただきます。
 現在のところ、スクールソーシャルワーカーのほう、会計年度任用職員とさせていただいております。こちらのほう、市単独ではなくて、国費と県費、国費が5分の1、県費が5分の2、残りの5分の2を市単独という形を取っております。そういうこともあって、直接うちのほうが雇用してというのができるかどうかというのは、また今後検討をさせていただけたらと思っております。
 なお、今現在、来ていただいているワーカーさんのほうなんですけれども、週に2.5日、1日4時間程度の勤務状態という形になっておりますが、こちらのほうをもう少し深くあたっていただけるようにという考えでございます。
 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(北橋豊作 君) 2問目に行ってください。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) 2番、あったらいいな支援、子ども編と題しまして。
 民生文教委員会で与那原町に視察に行ったときに、夜間子ども預かり事業や親子通園事業、独り親家庭高校生通学サポート事業などの事業の説明を聞いて、その事業を利用しなくてもそういう支援があるということが安心感をもたらすのではないかと思いました。
 そこで、本市に子育てにこんな支援があったらいいなという提案です。
 ①おむつ券にごみ袋券をプラス。
 子育て世帯では、おむつで大量ごみになります。愛顔の子育て応援事業で、第2子以降のお子さんの出生時に紙おむつ券5万円分が配布されていますが、そこで本市はもう一歩踏み込んで、指定ごみ袋大サイズ10枚入り400円、10袋をプラスしてはどうでしょう。
 ②土日の園庭開放や平日の親子通園。
 土日の園庭開放や平日の親子通園を提案します。子育て世帯の孤立を防いで、育児への不安や悩み解消につながるのではないでしょうか。その開放時に保育士さんにいろいろと相談できたら、すてきだなと思います。
 ③高校通学費の補助について。
 1つ目は、独り親家庭の経済的支援のために、高校生通学費の補助です。
 独り親家庭に各種の支援がありますが、直接子どもの就学支援につながるように、高校生通学定期券の補助をしてはどうでしょう。
 2つ目は、双海地区、中山地区の高校生通学費の補助についてです。
 下灘地区に議会報告会に行ったときに、あるお母さんから、双海から松山市内の高校に通うのは、伊予地区から通うのに比べてJRの定期代でもかなりの金額に違いがあるし、早い時間の便がなくなり、朝練があるときには伊予市駅まで送っていかないといけないので大変なんよ。何か支援の手はないかねと訴えられました。伊予地区に住んでいる私には見えなかったことだなと思い調べました。1か月の定期代が伊予市駅から松山駅が7,490円、中山駅から松山駅1万50円、下灘駅から松山駅1万260円でした。周辺部に住んでいる子どもたちにも頑張ってほしいので、双海地区、中山地区の高校生通学定期券の支援はできないでしょうか。
 ④本市独自の奨学金。
 学生の2人に1人が借りていると言われる奨学金です。今年の秋から父母ともに29歳以下の世帯に対して、奨学金返還支援補助が開始され、もう既に申請が上がってきていると聞いています。もう一歩踏み込んだ支援をお願いしたいです。
 1つ目は、自治体内に住んだり働いたりすることを条件に、奨学金の返還を肩代わりして、若者のIターンやUターンを狙う自治体があると聞きます。本市でも取り入れてはどうでしょう。
 2つ目は、経済的な事情で大学や専門学校への進学が難しく、夢を諦めることのないように、頑張っている伊予市の子どもを市として応援する返済不要の給付型奨学金制度を創設してはどうでしょう。ふるさと納税の一メニューに織り込むことはできないでしょうか。関東ふるさと伊予市会で伊予市を応援してくださる企業や人にも働きかけてはどうでしょう。
 以上です。
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 空岡市民福祉部長
◎市民福祉部長(空岡直裕 君) 失礼いたします。
 あったらいいな支援について、4点の御質問をいただきましたので、私から1点目と2点目、3点目の独り親家庭について答弁申し上げます。
 まず、1点目につきまして、議員御提案の本市が愛媛県と連携し実施しております愛顔の子育て応援事業におけるおむつ券発行に併せ指定ごみ袋券を給付することは、第2子以降の子どもを養育する世帯に対する経済的負担のさらなる軽減策としてその趣旨は十分理解いたします。しかしながら、去る9月議会において、門田議員から御提案のありました乳幼児や高齢者など紙おむつを排出する世帯への指定ごみ袋の無料配布に対する産業建設部長答弁にもありましたとおり、指定ごみ袋の有料化は、廃棄物処理に係る行政負担の軽減、資源の有効活用、そして何よりも本市が目指しております持続可能な社会実現に向け、温室効果ガス排出量の削減に対する市民意識の高揚を図るものでありますので、第2子以降の養育への支援という観点からとはいえ、無償で提供することは本市の施策として矛盾したものになるおそれがありますので、御賢察いただきたいと存じます。
 次に、2点目について答弁申し上げます。
 土日の園庭開放につきましては、一部の民間認定こども園が土曜日に実施していると承知しておりますが、公立保育所では、一昨年、不審者が侵入し、園庭内の倉庫や花壇などに被害を受けた教訓から、現在防犯面や安全面など管理上の配慮を踏まえ、園庭開放は実施しておりません。
 また、平日の親子通園につきましては、保育所などで実施している施設は把握しておりません。
 一方、児童館あすなろや児童センターみんくる、子育て支援拠点あおぞらでは、年間を通して就学、就園前の親子が楽しめる事業やイベントを開催するとともに、様々なサービスを展開しており、子育て相談や就園前に集団で慣れるため、多くの親子が利用しております。
 さらに、民間保育所などには、子育て家庭の親とその子どもが気軽に集い、園庭などで遊び、打ち解けた雰囲気の中で語り合い、相互に交流する子育て広場を毎週1回、または不定期に実施している施設もあり、好評を得ていると伺っております。
 現時点で議員御要望の公立保育所などにおける園庭開放や親子通園は、主に危機回避上の人的要因から対応はかないませんが、さきの他施策を代替案として御理解をいただき、必要に応じて御紹介をいただけたら幸いに存じます。
 最後に、3点目につきまして、御案内のとおり、高校の授業料は、独り親家庭か否かにかかわらず、年収910万円未満の家庭は無料となっております。また、住民税非課税世帯などには、返還不要の支援策として、愛媛県高等学校等奨学のための給付金が制度化されるなど一定の施策が既に実施されているものと認識しております。
 さらに、独り親世帯に対しましては、その所得に応じて、児童扶養手当が支給されることや医療費において子ども医療費が来年1月から18歳まで無料化される予定に対し、独り親世帯は、子どもが学生の期間、最長26歳まで無料であることなどを勘案いたしますと、独り親世帯であることを理由として、市単独で通学費をさらに補助することは、その効用がごく一部の生徒に限定されること、相応の財政負担が長期的に伴うことなどを踏まえ、極めて困難であると考えております。
 しかしながら、低所得者などに対する高校教育の機会均等策として、その趣旨は十分に理解いたしますので、まずはさきの給付金について周知を図るとともに、通学補助を含めた制度の拡充について国や県に対し機会を捉え要望してまいりたいと存じております。
 以上、答弁といたします。
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 窪田教育委員会事務局長
◎教育委員会事務局長(窪田春樹 君) 残る3点目の高校通学費の補助の双海、中山地区にの御質問に私から答弁申し上げます。
 令和5年度に愛媛県が公表しているデータによると、本県の高校進学率は99.0%となっております。現在は、ほとんどの子どもたちが、高校へ進学している状況の中、進学については徒歩、自転車、バス、鉄道、保護者の送迎など住居周辺の交通環境や家庭の事情に応じて様々な方法が想定されます。中には、御質問にあるように、中山、双海地域からJRで松山の高校へ通う場合や伊予地域から伊予鉄道で通う場合、また公共交通機関のない地域から自転車で通う場合など大きな費用負担や時間と労力合わせて家族の支援等が必要なケースも多々あろうと考えます。
 しかしながら、これら全てのケースに対して、行政が支援を行うようなことはできませんし、また高校は数ある選択肢の中から自らが選んだ学校である点からも、御提案の補助を行うには公平性の観点から難しいと言わざるを得ないことを御理解いただきたいと存じます。
 以上、答弁といたします。
◎企画振興部長(向井功征 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 向井企画振興部長
◎企画振興部長(向井功征 君) 私からは、本市独自の奨学金につきまして答弁を申し上げます。
 本市が掲げる3万人が住み続けられるまちの実現のため、子育て支援を中心に、人口減少対策への施策を行っているところでございますが、今般川口議員から若者のUターン、Iターン、Jターン者への奨学金返還支援について御提案いただきました。議員御承知のとおり、既に全国の多くの自治体で奨学金の返還支援の取組がなされております。これは、平成27年に国が進める奨学金を活用した大学生等の地方定着促進要綱が制定され、特別交付税の措置が受けられることになったことが大きな要因でもあります。その後も制度の拡充があり、県内を含め実施自治体が増えてきている状況にあります。本市の人口動態を見ても、20代、30代の人口流出が顕著で、特に就職や大学進学等を契機とした若者の市外への転出に歯止めがかかっていない状況であり、さらなる人口減少対策を進めることが喫緊の課題となっております。
 議員御提案の奨学金返還支援は、若者が伊予市へ移住を考えるきっかけとして有効な取組であると存じてもおります。
 一方で、市内在住で県内の大学に通いながら奨学金を受給されている若者もいることから、移住者のみに限定するのではなく、不公平感のない仕組みづくりが必要となります。例えば、市内の事業所への就職や市内での起業、そして一次産業への従事など一定の条件を付すことで、担い手や優秀な人材の確保にもつなげていければと考えております。
 今後、庁内各部署で情報共有を図りまして、検討を重ねていきたいと思います。
 次に、もう一つの議員御提案の返済不要の給付型奨学金制度につきましては、2020年4月から独立行政法人日本学生支援機構が、経済的理由で大学、専門学校への進学を諦めないよう、新制度の運用を始めたところでございます。この制度は、世帯収入の基準を満たしていれば、成績だけで判断せず、しっかりとした学ぶ意欲があれば支援を受けることができますので、当面はこの制度を活用していただければと思います。
 いずれにしましても、独自の奨学金制度の創設には、財源の確保が不可欠であります。そのためにも、あらゆる機会を通じまして、企業の参画促進を募り、ふるさと納税制度の活用も含め、多方面から持続可能な制度設計を検討してまいる所存でございます。
 以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問あります。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) 御答弁ありがとうございました。
 おむつ券にごみ袋をプラスというのは、市の方針にそぐわないということですが、多分2子以上の子どもさんが100人いたとして、それに400円掛ける10で4,000円なので、40万円ぐらいの負担かなと思ったからできるかなと思ったんですが、市の方針なら仕方ありませんので、そこはまた何かいい財源がありましたらよろしくお願いしたいと思います。
 子どもさんへの園庭開放や親子通園についてですが、私がなぜこの提案をしたかと言うと、やはり本当に実家の近くじゃなくって、一人で子育てをしている御夫婦とかというのは、こういうことがあることによって地域と関われるし、相談ができるっていうののよさを分かってこの質問をしたので、答弁の中のあすなろさんとかみんくるさんでのいろんな活動の中で、容易にというか、簡単に相談ができる相談員さんとか、保育の方とかに相談ができるシステムをしっかりできないかなというお願いをあすなろさんやみんくるさんにしてほしいな、できないかなっていうのが1点目です。
 2点目は、双海地区、中山地区の高校通学費の補助の要望についてですが、これはかなりJRの便数が減ったことによって、本当に保護者の負担が大きくなっているということでこの質問をしました。駄目だということなので、こういう頑張って大変な親子もいるということを分かっとっていただけたらそれはもういいです。
 奨学金についてです。
 奨学金については、伊予市はやっぱり田舎なので、こういう返済不要の奨学金制度というのも目にすることがあまりないんですが、東京や大阪に行くと、企業自体がその子に投資をして、返済しなくてもいいから頑張りなさいという制度がたくさんあるんですね。でも、しっかり僕はこういうふうに頑張るから僕を支援してください。1年に1回とかはちゃんと現況届を出すというのが義務づけられているような企業もあります。なので、私としては、伊予市独自のそういう伊予市の子を応援する奨学金制度をもう一度強くお願いしたいと思いますが、2点よろしくお願いいたします。
○議長(北橋豊作 君) ここで暫時休憩をいたします。
            午前11時59分 休憩
       ───────────────────────
            午後1時00分 再開
○議長(北橋豊作 君) 再開いたします。
◎子育て支援課長(太森真喜恵 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 太森子育て支援課長
◎子育て支援課長(太森真喜恵 君) 川口議員さんの1点目の再質問について私から御答弁申し上げます。
 児童センターみんくる等で地域の関わりや子育て相談ができる体制づくりをとの御提案でございますが、この件につきましては、さきの市民福祉部長答弁にありましたとおり、既に児童センター、児童館、子育て支援拠点、そして一部の民間保育所等で実施しておりますので、今後はさらなる体制強化に向けて努めてまいりたいと思っております。
 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(北橋豊作 君) 2点目の再質問の答弁。
◎企画振興部長(向井功征 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 向井企画振興部長
◎企画振興部長(向井功征 君) 川口議員の奨学金に関する再質問に私のほうからお答えいたします。
 給付型ということでの再質問であったかというふうに承知しておりますけれども、奨学金制度全般についての考え方ということで答弁いたしたいと思います。
 先ほどの答弁で申し上げましたように、この奨学金への支援制度というものにつきましては、転出の防止あるいは移住対策、そういったもので非常に有効な手段であるということは認識をいたしております。ただ、これを行っていくには、持続可能な制度づくりというものが必要となってまいりますし、また不公平感のない取組として、それからもう一つは、行政課題を解決する、そういった大義というものも必要だと思います。そういった点で、まず財源確保というものが大きな課題となりますので、先ほども申しましたように、ふるさと納税、企業版、個人版を含めまして、こういったものが活用できないかあるいは市内企業への就職というものを条件とした、そういった企業さん方からの協賛であるとか、そういったものも視野に入れながら、少し研究をさせていただきたいと思います。
 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(北橋豊作 君) 再々質問あります。
            〔6番川口和代議員「ありません、ありがとうございました」と呼ぶ〕
○議長(北橋豊作 君) 3問目に行ってください。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) 3番、災害に備えてと題しまして。
 11月に伊予消防等事務組合の視察で、宮城県南三陸町の東日本大震災伝承会館南三陸311メモリアルへ行ってきました。町は幾度となく津波の被害を受けて、その教訓から対策を講じていたけれども、想定をはるかに超える規模の津波に襲われて、指定避難場所78か所のうち、34か所に津波が襲い、831人の犠牲者を出したそうです。経験した住民の証言映像や防災無線で町民に避難を呼びかけ続けて殉職した女性職員さんのいた3階建ての防災対策庁舎も見てきました。本市は、幸せなことに、災害が少ないので、災害への危機感が薄いと感じます。
 そこで、質問です。
 ①中学校での救命救急。
 南三陸町の戸倉中学校の生徒さんは、防災訓練で救命講習を受講した10日後に震災に遭い、その講習が生かされたそうです。仲間と人工呼吸をしておじいちゃんを助けようとしたり、海から漂着してきた消防士さんの体を温めるために、Tシャツと短パンで布団に入ったりと想像を絶する経験をしていました。中高校生は力になります。本市の中学校でも防災訓練だけでなく、救命講習も取り入れるべきではないでしょうか。
 ②避難場所と避難ルート。
 南三陸メモリアルの元町職員の館長さんが、私たちが想定した防災計画で避難訓練を熱心にやってきたが、町民は守れなかった。避難場所は、そこが駄目なら次の第2の避難場所を考えておく。避難場所へ行くルートも何通りも考えておくと言った言葉が心に残っています。
 本市も避難訓練をするときやマイ・タイムラインの作成時には、第2の避難場所や避難の他ルートを考えておくことを伝えるべきではないでしょうか。
 ③消防士等の職務。
 南三陸消防署では、9人が殉職したそうです。消防士、警察官、市の職員、病院スタッフなど責任感から退避が遅れてしまうことがあってはならないと考えます。
 本市としての救助活動のお考えをお聞かせください。
◎市長(武智邦典 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 武智市長
            〔市長 武智邦典君 登壇〕
◎市長(武智邦典 君) 川口和代議員より、災害に備えて3点の御質問をいただきました。1点目と3点目について私から答弁申し上げ、残余につきましては総務部長から答弁させます。
 なお、救命講習及び消防職員の危機管理等につきましては、伊予消防等事務組合の所管に係るものでありますので、聞き取りをした内容で答弁することを御理解いただきたく存じます。
 1点目の中学生の救命講習の実施状況につきましては、伊予消防署によりますと、これまでに港南、伊予、双海の各中学校が実施しており、平成30年度から現在までの受講者累計は、港南中学校393人、伊予中学校121人、双海中学校96人です。
 なお、令和2年度と3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で実施されておりません。
 市といたしましても、教育委員会を通じて中学校に呼びかけるなど積極的な実施に向け啓発に取り組んでまいりたいと存じております。
 次に、3点目の消防士等の職務につきまして申し上げます。
 これにつきましては、参考資料として、サイドブックスに陸閘の写真を掲載しておりますので、御参照ください。本郡辺りにあっている擁壁の間から浜辺に抜ける道の出入口のことを陸閘というそうであります。
 まず、消防職員については、伊予消防等事務組合警防規程に基づき、活動中の隊員の安全管理に努めているところでございます。
 次に、本市消防団につきましては、地震、津波、災害対応マニュアルに基づき、複数人での活動や安全管理要員の配置など、現場活動隊の安全を確保することにしております。
 また、津波が想定される病院等におきましては、津波から利用者や職員などを守るため、南海トラフ特別措置法により、防災対策計画の作成と避難訓練の実施が義務づけられ、計画作成及び訓練の実施については、消防署に届出がなされることになっております。
 さらに、市職員につきましても、津波や高潮などの海水等の浸入を防止する目的で設置されているいわゆる陸閘と呼ばれる門扉を閉める作業などに従事することが想定されますが、消防や警察をはじめ、消防団や市など、様々な機関が救助や避難誘導などの活動を実施することになります。
 このような状況の中、津波等で速やかな退避が必要な場合におきましては、防災行政無線で放送を行うなど、消防無線、消防団員や市職員に携帯させている無線機等を用いて、津波浸水想定区域等危険な地域からの退避を指示いたすこととしております。
 以上、答弁といたします。
◎総務部長(河合浩二 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 河合総務部長
◎総務部長(河合浩二 君) 2点目の避難場所と避難ルートにつきまして私から答弁申し上げます。
 現状では、避難場所について、各地区の自主防災会が自主防災会防災計画の中で複数の避難場所を設定しております。また、全世帯に配布いたしました伊予市総合防災マップにおいても、個人のマイ・タイムライン作成時に避難先を複数考えることをうたっております。
 一方、避難ルートについては、災害時に液状化によって道路が変形したり、電柱や家屋が傾いていたりするなど避難が難しくなるおそれがあるため、あらかじめ複数のルートを設定しておくべきと認識しております。
 災害時の避難場所と避難ルートを複数設定しておくことは、自分の命は自分で守る、自助につながるものであります。防災訓練や出前講座などでも周知を図っておりますが、今後とも市民への啓発に努めてまいりたいと存じます。
 以上、答弁といたします。
○議長(北橋豊作 君) 再質問ありますか。
◆6番(川口和代 君) 議長
○議長(北橋豊作 君) 川口和代議員
◆6番(川口和代 君) 質問ではありませんが、要望として。
 今回、消防等事務組合でこういう施設に行かせてもらったの、すごくありがたいと思っております。それで、本当にこのところで見たビデオとかも、とっても中学生や高校生に見てもらっても勉強になるのかなと思うので、そういう機会も研修的なことも事務組合さんのほうに要望していただけたらなと思いました。
 以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。
○議長(北橋豊作 君) 暫時休憩をいたします。
            午後1時11分 休憩
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